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新型コロナワクチンにみる彼我の差(4)~案の定・注射器がない!国内動向をふりかえる

これまでの投稿より

【2021年1月27日】アメリカの対応

忘れてならないのが、アメリカがバイデン政権発足1週間で2億回分のワクチンを手配したこと。大統領直々に会見で発表したことの意義を考える。

加えてアメリカCDCは「コロナ罹患から症状が病んで90日間隔をあけてのワクチン接種」を推奨している。このことがまだ日本国内でアナウンスされる気配が見えないのは、例の検査抑制論の余波か。

【2021年1月29日】ヨーロッパ各国の対応・ロイター通信

ヨーロッパ各国にもばらつきがあり、注射器・注射針の確保に混乱をきたしている。

【2021年2月2日・参考】世界的に権威のある『nature』誌が〈空気感染〉を感染経路として認めた。WHOもアメリカCDCも対策を修正するとある。同日イギリス政府も同様の声明をだしている。


日本のワクチンのゆくえ

世界の動きをふまえ、記憶する限りの国内の情報を時系列でふりかえる。

【2021年1月18日】首相施政方針演説においてワクチンを「切り札」と。全国民に行き渡るのは6月?東京五輪ありきの算段であろう。(※世界ではワクチン接種のみでパンデミック収束をはかることは不可能と既報。)

【2021年1月19日~20日】河野太郎氏がワクチン担当大臣に就任するや、早々に自身のTwitterアカウントから既報の厚生労働省作成ワクチン接種スケジュールはでたらめだとした。

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【2021年1月27日】首相官邸のワクチン対策公式アカウントも「できる限り」開始できるようにと弱腰だ。これすなわち「できない」ことへの伏線か。その後しばらく(5連続投稿)首相官邸ワクチン対策公式アカウントはマイナス70度保管に耐えうる冷凍庫のご披露に徹する。冷凍庫をやたらと有り難がる人々のツイートを見た。

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【2021年2月2日】EUのワクチン輸出規制が日本への供給に影響すると会見。同日首相官邸ワクチン対策公式アカウントへ大臣自らワクチン副反応について説明する動画をアップして善処するも…。

【2021年2月3日】ワクチンの話とは逸れるが、COCOA不具合が明るみに。

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特大ブーメランが厚労省に突き刺さる。クラスター対策詐欺に気を付けろと公式アカウントが発信したのは昨年のこと。

やはり暗雲が立ち込めてきた。

ちなみに

【2021年2月4日】韓国はワクチンを無駄にしない適正な注射器を自国で増産体制に入っている。

【2021年2月9日】世界ではすでに1月29日ロイター通信によって伝えられていた1瓶から6回採るか、5回採るかの問題がようやっと国内問題として報道。何度も6の倍数で接種人数を調整すると伝えられていたにも関わらず。

案の定、同日厚労大臣が1瓶から6回分採れる注射器がないばっかりに、5回分しか取れないことを白状し1200万人減の影響と発表する。世にも貴重なワクチンを限度いっぱい活用できずにドブに捨てるということは、その購入費用も無駄になるということ。熾烈な世界ワクチン争奪戦の中で余計にワクチンを確保する必要が生じる。

【2021年2月10日】ガーディアンが世界に報じてくれています。日本が注射器の間違いが原因でとんでもない量のファイザー社ワクチンを無駄にする。

ワクチン接種実施の遅れがもたらすもの

ワクチン接種をモタモタしていると、ノーマルの生活に戻る時期が遅れるだけでなく、ワクチン耐性のある変異株の登場をもたらしかねないと今日のワシントンタイムズは警告している。

2021年2月10日現在(ブルームバーグ調べ)世界では73か国、1億3800万回分のワクチン接種が実施され平均485万人/日のスピード。

昨年コロナ流行初期、島国のアドバンテージを1つも活かせなかった。世界にかなりの遅れをとってワクチン接種実施を開始する我が国は、また世界に学ぶことなく、ただただ周回遅れのまま。



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