〔訳詩〕射手座 ŠAULYS
「射手座」 サロメーヤ・ネリス
ころがる太陽は––
炎の球体。––
世界中で
銃弾が闊歩する。
地面の中はつめたく、そこは悲しい:
黒い竜が太陽をおおっている。
黒い鳥の大きなつばさは、––
影ごしに見通すことはできない。
太陽によって燃えている
射手座に願う:
—黒の災いの
鳥を射て!
張りつめたたくましい鉄、—
もし自由がうつくしい大地であったなら、
もし自然が暖まり活気をとりもどしたなら、—
たくましい鉄は張りつめている。
太陽は暖めるだろう
ふたたび海を、大地を。—
太陽の嫁入り道具を
私たちも積みあげるだろう。
出典
Salomėja Nėris, Rinktinė, LTSR Valstybinė Leidykla Kaunas, 1941
https://www.epaveldas.lt/preview?id=C1B0003056470
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