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親になってからのクリスマス🎄想い出あれこれ

昭和破天荒オヤジのもとではいわゆる【絵に描いたようなイベント】はなかった。時代も時代だしせいぜい🎄ツリーと食卓にはアルミホイルの靴下を履いた鶏と定番ケーキ。

それでそれで良いのだが、私が思い描くクリスマスは子供がプレゼント🎁を見て「サンタさんがキターっ」て、TVや映画で観たようなねあのファンタジーまみれの状況だ。

後年、自分の子が生まれてきてくれたこと、それは普通にエラ感謝だが、このイベントが出来ると思うと楽しみで仕方なかった。自分に子が出来てなきゃ甥や姪、はたまた親戚のとこへ駆けつけてたかも知れない。

だから私は毎年(娘がサンタの正体に気付くまで)趣向を凝らした。ツリー下や枕元に置くのは定番で、わざわざベランダに出しておいたりリボンや包装紙を辿る旅形式にしてみたり

ときには

「マジで!? どこにも無いのーやだサンタさん忘れちゃったんだねー」

なんて気分落としてからの

玄関で発見ウォーなど。(かわいそうな子。そしてベタな演出)


で、クリスマスが近くなると欲しいものを何気なくリサーチするのだが

「言わない。サンタさんに心の中でお願いしてるから」

聴き取り調査に手こずったこともあった。

それから小学低学年かな、あるクリスマスでは夜中にツリー下へ🎁を置きに行くと手紙とみかんが置いてあった。

「サンタさんへ、みかん食べてね。ここにサインをください」

たまたま早く帰宅した夫にサンタ気分を味わって貰おうとしたのだが、急な展開にあたふた。

抜き足差し足忍び足で(物音で子を起こさぬよう)ペンを取りにいく私に

ツリー🌲横の夫

「このみかんは、持っていけばよいね」

ポケットに入れようとする。

「だめだよ、食べた証拠に皮だけ残しておこう、今すぐ食べて、音たてずに」

その場で静かに食べ始めた。

が、夜中の廊下で音を立てないよう急ぎみかんモグモグしてる男を見てたら

何やら奇妙な生物に思えてきて

「ププーッ」

吹き出してしまう。

夜中の笑いは危険だ。

夜中であればあるほど止まらない。しかも静かにしなきゃいけないってカセがあるほど、笑いは増幅する。あれなんで? 笑。

「なんだよー(モグモグ)笑うなよっププ」

ツリー前みかん立ち食い

自分でもヘンだと気付いたらしく本人も笑い出す。

笑うなっ
つられる
それよりはよう食え
サイン書かなあかんねんから

ペンを渡すと

「ブロック体と筆記体、どっちにする?」

アホかっ笑。そんなもんどっちでもええ、これ以上笑わせんといて、とにかくはよー書けっ。今あの子が起きてきたら、すべておジャンになるんやぞっ

静かにこの場から一刻も早く離れたいのに、A型キッチリ人間の夫は

さらに

「いらない紙ないかな、練習したい」

クーッボケかっやめれ、笑。いったいなんの練習やねんっ。サンタはめっちゃ忙しいねんからそんな丁寧に書くわけないやろっササっと殴り書きだよっシャシャっと。

笑いをこらえながらのヒソヒソ指示に疲れた夜中であった。

しかし苦労した甲斐あって、翌朝

「うわぁ! サンタさんがみかん食べてくれたよ! ほらサインも!」

アホほど喜ぶ我が子の顔が見れた。笑。


彼女が小5か6あたりのクリスマスでは

そのひと月ほど前、なにかでお小言となり

「この前も約束破ったりして、そんな子のとこへはね、サンタさん来てくれないよ」

軽くサンタ利用をしたら

「あのさ、そんなの嘘だから。ママの言うこと違うから」

と、反撃された。ありゃ。

まあ、でもそっかー。だよね、もうこの歳だものサンタの正体を知っちまったんだ。これからは、この手は使えないななんて思ってたが違うかった。

鼻をふくらませた娘が続けて

「あのね、言っとくけどー! ぜんっぜん良い子にしてない〇〇ちゃんでも毎年サンタ来てるからねっ」

え、そこか……ええっと、うちの子は大丈夫かしらねぇ。



思春期に入ると、私は家政婦状態となり彼女と友達らのクリスマスパーティをアシストした。

大人になったら彼女はもう

♪恋人がサンタクロース🎵背の高いサンタクロース🎶

もしくは外で大勢で過ごす「パーティ行かなあかんねん」(ところであの松本さんのイントネーションはどこから思いついたんだろ、笑)

気づけば家で夫とふたり、明石家サンタクリスマスだった。あの日と同じようにみかんモグモグしてるんやけど笑いはちっともない。笑。

親としてのクリスマスあれこれ🎄

終わり


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