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J2第2節 大分トリニータ戦 プレビュー

ホーム開幕戦の相手は大分トリニータ。
昨シーズンJ1から降格となったが、シーズン後には天皇杯で決勝まで勝ち上がった大分。
監督交代はあったものの主力はほとんど残留しており、昇格候補の一角だろう。
だが、開幕直前に新型コロナウイルス陽性者が出たこともあり、開幕戦は中止に。
活動休止明けということもあり、大分にとっては厳しい日程の中で一戦となる。

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1.対戦成績

過去30度の対戦を経て、甲府から見て9勝3分18敗と大分が優勢に進めてきている。

甲府から見てホーム

甲府ホームで見ても4勝2分10敗とホームでも負け越している。
対戦成績では大分が優位と言える。
だが、直近の対戦を見てみると印象は異なってくる。

直近10試合で見てみると甲府の6勝2分2敗と甲府優勢となっている。
特に2018年の対戦は記憶に残ってる方も多いだろう。
2戦合計で10ゴールと昇格した大分を圧倒した。
結果的に島川、小塚、小出、佐藤と多くの主力が大分に引き抜かれることとなってしまった。
続いて対下平隆宏監督を見てみたい。

通算で8度の対戦で2勝3分3敗と五分の成績と言える。
最初の対戦を除けば1点差以内の試合が続いている。

また、甲府のホーム開幕戦の成績も見てみたい。

5勝6分12敗と開幕戦同様に大きく負け越している。
一方で近年は負けていないこともわかる。
J2に降格してからの4シーズンは2勝2分と良いイメージがついている。
一方で吉田達磨が指揮を取った2017、18シーズンは1分1敗で無得点と結果が付いてきていない。
3度目の正直といきたい。

2.前節

甲府

https://www.jleague.jp/match/j2/2022/022004/live/

アウェイ岡山に乗り込んでの一戦は大敗に終わってしまった。
試合内容については以下のレビューをご覧ください。

大分
新型コロナウイルス陽性者が出たことで開幕戦となった前節は中止となった。
ルヴァンカップも中止となり、今節が今シーズン最初の試合となる。

3.予想スタメン

甲府
大分ほどではないが、甲府も陽性者が多数出ていることもあり前節時点では日々練習に参加できる選手が変わり、岡山戦の前日練習ではフィールドプレイヤー16人で練習とやっとの思いでベンチ入りメンバーを揃えることとなったようだ。
今週の状況はわからないが、アクシデントさえ無ければ前節のメンバーがベースとなるだろう。
GKは河田が継続となるのではないか。
4失点を喫したものの河田にはノーチャンスの場面がほとんどであった。
DFラインには変更を加えてみた。
中央に浦上を回し、右には高卒ルーキーの大和を予想した。
WBには関口と三浦を予想。
関口を本来のポジションに戻し、三浦は前節途中出場からアグレッシブさを見せただけに期待を込めてスタメン予想としてみた。
ボランチには石川に代えて山田を予想。
松本と共に中盤の守備の強度を高める意味合いを込めた。
シャドーには長谷川と前節はWBで出場した荒木を上げてみた。
1トップは前節同様リラではないか。
一人でも多くの選手が復帰し、状態を上げてくれることを願っている。

大分
予想は非常に困難となる。
離脱者が不明であり、監督交代を行った上での今シーズン最初のゲームである。
離脱者がわからないため、離脱者を考えずに予想してみたい。
GKには高木と予想した。
アクシデントさえ無ければ近年の大分を支えている守護神で間違いはないはずだ。
DFラインは右から小出、ペレイラ、三竿、香川の4バックと予想。
昨シーズンまでの3バックから4バックへの移行が予想される。
だが、躍進を遂げた天皇杯でも4バックを採用しており問題は無いだろう。
中盤には下田、町田、渡邊を予想した。
いずれもテクニックに優れ、機動力もある選手となる。
WGには増山と小林成豪、1トップには長沢と昨シーズンから残留した11人をスタメンに並べてみた。
チーム状況を考えても外れる予想が外れる可能性は高そうである。
一人でも多くの選手が元気にプレーできる状態であって欲しい。

4.注目選手

甲府

https://www.jleague.jp/player/1630134/#attack

長谷川元希
前節は試合中にフラストレーションを溜めている場面もあり、試合後には涙も流していたようだ。
上手くいかない試合の中で苛立ちもあったかと思うが、余裕を無くしては想像力溢れる長谷川の良さが出てこなくなってしまう。
相当な覚悟で今シーズンに臨んでいる決意は感じたが、一人で背負い過ぎる必要は無い。
その覚悟が重荷となってしまっているなら俺らにも分けてくれ!
一緒に背負う覚悟はサポーターなら持っている。
涙ではなく、笑顔でプレーする元希が見たい。

