あなた自身が最も強力な学習システム
中学の時の同級生と会う機会がありました。中学の時の教育について話していた時に、彼は私にこう言いました。
"学校で単語をひたすら書かされたのは本当につらかった"
そこで私は、彼にどのような方法が彼にとってベストなのかを尋ねました。彼は、実際に体を使って何か作業する際に一番学習効率が上がるといっていました。彼は、学校の成績こそ良くなかったものの、独学で学んだ、コンピューターの組み立てや基盤の修理などに非常に優れたスキルを持っています。このように、自発的な興味がモチベーションを生み、体験型学習という自分に最適な学習方法を理解しているからこそ、優れたスキルを身に着けることに成功したのでしょう。
誰もあなたを動かすことはできない
学習において大切なのは、自発的なモチベーションであり、優れた教材を使うことでも、講師からのアドバイスを受けることでもありません。人は自身を突き動かす動機や、必要性を強く感じた時の自発的な学習が最も効果を発揮します。どんなに先生が単語を書く必要性を説いたとしても、本人にその意思がなければ長続きしないどころか、行動にすら現れないでしょう。自分主体の目的や動機を持つことが自分にとって本当に意味のあるモチベーションを生み出します。
自分に最適な学習方法を理解する
NLP(Natural Language Processing 自然言語処理)は、これを非常に裏付けています。NLPは簡単に言うと個人が持っている優位な学習パターンであり、大きく分けて,視覚/聴覚/体感覚/言語感覚の4つのカテゴリーに分けることができます。単語学習は良い例です。単語の形という視覚情報での学習に長けている人がいれば、聴覚を使った学習に優れている人もおり、実際に発音してみるのに長けている人もいれば、文字として書きだしてみるのが長けている人もいます。人はそれぞれの学習パターンがあり、それらの学習パターンを理解した際に最も効果的な学習が可能になります。
これらに共通していることは、自分主体であるということです。勉強方法に関するアドバイスや、教えられるといったアクションは、自発的ではなく、受動的なアクションであり、本人の意思とは必ずしもマッチしない行動です。
与えられるべきものは、"こうしたほうがいい"といった英語学習に関するアドバイスではなく
"なぜ英語を話せるようになりたいのか?英語を話せるようになることはあなたに何をもたらすのか?今の学習スタイルは自分にとって本当に最適なのか?最適かどうかは何をもってしてわかるのか?"
といった"自分を引き出すための根本的な問い"であり、主体的で自立的な行動/学習を促すために自分自身を理解することです。これらの問いを対話を通して紐解いていくことをコーチングと言い、これらは英語学習以外にも応用できることです。