J2第33節 FC琉球戦 プレビュー
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J2第33節 FC琉球戦 プレビュー

今節の相手は前半戦最も悔しい思いをした琉球との一戦。
審判のせいで負けたという言い訳をしないような試合を見せ、勝ち点3を掴み取りたい。

1.前回対戦

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後半アディショナルタイムにCKから失点を許し、敗戦を喫した。
判定も含め、モヤモヤの残る試合となった。
試合内容については以下のレビューをご覧ください。

2.対戦成績

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通算で5度対戦し、甲府の4勝1敗と優勢に進めている。

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ホームでは2戦2勝となっている。

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全5回の対戦結果となる。
前回対戦のアウェイゲームで初の黒星を喫した。
ホームでは2戦2勝と上で触れたが、失点も0となっている。

3.前節

甲府

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新潟に悔しさ残る敗戦を喫して一週間。
再び前を向ける勝利を挙げた。
試合内容については以下のレビューをご覧ください。

琉球

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磐田戦から1人を変更。
上原牧人に代えて福井を起用し、金井が右SBにポジションを移した。
立ち上がりは2トップ目掛けてロングボールを入れていく岡山が琉球陣内でプレーする時間が多くなる。
最初のチャンスは岡山。
デュークが一度はボールを失うも前線で粘ると上門へラストパス。
背後へ抜け出た上門がシュートを放つが、猪瀬が足でシュートを防ぐ。
徐々に岡山はロングボールの本数を減らしていくが、地上戦でボールを握る時間が増えることで琉球陣内でプレーする時間が多い展開へと変わっていく。
ボールを奪いに出ていきたい琉球だが、全体的にポジション取りが低くく、遅れて出ていくことが多くボールが取れない。
岡山がペースを握る展開となったが、飲水明けから琉球がボールを握る時間が増えだしていく。
28分に琉球に最初のチャンス。
右サイドからクロスを上げると岡山にクリアされるが、セカンドボールを拾った阿部からパスを受けた上里がミドルを放つも枠の外へ。
徐々に琉球が岡山を押し込んでいく展開となるが、岡山も前線のターゲットにボールを入れカウンターの機会を伺っていく。
共に得点だけでなく、決定機も少ない静かな前半戦となった。
お互いに選手交代を行わず、後半に入る。
後半も最初のチャンスは岡山。
左サイドから石毛がFKを直接狙うと枠を捉えるが、猪瀬がキャッチして防ぐ。
ボールを保持する琉球に対し、ブロックを構え対抗していく岡山。
だが徐々に守備ブロックが間延びしていき、琉球がボールを持つ時間が長くなっていく。
62分に岡山が最初の交代を行う。
イヨンジェに代えて木村を投入する。
66分には琉球が選手交代を行う。
武田に代えて清武を投入する。
共に前線の選手を投入し、得点を取りにいく。
72分に岡山に決定機。
喜山が前線へロングボールを送り、セカンドボールを拾った上門がドリブルで中央を突破するとデュークへラストパスを送る。
フリーとなったデュークがシュートを放つが、猪瀬が反応して防ぐ。
74分に試合が動く。
先制したのは岡山。
パウリーニョからデュークへクサビのパスが入ると上門が前向きにサポートし、右サイドの石毛へ。
石毛からのクロスにデュークが合わせ、岡山がリードする。
先制を許した琉球は前線の選手を入れ替える。
風間宏矢と阿部に代えて清水と上原を投入。
前線に高さのある選手を起用する。
79分にはサイドからのクロスでチャンスを作る。
右サイドから岡崎がクロスを上げると上原が競り、こぼれ球を拾った清武が上里へパスを送るとダイレクトでミドルを放つが梅田が触りゴールとはならず。
80分に岡山が2人の交代を行う。
石毛とパウリーニョに代えて白井と濱田を投入し、岡山は5バックにして守備を固める。
86分には福井からペナルティエリア内に走り込んだ金井へ対角線のボールが出ると徳元との接触によりPKを獲得する。
このPKを富所が梅田の逆を突き、琉球が同点に追いつく。
直後に琉球は富所と池田に代わって赤嶺と風間宏希を投入する。
その後、共に得点は動かず引き分けに終わった。

