オダギリジョーと聖フランチェスコ

NHKの朝ドラを見ています。

朝ドラにオダギリジョーが出るんだ！？と思いましたが、本人も〝自分は夜っぽいので出るかどうか迷った”そうです（笑）。

彼の顔を見るといつも思い出すことがあります。

「オーラの泉」という番組を、今どのくらいの人が知っているのでしょう。
2000年から2009年くらいまで放送されていたようですが、国分太一、美輪明宏、江原啓之がゲストを迎えて、その人の過去生やらなんやらを読み解くトーク番組。スピリチュアルブームの火付け役となった、と言われています。
あの番組が人気が出たおかげ（？）で、前世だとか守護霊だとかそういったことが一般的に受け入れやすくなった気がしています。
（一方で、スピリチュアルという言葉が誤解を含んだいろんな解釈をされるようになり始めたのも、同じ時期だったかもしれません。）

ちょうどこの番組が話題になっていた一時期、私も見ていたことがありました。印象に残っているゲストはそう多くないのですが、最も印象的だったのがオダギリジョーの回でした。
彼が自分は「哲学好きです。それも宗教哲学好きです」と言った時、「あ、私、この人と話合うな」と思ったのですね（笑）。

そうしたら、江原啓之が「ぼろっぼろの恰好をしているのが見える」と言ったのです。それから聖フランチェスコのことを話し始めました。
イタリアの聖人フランチェスコは、家も財産も捨て、つぎはぎだらけの服（というより布？）を着て、托鉢や労働をしながら神の愛を説いて回った人ですが、江原さんがこの聖人のことを大好きなのは知っていました。
まだテレビに出て有名になる前の江原さんが記事を書いていた雑誌に、私も写真を使っていただいていたので、この人のことを少し知っていたからです。

11世紀頃からのヨーロッパで、フランチェスコを慕って同じように所有していたものを捨て、ぼろぼろの衣をまとって神の愛を説いて回っていた人たちがたくさんいました。
オダギリジョーはその中の一人だったかもしれない。
そう思ったら妙に親近感が湧いたのでした。
それ以来、彼の顔を見かけると、なんとなくそのことを思い出します。

余談になりますが
「オーラの泉」でもうひとつ、今でも印象に残っている回があります。
日航機墜落事故で亡くなった坂本九ちゃんの奥さん、柏木 由紀子さんの回。
（九ちゃんって、ちゃん付けだったな～）
亡くなったあとも、ずーーーーっと彼は家族と一緒にいて見守っていたそうです。その話にじーんときたからだと思います。