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自衛官から総合系コンサルティングファームでのコンサルタントというキャリアの作り方(no.17)

プロフィール
堀田 貢司さん
現職:総合系コンサルファーム ビジネスコンサルタント
自衛隊在職時最終役職:陸上自衛隊2等陸尉

経歴


ーー本日はお忙しい中、退職予定自衛官、元自衛官のキャリアを考えるインタビューにご対応いただきありがとうございます。まず、堀田さんの経歴を教えていただけますか。

堀田さん:略歴は、下記の通りです。

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➤2016年防衛大学校(60期)卒業
➤陸上自衛隊幹部候補生学校 卒業(配属は化学科)
➤第41普通科連隊 小銃小隊長
 ※我々の期のみ、戦闘支援&後方支援職種 は普通科の小隊長勤務がありました
➤第4特殊武器防護隊 偵察小隊長
➤防衛大学校 研究科(中退)
➤総合系コンサルファーム ビジネスコンサルタント
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研究者を目指し、入校した防衛大学校

ーー今は、コンサルティングファームにお勤めなんですね。まず、自衛隊に入隊された背景と在職時の職務内容を教えていただけますでしょうか。

堀田さん:自衛官としてのキャリアは、防衛大学校入校(以降”防大”)からスタートしました。

入校理由は、一般の防大受験者からすると少しズレており、『人の知れない事をたくさん知っている研究者になりたかった』からです。

地元の国立大学と、防大に合格した後、『国の管轄(防衛省)で研究できれば、人の知れないことをたくさん知れそうだな~』と考えた結果、防大を選択しました。

在学時に、陸上自衛隊化学科に配属されると、研究開発分野を経験しやすいことや、オランダのOPCW(化学兵器禁止機関)派遣、オランダ駐在武官のキャリアを歩めること等を知り、その特殊性に魅かれ、化学科を希望しました。

在職時の職務内容は、ざっくりいうと、上司、または県庁、市役所等の公的機関から、「こんなこと(実働訓練、防災訓練など)やりたいんだよね~」という構想受領したら、組織のリソース(主に ヒト、モノ)を使って「どうやって実現するか」考え、その訓練の起案~計画~調整~実行までを担当する。というイメージです。

そうした日頃の訓練を担当しているからこそ、自分の小隊、組織の能力「我々は何ができるのか」が把握できています。

だから、災害派遣等の有事発生時(実任務)においても、やることは同じで、「こんなことを、いつまでにやらなきゃいけない」という有事対応に対し、「じゃあ、どうする」を考え、現場のリソースを使って構想を具現化できる。

20代前半にしては重すぎる責任だな、と振り返って思いますが、やりがいのある事をしている。

そう実感できるお仕事だったと思っています。

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ーーみなさんへお伺いしていますが、自衛隊在職中の思い出・エピソードを教えていただけますか。

堀田さん:普通科小隊長時代のエピソードで、一番充実を感じたことをお話致します。

一般的にいう、新卒1年目の時の事です。

3週間ほどの災害派遣に出動していた時、その時の任務は、ある地域のがれき撤去でした。任務遂行のために、自分の小隊内でジョブローテーションを作り、着々と仕事を回していました。

すると中隊長(=堀田の上司)から「この地域も担当してほしいから、余っている人をそこに回してくれ」と、依頼(≒命令)がきました。

当時、超炎天下で、隊員も疲弊しており、かつ中隊長から「担当してほしい」と言われた地域は、隣の小隊とすでに調整しており、「その小隊が担当するので、堀田小隊は担当しない」と責任を明確にしていた管轄でした。その旨を中隊長に説明、報告した結果依頼はなくなりました。

その一連の動きを見ていてくれた部下の方から、「1年目で中隊長に言い返すなんてやりますね!上司から言われたことを、安請け合いしてしまうんじゃないかと見ていました。ビシッと言ってくれてありがとうございます。」という言葉をいただきました。

このエピソードから、何が言いたいかというと、

「部下は常に上司を見ている」

ということです。

毎日、毎時間、毎分を、誠実に仕事をしていた(と思っています)結果、部下(自衛隊の大先輩)に評価された瞬間は、忘れられないです。

自衛隊を飛び出し、退職自衛官再就職の課題解決へ

ーー組織を考える上で大切な視点ですね。そうした貴重な経験をしてきた中で、なぜ自衛隊から民間企業へ再就職されようと思ったのでしょうか。

堀田さん:2045年問題(≒シンギュラリティ)が起きるタイミングと、私を含む1990年代の世代が定年を迎えるタイミングが、ドンピシャで重なっている事を知った事が転職を考えたきっかけです。

この記事を御覧の方も、お手すきの際に調べていただきたいです。

私は、その情報に触れたとき、シンプルに「え、これってやばくない?今の定年後の再就職の仕組みじゃ、そもそも再就職って無理じゃないの?老後貧困になる人、あふれるんじゃないの?」という思考が止まらなくなりました。

「じゃあ、新しい再就職の仕組みに変えるor作ればいい。そのためにはどうしようか」と考えた結果、仕組みづくりのプロであるコンサルタントという職業がある事を知りました。

それが、現職 コンサルを選んだ結果です。

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ーー変化する時代に即したキャリアという考え方でしょうか。そうした転職活動での就職情報収集、スケジュール、準備等必要だったと思います。どのように進められましたか。

続きをご覧になりたい方は、下記にて公開しています!


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