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わたしたちとつながる、何千キロもカヌーひとつで大海原を渡った海の民たち。

ハワイアンやポリネシアンにとって
特別な存在、Va’a(ヴァア)
何百キロ、何千キロも海を渡るカヌー

精霊の宿る森にある神聖な木を選び
作る工程すべて神に祈りを捧げながら
漕ぎ手たちが心を一つにして
仕上げていく

一度大海原に漕ぎ出せば、全員のマナを一つにして
Va’aは天地と一体となり海をすべりうねりのっていく

そこに「個人」はない

ただひたすら宇宙と一体となり
辿り着くべき地に向かうだけ

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ハワイと日本のつながり

コロナ禍となって海外に行くことがままならなくなった2020年。
海外に行けない、という嘆きの声よりも、ハワイに行けない、「ハワイロス」という言葉が聞かれるようになりました。

日本人のハワイへの渡航率は世界一。

なぜこんなにも日本人はハワイに惹かれるのでしょうか。

実は日本とハワイは現代では共通点が少ないように見えますが、プリミティブな時代、民族的にも文化的も深くつながっていたと言われています。

それは日本とハワイだけでなく、ハワイ・イースター島(ラパ・ヌイ)・ニュージーランド(アオテアロア)の3点を結ぶ広大な海域、ポリネシア・トライアングルに存在する島々の文化がすべてがつながっていることが言語学や伝承文化の研究からわかってきています。

わたしたち日本人も、東南アジア人も、ポリネシア人・ハワイアンも、青アザをお尻に持って生まれるモンゴロイドです。

アフリカから始まった人類の移動の旅。モンゴロイドは今の台湾から沖縄、九州、本州、北海道へと移動していくルートと、東南アジアを経てタヒチ、ニュージーランド、ハワイ、イースター島にまで旅をしていくルートにわかれて太平洋一円に広がっていきました。

(写真:国立民族博物館 展示パネル https://www.minpaku.ac.jp/)

伝統航海術とその伝承

数千キロにもわたる距離を原始的な木をくりぬき樹皮で作った帆を掲げたカヌーだけで航海する。

命がけのその偉業を成し遂げるためには、先祖からの知恵を幼いころから学び、訓練し、身体と心と技を鍛え、神と自然と一体となり仲間と一体となることが必須となります。

(写真:国立民族博物館 https://www.minpaku.ac.jp/)

たとえばスターナビゲーションと呼ばれる彼らが使った星読みの術は、北極星と南十字星によって南北を見極め、季節ごとに変わる数百もの星の配置を覚えなくてはなりません。

男の子は14~15歳になるとスターナビゲーションや、波のうねり、風の変化などによって位置を見極める航海術を学び始め、20歳ころにポと呼ばれる航海術習得儀礼が行われると、合格したものだけが実際の船に乗れるようになります。

ただ自ら進路を決められる「真の航海士」となれるのは50を過ぎてから。

それだけの長期間の訓練が必要となる技を伝承してきました。

(写真:国立民族博物館 木で組まれた海図 https://www.minpaku.ac.jp/)

(写真:国立民族博物館 展示パネル https://www.minpaku.ac.jp/)

またタヒチからハワイを行き来していたと言われていますが、その数千キロの間にはほとんど島は存在していません。

一度海に出れば何十日もの間、陸に降りることなく仲間と共に嵐も大波も乗り越えていかなければなりません。

自然や神に祈りをささげ、神話やわたしたち人間が自然の中でどのように生きるべきかの指針を唄にして口伝し、仲間同士の絆を深めマナと呼ばれる気を一つにして力を合わせることを日常の中でも意識して生活の中に取り入れてきました。

それらが発展したものがチャントと呼ばれる詠唱であったり、一糸乱れぬ群舞で鍛えられた身体で踊るフラカヒコとなったといわれています。

伝承、先祖信仰、心・技・体、八百万の神、チームワーク。

ポリネシアンの文化には、日本人が古来から大切にしてきた感覚と共通するものがたくさんあります。


サステナブルな生き方が求められている今、もともとサステナブルな森羅万象とつながる生き方をしていて、わたしたちの原点に近しいハワイアンやポリネシアンの生き方に注目が集まり、共感が起こるのは当然なのかもしれません。

忘れかけている大自然と一体となって逞しく生きるその感覚を取り戻すこと。ハワイやポリネシアの伝承文化から学びつつ、わたしたちの伝承も改めて見直していきたいですね。

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