4.今季成績

両チーム比較

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勝ち点57で5位の甲府と勝ち点52で7位の琉球の一戦。
ホームで14戦負けなしと好調を維持している甲府に対し、琉球はアウェイでは勝ち点を落としている。
得失点でもマイナスとなっており、沖縄からの移動の大変さが伺える。

甲府

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前々節黒星を喫したものの4勝1敗と好調をキープしている。
特に5試合で失点1と守備陣の貢献度は高い。
甲府が上位に位置している理由はシーズンを通して守備が安定しているからではないか。

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リーグ3位の29失点と1試合平均の失点数は1点を切っている。
数字上は1点取れれば負けないチームと言える。
では失点が少なくなっている要因はどこにあるのか。

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被攻撃回数が6位と攻撃を受ける回数が少なくなっていることがわかる。
前節の山形戦は前半オープンな試合展開となったが、あの展開は甲府としては避けたい展開であった。
あのような試合展開では被攻撃回数も増えてしまうため、意図的に攻撃のペースを落とすことで相手に攻撃を許す回数を減らすことが甲府の戦い方であり、その成果がリーグ3位の失点の少なさに繋がっている。

琉球

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1分4敗と勝ち星から遠ざかっている。
5試合で3得点と得点が取れていないことが勝ち点3に繋がらない要因だ。

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パス数とボール支配率が高く、攻撃回数が少ないことからパスを繋ぎながらじっくり攻めるチームであることがデータからわかる。
だが、30mライン侵入回数が3位となっていることからペナルティエリア手前までは前進を図れるチームでもある。
ペナルティエリア侵入回数は8位となっていることから30mライン以降の侵入には課題を抱えている。
では、ペナルティエリア内への侵入が30mラインへの侵入に対して少なくなっている中、どのような形からの得点が多いのか見ていきたい。

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ご覧のようにクロスからの得点が最も多くなっている。
総得点の1/3以上となっており、クロスが琉球の大きな得点源となっている。

5.予想スタメン

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甲府
前節からの変更は無いと予想した。
勝った次の試合はメンバーは変更しないと予想しているが、前節欠場したリラはコンディション次第でスタメンもあるのではないか。

琉球
こちらも前節からの変更は無いと予想した。
前節は上原牧人が欠場した代わりに福井を先発に入り、李栄直がベンチに復帰した。
テコ入れがあるとすれば李栄直のスタメン起用か。

6.注目選手

甲府

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河田晃兵
前半戦の試合では試合終盤に岡西への接触が疑惑の判定となり、遺恨を残すこととなった。
その雪辱を晴らしたいところだが、岡西本人は膝の怪我により今シーズン絶望となり今節の出場は叶わなくなってしまった。
岡西の代役としてではなく甲府の守護神として甲府GK陣の悔しさを河田に晴らしてもらいたい。

琉球

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金井貴史
今シーズン甲府に加入、開幕戦でスタメン出場を果たし主軸として期待されていたが、その試合での怪我によりスタメンでの出場は1試合に留まり夏に琉球へ活躍の場を移した。
開幕から琉球の好調を支えた田中恵太、沼田圭吾の負傷もあり調子が落ち始めていた琉球を救う存在として加入後9試合連続でスタメン起用されている。
群馬戦ではCBでも起用される等、DFラインをマルチにこなし昇格争いに踏み留まるべく奮闘している。
活躍できなかった甲府の地で躍動する姿を見せたい。