大分

https://www.jleague.jp/player/1400049/#attack

下田北斗
専修大学を卒業し、甲府に加入した下田も今年で31歳となる。
プロになり、9年目のシーズンはキャプテンとして迎えることとなった。
甲府時代にはキャプテンをやるイメージは無かったが、チームを背負うだけの選手にまで成長を遂げてきた。
甲府との対戦は移籍した2016年シーズン以来となる。
その年はリーグ戦では出番は無く、当時のナビスコカップで対戦していた。
6年ぶりの小瀬凱旋が楽しみだ。

5.展望

大分側の状況が全くわからないため、展望は非常に難しい。
試合3日前に活動停止期間が明けて練習再開と非常に困難な状況で迎えることは確かである。
開幕戦の岡山はファジラボさん(https://www.targma.jp/fagilabo/)のお陰もあり、情報を入手しやすかったが大分はなかなか手に入れることが困難となっており、推測が多くなってしまう。
そのため、前節の課題と予想したスタメンから狙いどころ等を見ていきたいと思う。
まず今シーズンの甲府は昨シーズンとは異なり、可変という要素が減ったことが特徴と言える。

ビルドアップの形は3CBとボランチで行っていく。
対して今シーズンの大分は下平監督の就任に伴い、昨シーズンまでと異なり433を採用しているようであり3バックには3トップが同数で嵌めていく形を取るのではないか。
一方でシステム上のウィークポイントは前節のプレビューで説明したようにアンカーの脇が狙い目となる。
前節はなかなかアンカー脇に差し込むことは出来なかったが、岡山よりは大分の守備強度は高くは無いと予想される。
その中で必要となるのは前節試合後の吉田達磨監督のコメントから伺うことができる。
吉田監督からは勇気が欠けていたというコメントがあった。
この勇気とは相手の守備ブロックの中に思い切り良く縦パスを入れていく回数が少なかったことを意味している。
甲府としては相手ゴールから30mの位置まではリーグトップの60回侵入することには成功していた。

https://www.football-lab.jp/kofu/

ボール支配率もリーグ4位とボールを保持できていたものの相手のゴールを脅かす回数は多くは無かった。
それは相手が怖がるエリアにボールを入れることが出来なかったことにも由来する。
私事だが、今節はワクチン検査パッケージを用いた観戦形式となるが、私はいまだに未接種である。
その理由は反ワクチン派とかではなくタイミングと勇気が無かったからである。
毎試合プレビューやレビューを書くことを最優先にしていたらタイミングを逸し、シーズンオフも忙しく今に至っている。
また、具合悪くなりたくないという恐怖感にも打ち勝てなかった。
今後もこの状況が続くことが予想される中で私はワクチン接種の覚悟を決めた。(予約は済ませ、試合前日に接種予定)
この例えが正しいのかはわからないが、これをサッカーにも当てはめることは可能だと思う。
自ら相手の懐に飛び込む時間があったのも関わらず判断に迷い、縦パスを付けるタイミングを逃せば相手は守備ブロックを固めてしまう。
相手が構えている所には覚悟を決め、勇気を持って飛び込んで行けなければ守備ブロックを崩すことはできない。
気づいたら相手の守備ブロックの前でボールを回すだけとなったしまい、時間だけが進んでしまうことはある。
残念ながら前節は相手の守備ブロックの中へ入れ込む勇気やタイミングを逸した場面は少なく無かった。
特に縦パスを奪われ、3失点目を喫してからは相手のブロックの前でボールを回す時間が多くなってしまった。
私だけかもしれないが、多くの時間を掛けても勇気を持てない人間もいる中でピッチに立つ選手はコンマ何秒の世界で判断し、決断をするのは簡単なことではない。
だが、得点に繋がった場面を見てみたい。

