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緊急事態宣言 DAY 6 ~うちで踊ろう

(昨日の続き)日曜の朝からSNS上に阿鼻叫喚...多くの人が「バスティーユ監獄を襲撃する5分前」、「武装蜂起せよということか?」と評した。ロイター通信にも「#何様のつもり」が取り上げられるほど。音楽、芸術、文化を真っ先に<不要不急>と切り捨てた為政者が決してやってはならぬ行為であった。星野源が望んだことはそうじゃない。

私は元を言うと、月に1~2度は劇場に通うくらいミュージカルが大好きな10年来のオタクなのだ。時間があれば新幹線で日帰りでビューンと。だが、地元が被災したときに、このままでは皆の日常が奪われる危険なものを察知した。しばらくは趣味を封印し、さまざまな講演会行脚をしながらこの国の行く先を憂いていた。

そもそも、SNSとは自分の好きなもの、興味のあるもの、意見の一致する人でグルーピングされていくので、異なるカテゴリー同士の交わりが少ない。もちろん、ミュージカルについて集うところで、政治情勢について語ってもあまり…響かない。その逆もまた然り。

だが、日本中が為政者のくだらない冗談の為に不愉快な気分で眠りにつくのも悔しかった。そこで、私がミュージカルに足繁く通っていたときに出会ったキラリと光る若人のダンスコラボを全力で政治ウォッチャーの間に拡散してみた。これが星野源が本来望んでいたコラボのカタチだろうと。

高橋伊久麿くん~NYでダンス武者修行の後、劇団四季入団。コーラスライン、CATS、ウェストサイドストーリー、パリのアメリカ人等に出演後、退団。この春自ら立ち上げた劇団の初公演まで秒読み段階のところで、コロナ自粛要請の前に苦渋の決断を強いられた舞台人の1人。

4月6日にアップされて4月12日夜現在再生5,000回程度から、なんと→たった1日弱!!4月13日現在で15,000回を超えた。

日頃、政治ウォッチャーの仲間と怒りを共感するよりも、ずっとずっと、はるかに早いスピードで、この芸術性の高いダンスパフォーマンスは共感を呼んだ。同じく星野源がひろめた「逃げ恥」のダンスをモチーフに高度にアレンジされていることも要因の1つ。劇団四季など知ろうが知るまいが良いものは良いと拡散された。みんなが同じ楽曲で、人の心を絶望の淵に陥れる人と、人の心を救う人を同時に目撃した。<負のパワー>に<正のパワー>が勝った瞬間に胸があつくなった。

舞台で観ていたとおりのお人柄、実直で真面目なコメントをリプライ頂いた。やはり、生き様というのは伝わってくるものがある。劇団四季ではキャストとファンの交流・出待ち等は一切禁止なので、退団した伊久麿くんと、こんなカタチで会話のキャッチボールができたのは嬉しい。私が落ち込んだり、悩んだときに元気をくれていたのがミュージカルだった。応援するつもりで拡散した私の方が励まされた。ありがとう、伊久麿くん。

ミュージカルを心から楽しめる日常を取り戻すためにも、声をあげよう!コロナ禍で荒野の更地になんてさせない。

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