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宇治&奈良を訪ねて② 宇治上神社編

 平等院の裏側から再度金色の鳳凰を目に焼き付け、正門を出て宇治川の橘橋を渡り中島に出た。そこは中州なので大雨の時は流されそうだなと心配しながら朝霧橋を渡る。川では野生の鵜が流れの速い濁った水の中を潜り悪戦苦闘していた。橋を渡ると目の前に宇治神社があった。正直に言うと、宇治神社をパスして直接宇治上神社へ行こうとしたのだが、途中で道を間違えて住宅街に迷い込み、暑い中で徒歩のロスタイムがあった。妻にブーブー言われながら何とかさわらびの道に戻り、なぜか再び宇治神社に戻った。ここで御朱印をいただき、お参りした後、再び宇治上神社に向かった。
 
 宇治上神社は現存する日本最古の神社建築で世界遺産である。ここも平等院と同じように観光客が多いのかと思ったが、参拝客が少なく貸し切りに近い状態である。鳥居で一礼し参道を行くと拝殿が見えた。桐原水での清め方はTVで見たのをまねて、足場の左側で水を掬い右側で手を清めた。拝殿で参拝した後、御朱印をお願いし本殿に向かう。拝殿も本殿も歴史を感じる古い建物で、派手な装飾は一切ないが歴史とパワーを感じる厳かな雰囲気だ。本殿と拝殿はともに国宝である。本殿の右脇には春日大社の小さな摂社、左脇にも小さな末社がひっそりと建っていて、不気味なパワーを感じる場所です。宇治上神社の拝殿には、「宇治上神社の不思議」と題されたQ&Aのコピーが置かれていて、それを読んで驚いたのが、「宇治はかつては兎の道と書いてうじと読んだらしい」「おみくじは願い事の期間中は持っていて、その期間が済んだら近くの神社に結ぶもの」今後はそうしよう!帰り際に御朱印を受け取り、次は源氏物語ミュージアムに向かった。
 
 さわらびの道を宇治橋方面に行くと、左手に源氏物語ミュージアムが見えてきた。妻の憧れの時代が平安時代でまさに源氏物語、ということでこれは入るしかない。何より冷房が効いているのがありがたい。平安の間で源氏物語の魅力やあらすじをハイビジョンで見た。平安時代の牛車や装束を見て、幻想的な架け橋を渡り宇治の間に渡る。ここでは宇治十帖の名場面をシアターで再現しているようだ。中央の映像展示室では源氏物語のオリジナルアニメが上映されているが、ほとんど客はいない。時間は13時を回ったのでアニメ映画はパスして、食事処を探すことにした。ミュージアムの中は喫茶しかないので、宇治橋から駅へ戻る途中で食べることにした。
 
 昼食は宇治橋を渡った左手の川沿いに「宇治川」という料亭っぽい店に入った。3階に上がると大広間の窓側に案内された。まさに目の前は宇治川、見晴らしが良い。二人で天麩羅茶そば1,750円とビールをオーダーした。運転のない昼食はこの一杯が楽しみだ。美味しさと川沿いの景色を満喫し駅に向かった。途中、辻利本店で妻がお茶を購入、私は冷たい抹茶ボトルをテイクアウト。宇治茶を堪能しながら奈良駅を目指した。

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