7.展望

甲府でも監督を務めた樋口靖洋監督3年目のシーズン。
完成度が高まり、開幕から新潟と共に昇格圏をキープしていた。
怪我人が多く出た影響もあり、失速してしまっているが新加入選手も実力者を迎え力のあるチームであることに変わりはない。
琉球はJリーグ参入以降、ボール回しの上手さが特徴となっており、今シーズンのチームも変わっていない。
相手に合わせ、ボールを動かしていける柔軟性も持ったチームはCBとボランチでビルドアップを開始していく。

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相手の状況に合わせ、ボランチが下がってボールを動かすこともある。
幅を取るのはSBとなり、高い位置を取るのに合わせSHの選手はインサイドにポジションを取る。
前線の4人は中盤とDFラインの間にポジションを取り、ボールを引き出すことを狙う。
この際、ワントップに入る阿部が自由に動き回ることで起点を作っていく。
ビルドアップから攻撃のスイッチを入れるのはボランチの2人とCBの福井となる。
知念が怪我をして以降、CBからの配球は減ってきておりボランチ2人に依存していたが、前節福井を起用したことでCBからの配球は増え出した。
福井と上里の左足からの起点となるクサビのパスだけでなく、前線へのロングボールやサイドチェンジといった大きな展開にも警戒が必要となる。
ボールを前進させた琉球は中央での崩しとサイドからのクロスでゴールに迫る。

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中央では先程も触れたように前線の4人が近い距離で連動し、コンビネーションからの崩しを狙っていく。
だが、中断明けは中央を崩しての得点は無く、サイドからのクロスが琉球最大の武器となる。
サイドからは幅を取ったSBからクロスが入っていくが、ここでも中央に前線の選手が集結していることの効果が出てくる。
中央に人がいるということはクロスのターゲットとなる選手が複数いることとなり、ニアサイド、ファーサイド、マイナスと複数の選択肢を持てることとなる。
特に左サイドの沼田からのクロスは警戒が必要となる。

この場面は両サイドで幅を取っているのがSBであり、中央にポジションを取っているのが前線の選手4人となる。
このように幅を取ったSBからのクロスを狙ってくる。
また、以下は同じような形から上里のミドルシュートの場面。

強烈なミドルシュートを放つ上里の左足にも警戒が必要だ。

沼田と右SBに入っていた田中恵太の存在が開幕からの好調の要因となっていたが、20節に田中恵太が負傷して以降、田中と沼田が揃って出場した試合は無い。
20節までは共に全試合に先発し勝ち点40、得点34であったのに対し21節以降は勝ち点12、得点13と明らかな違いが見て取れる。
田中はクロスを中心にチームトップの7アシストをマークしており、不在がそのまま得点力の低下に繋がっている。
だが、前節金井が右SBとして違った色を見せた。

前節の同点ゴールもPKに繋がったプレーである。
金井は田中のようにクロスの精度が高いタイプの選手ではないが、SBの位置からいつの間にかゴール前に入り込み得点に絡む嗅覚を持った選手でもあり、中央のコンビネーションや左サイドの沼田からのクロスに意識を集中させることでゴール前に現れた金井を捕まえ切れずチャンスを与えてしまうことには気をつけなくてはいけない。
直近5試合で3得点と得点は取れていないものの、得点を取れる形を持っているチームではあるだけにきっかけを与えてはいけない。

ボール保持を相手に許すと今度は樋口監督の色が表れてくる。
甲府では541でブロックを形成する戦い方を採用していたが、本来の樋口監督は442でブロックを形成するスタイルを採用している。

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琉球は2トップから規制を掛けることでサイドへと誘導していく。
サイドへ出たボールに対してはSHが対応し、サイドに蓋をする。
DFラインはペナルティエリアの幅で守り、中央を固める。
そのため、サイドの深い位置を取ることでSHを下げさせたり、SBを吊り出す形を作りたい。
甲府は可変によってボールの動かし方は変わっていくが、琉球は2トップが縦関係となりながら新井を消す形で規制を掛けていく。
前線からのプレスの強度は新潟や山形ほど高くはなく、ボールを運んでいくことは難しくはないだろう。
また、全体的に琉球のブロックは低い位置に設定されていることが多くなっている。
コンパクトさに欠けることもあり、ライン間は空きやすい傾向にあるため、ボールを保持しながら積極的に縦パスを入れていきたい。