松本が中盤でボールを奪いきると背後に抜け出したリラへ縦パスを通したことがきっかけで得点に繋がった。
リラは柳やバイス相手にもボールを失わない力強さを持っている。
こういった成功体験もあるだけに積極的にリラへ縦パスを付ける回数を増やすことができれば、狙いとするサイドからの攻めにも幅は広がってくるはずだ。
印象論だけで語るのは良くないかと思うのでデータでも見てみたい。

https://spaia.jp/football/jleague/j2/game/2022022004/stats

前方へのパス比率を比べてみたい。
チームスタイルに違いがあることから一概には比較は難しいところだが、岡山が35.8%であるのに対して甲府は24.1%と比率が低くなっていることがわかる。
甲府は横パスの比率が高くなっており、前方へのパス比率を上げたいところ。
個々の成績も見てみたい。
まずは甲府から。

https://spaia.jp/football/jleague/j2/game/2022022004/report

対して岡山。

https://spaia.jp/football/jleague/j2/game/2022022004/report

甲府に比べて全体的に前方パス割合の数値が高いことがわかる。
特に差があるのはCBの所か。
岡山の柳、バイスは44%を越えているのに対して甲府は山本の36.5%が最大で浦上、野澤陸は20%台に留まっている。
CBから積極的に縦パスを入れ込んでいく回数を増やしていきたい。

また、問題点は他にもあった。
サイドからの攻めを多くし、クロスからゴールに迫る形を作っていきたい甲府だが前節は18本のクロスを入れたにも関わらず成功本数は0と精度を欠いていた。
リラというターゲットマンはいるものの柳、バイス相手に一人で戦うことは容易ではなかった。
特に改善すべき点はゴール前に掛ける人数の少なさか。
昨シーズンまでは可変を行うことでシステム上前線に人数を掛けられない欠点を隠していた。
前節ゴール前に人数を掛けられた場面は先程紹介した得点場面くらいか。
クロスの精度を上げると共にゴール前に入っていく選手の数も増やさなくてはいけない。
あるいは単純なクロスだけでなく、得点を挙げた場面のように相手のDFラインの背後を突き「ニアゾーン」と呼ばれるエリアからクロスやラストパスを送る場面も作りたいところ。
大分は岡山に比べてCBの高さや強さは劣るため、クロスは対岡山以上に有効とはなるが工夫も加えながらチャンスを作りたい。

今シーズンから大分は監督が変わったとはいえ、変わらないのはボール保持へのこだわりだろう。
前節の岡山もボール保持に比重を傾けていたとはいえ、大分ほどではなく甲府がボールを持つ時間は多くあった。
前節とは違った試合展開が予想される。
大分がボールを持ち、甲府がいかにプレッシャーを与えていくかがポイントとなりそうだ。
大分のボール保持においてキーマンとなるのはアンカーに入る選手と思われる。
下田の起用を予想したが、誰が起用されてもアンカーを経由しての保持がメインとなるだろう。
甲府のプレスの掛け方は1トップ+ボランチで相手のCBとアンカーにプレッシャーを掛けていくことになる。

だが、大分はGKも積極的にビルドアップに参加して数的優位を作りながらボール保持していくこととなる。
積極的にボールを奪いに行っても回避される場面は出てくるはずだが、回避されるにしても消すエリアを明確にしたい。
危険なのボランチの背後でボールを受けられて前を向かれ、前進を許すこと。
CBが戻りながらの守備しなくてはいけない状況となり、後手を踏んでしまう。
そのため、甲府としてはハイラインを敷くこととシャドーが内を消すこととが大事となる。
サイドやDFラインの背後を空けてしまうリスクも孕むが、リターンを得るにはリスクも掛けなくてはいけない。
大分にボールを持たれ続ける展開を避けるにはリスクを犯してでもボールを奪いにいきたい。
コンディションの問題もあり、どれだけ走れるのかは未知数ではあるがそれは大分も同じこと。
共にコンディションに問題なく試合に臨める状態で試合をしたかったところだが、今できる全力を出し切り勝ちたい。

注目ポイント!
・勇気を持とう
・ゴール前に人数を掛けたい
・ラストパスの質を高めよう
・ボールを取り上げたい

6.あとがき

今回は大分の情報もあまり持ち合わせていなく精神的な部分を語るのが多くなってしまった。
だが、サッカーにおいてはメンタル面も絶対に不可欠である。

今節は大分サポーターの方には失礼となるかもしれないが、勝たなくてはいけない一戦と言える。
約一週間の活動停止、今節に向けての準備期間はほぼ2日、陽性者8人と大変な状況に変わりなく大分にとっては開催するのも困難な試合となる。
ベストな状態の大分は間違いなく強敵であるが、今節の大分には酷な状況での一戦であるため是が非でも勝ちたい。

開幕戦は残念な結果に終わってしまったが、まだ1試合終わっただけである。
巻き返す時間は充分残っており、今節が開幕くらいの気持ちで再びスタートを切りたい。

Jリーグファンとしては万全の状態で戦える大分を早く見たいところである。
困難な状況でも開催できるのであれば大分にも感謝しなくてはいけない。
このような緊急事態で迎える一戦ではなく、後半戦での戦いでは共にベストの状態で戦えることを楽しみにしている。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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