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心に灯がともる瞬間を生み出せる人に

担当:大角

 very50で5月からインターンをしている、東京外国語大学国際社会学部4年の大角麻亜紗です。現在は卒業論文の執筆を行いながら、very50で働いています。今回は、私が社会問題に興味を持った理由や南アフリカでのボランティア経験、MoGの経験について、お伝えできればと思います。

‐ 世界のどこかで起きている出来事も他人事ではない

 私は小さい頃から食べることが大好きで、将来はパティシエになりたいと思っていました。私が小さかった頃はちょうどアニメで「おジャ魔女どれみ」を放映していて、子どもながらに「お菓子で人ってすごく幸せになるんだ!私も人を幸せにできるお菓子が作りたい!」と思ったのを覚えています。笑
 そんな夢を心の片隅に持ちながらも、ごく平凡な生活を送り、千葉県内の普通科高校に進学しました。高校は中学とは全く異なる環境で、バイトに部活にマネージャーなど、やりたいことに対して純粋に取り組んでいました。

 そんな中、いつも通り受けていた地理の授業で転機が訪れます。高校1年生の2月頃に受けたその授業では、先生が地域ごとの歴史や政治経済などを織り交ぜ、現代の社会問題に特化した形で世界の実情を教えてくれました。その日学んだ地域はアフリカで、今でも生死の危機と隣り合わせで暮らしている人がいること、紛争は歴史ではなく現状であること、ビデオの向こう側には現実としてそういう世界が広がっていることを、人生で初めて実感できた時間でした。
正直、あの授業のどんな内容が強く心に残ったのか、今ではもう覚えていません。ただ世界の現状は甘くない、対岸の火事で済まされるような問題ではないという実感が、今でも色濃く残っています。

‐ 初めて単身で渡った国、南アフリカ

 授業後から「もっと世界のことを知らなきゃいけない」「私にできることって何だろう」と思う気持ちが強くなり、私はよく先生に質問をしに行くようになりました。

なぜ社会にこれほどの格差を生み出す構造が存在するのか。
社会問題を解決するために、私たちには何ができるのか。

 その頃から“パティシエになりたい”という夢が揺らぐようになります。そんな時、私は先生の「大角さん、もし時間があるなら高校生のうちに世界を見ておくといいよ。」という一言に動かされ、単身で南アフリカにボランティアをしにいくことを決めました。

まあさちゃん

 期待と不安に胸を膨らませながら訪れた南アフリカは、正直、私の思っていたアフリカではありませんでした。ホームステイ先、レストラン、ショッピング、観光、そのどれもが日本とほぼ変わらない環境でした。一方で活動場所はアパルトヘイト時代に隔離されたエリアだったため、活動先であるデイケアセンターへ子どもを預けにくる親御さんも黒人の方ばかり。表面的な差別撤廃が格差の是正につながっていないことを実感じました。
 この南アフリカでの経験から何もできない孤独や悔しさを痛感し、大学では途上国支援について勉強することを決心しました。現場で使える言語に加え、国際関係・法・政治・経済について幅広く学ぶことができる東京外国語大学国際社会学部を選びました。

‐ 国際協力を志し、大学へ。バングラデシュMoGとの出会い

まあさちゃん3

 私の大学では、1~2年生に専攻言語をみっちりと習得、なおかつ学年が上がるほど社会学系の講義が増えていくシステムになっています。私は南アフリカの経験から「現場でしかわからないことがある」と感じたため、座学に加えて現場での経験を積みたいと考えていました。3年生になり、学んだ言語や理論を生かして国際協力の最前線で活動するべく、1年間の休学を決心しました。場所は大学で学んだベンガル語を生かせるバングラデシュを、活動先には現地NGOを選びました。少しずつ私の1年間が決まっていく、そんなタイミングで見つけたのが、バングラデシュMoGでした。very50については以前から知っていたので、バングラデシュでMoGが開催されるなら参加したい!と思い、申込みました。

 バングラデシュMoGは、ストリートチルドレンの自立支援を行うエクマットラを対象としていました。私はマーケティング班に所属し、ハンディクラフト部門を対象にブランドコンセプトや新商品、プロモーション施策を考案しました。事前授業から現地での活動を含め、人生で最も濃く、他人事を自分事に捉え直し、熱く深く考え抜いた2か月でした。特に現地ワークでは、代表の熱い想いや目指す世界像、人を巻き込む力に強く惹かれたことが印象に残っています。

 実際、現地ワークのみではなく事前授業の段階から、自分の至らなさが浮き彫りになり、自分になく他の人にあるものが特に光って見えました。英語力や伝達力といったスキル面に加え、MoG参加に至るまでの想いすら、私には足りないように思えました。しかしMoGでエクマットラと出会ったことで、まずは心が動く瞬間や想いを大切にしよう、と思うようになりました。

次回は、MoG後の休学期間やvery50でインターンを始めた理由、私が目指す姿について書こうと思います!

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