この場面のようにビルドアップ時にはゆとりを持ってボールを持つことができ、DFラインは低めとなっているため縦パスを入れることでライン間で起点を作りたい。
前節は右サイドでは関口、左サイドでは宮崎が幅を取る形を取っていたが今節はWBが幅を取ることでシャドーはライン間で勝負する形を増やしたい。
冷静に琉球DFを見ながらボールを動かすことでチャンスは作れるだろう。

甲府は押し込んでいくことでより前線に人数を掛ける形に可変をしていく。
琉球の4バックに対し、甲府はWBが高い位置を取ることで前線に5人が並ぶ形へと変化する。

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これに対し、琉球はSHが下がって対応することとなるため、押し込むことで琉球がカウンターに出ていく人数を減らすことにも繋がる。
琉球の前線の選手は一人で独走できるスピードやパワーを持った選手はいない。
近い距離で連動する形を作られると止められることは難しくなるため、全体を下げさせ自陣で守らせる時間を増やしたい。

前節山形戦の前半のようなオープンな展開は共に好まないため、守備ブロックを形成した相手に対し探りながらボールを回す時間は多くなるだろう。
堅い試合展開が予想される。
両チーム共、ベンチには攻撃の切り札となる選手を揃えているだけに選手交代を機に試合を動かしていく展開となる可能性は高い。
甲府には前節スーパーゴールを決めた鳥海、琉球は攻撃のカードを複数揃えているが最も脅威となるのは上原慎也の存在だろう。
186cmと高さのある上原慎也を投入することで自慢のクロスからの攻撃は迫力を増してくる。
地上戦でアクセントを加える甲府と空中戦の強化で得点を奪いにいく琉球。
ベンチに控える選手の存在もポイントとなりそうだ。

8.あとがき

アウェイでの琉球戦は個人的には悔しさよりも悲しさが大きかった。
私はヴァンフォーレが大好きです。
だが、ヴァンフォーレだけが好きなわけではなくサッカー全般が好きです。
サッカーは相手、審判がいてこそ成り立つものでありヴァンフォーレが不利益を得たからリスペクトを欠く発言をしていいものではないと考えています。
特にヴァンフォーレサポーターであればホームゲームで毎試合子供達がフェアプレー宣言をしてくれているだけに大人として率先して相手をリスペクトする姿勢を見せなくてはいけないのではないでしょうか。
人それぞれ考え方はあります。
それを否定することはしません。
ですがあの試合での一連の騒動は私には残念でなりませんでした。
その結果一度はTwitterから離れ、note上でもプレビューやレビューを書くことをやめることも考えました。
ですが継続して読んでくださっていた方々からお言葉をいただき、ここまで続けてきましたしTwitterも再開した結果フォロワーの方も徐々に増えてきています。
今後もよろしくお願いします。

各チームコロナ禍のシーズンは移動にも制限や工夫を凝らさなくてはいけない状況が続いているが、琉球は最も負担が大きいチームであるはずだ。
アウェイゲームは全て飛行機を利用しての移動となるはずで、感染リスクも高まり金銭的な負担もクラブに重くのし掛かっているだろう。
その中で常に上位をキープし続けており、尊敬に値するチームである。
樋口監督の元、コツコツと積み上げてきた成果が現れているが甲府としても参考となる。
毎シーズン主力が引き抜かれる中、毎年成長を重ねチームスタイルに合った選手が集まるようになって来ている。
沖縄という地は観光やキャンプを行う場所ではなく、本気でJ1を目指せる場所となって来た。

残り試合はわずかに10試合。
全勝といきたいところだが、個人的には全力で楽しみたいと思います。
今シーズンがどんな結果で終わろうと楽しいシーズンだったと思える終わり方をしたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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