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美術オタクのパリ1人旅⑦ミュージアムパスの買い方・活用の仕方

初めての海外旅行でパリに一人旅しました。これまでの記録はこちらから。

今回の旅に多大な貢献をしてくれたパリミュージアムパス。幾つか注意点があったり、効率的にお得に使うためのポイントがあるので、それについてまとめます。これからパリに行く予定のある方の参考になれば嬉しいです!


パリミュージアムパスとは

その名の通り、パリの美術館に入れる共通パスのこと。パリにある50以上の美術館や記念館などにこれ1枚で入ることができます。それぞれで入場チケットを買う必要がなく、さらにミュージアムパス優先レーンがあることも多いので入場に並ぶ時間の大幅な短縮になります。

用意されているのは
・2日券(48時間)・・・62ユーロ
・4日券(96時間)・・・77ユーロ
・6日券(144時間)・・・92ユーロ

の3種類。購入時点で日付指定する必要はなく、最初に使った日時からカウントが始まります。なので例えば2日券を購入し、4/1の15:00に初めて利用した場合は4/1〜4/2だけでなく4/3の14:59まで使えるということ。

ルーヴル美術館やオルセー美術館、オランジュリー美術館、凱旋門などパリ旅行で必訪の場所が多く対象になっているので、複数箇所巡る予定がある方はぜひ活用してほしいシステムです。

買い方

公式サイトから買うのが一番お得

ミュージアムパスは日本から事前に買っておくことができます。販売代理店が幾つかありますが、おすすめは公式サイトから買うこと。
代理店を挟むとやっぱり少し高くなるので、公式から買えば正規の価格で買えます。(日本公式代理店で買うと、現在のレートで約3000円前後高くなる)

英語表記ですが、問題なく購入できました。ページごとGoogle翻訳するのもあり。
購入後はe-ticketとしてPDF保存ができるので、スマホに入れておけばチケットを無くす心配はありません。私はPDFをDropBoxに保存し、さらに念の為印刷して持って行きました。

券種によってデザインが違う 4日券はマネの「ベルト・モリゾの肖像」

どの券種を選ぶか

もちろん滞在期間によってある程度決まると思いますが、ぜひやってほしいのが
①行きたい場所がミュージアムパス対象か調べる
②Google Mapで行きたい美術館にピンどめし、その場所が左岸 or 右岸かを考えながらスケジュールを立てる
③定休日を必ず調べる

の3点。

①行きたい場所がミュージアムパス対象か調べる
当たり前と言えば当たり前。行きたい場所をピックアップして、そこがミュージアムパスで入れるかどうかを調べます。
先述した美術館はもちろん、ヴェルサイユ宮殿・凱旋門も対象です。一方でエッフェル塔やオペラ座は対象外。行きたい優先度の高い施設が対象外であれば2日券で足りるかもしれないし、逆に多くが対象であれば滞在期間をまるまるカバーできる方がいいですよね。
私はそもそもの目的が美術館巡りだったので、5泊滞在で4日券を購入しました。

②Google Mapを使ってプランニング
私が計画を立てるためにGoogle Mapにピン留めしたのがこちらです。パリはセーヌ川を境界にして、右岸左岸に分かれているので「今日は左岸側を巡る!」など日ごとにエリアをある程度絞ると効率よくたくさん回れます。

とはいっても、多くの観光地はパリ市内にぎゅっと集まっているので、左岸↔︎右岸の行き来もそう苦ではありませんでした。とにかく街の景色が最高すぎて、ずっと歩いていたかったくらい。

③定休日を必ず調べる
定休日を避けてスケジュールを組まないと「せっかく来たのに😭」という悲劇が生まれます。簡単に再訪問できない場所だから尚更!
ルーヴルは火曜、オルセー・オランジュリーは月曜が定休日です。

活用方法と注意点

ここからは活用方法と注意点について。

あまり知らない美術館でも入ってみる

時間に余裕があれば、「名前聞いたことあるな」程度の美術館でも、ぜひ入ってみるのをおすすめします。作品を目の当たりにすることで、新しい興味
が生まれるかもしれないし、視野が大きく広がります。知っているもの・好きなものばかりを取り入れていても新しいものには出会えないのでね。

おすすめはロダン美術館とギュスターヴ・モロー美術館。
どちらも本人が住んでいた邸宅をそのまま美術館にしており、まず建物から本当に素敵で見応えがあります。

おすすめ①ロダン美術館

彫刻で有名なオーギュスト・ロダン。
私邸の中にこれでもか、ってくらいの彫刻がひしめいていて狂気すら感じます(笑)ここまで人体を研究し尽くす熱量に圧倒される。

「考える人」は庭にありました

ロダンは生前ゴッホと親交があったことから、ロダン美術館にはゴッホの絵が数点飾られています。そのうち有名なのが「タンギー爺さん」。

「タンギー爺さん」フィンセント・ファン・ゴッホ

実はロダン美術館へはタンギー爺さんを見たくて行ったのですが… ロダンそのものの作品もとても面白くて、結局かなり長いこと滞在しました。

「地獄の門」とにかく、庭が広い!!

おすすめ②ギュスターヴ・モロー美術館
絶対行こうと思っていたのに私の滞在期間だけ改修で臨時休業してしまった、ギュスターヴ・モロー美術館。(絶対リベンジしたい)

有名なのはこの螺旋階段。(フリーフォトストックより)

モローと言えば有名なのは「出現」ですが、私がどうしても見たかったのは「ソドムの天使」。実は一度「怖い絵展」で見ているはずなのですが当時は勉強不足で印象にあまり残っておらず… 絵の背景を知ってからめちゃめちゃ好きになった1枚です。

「ソドムの天使」ギュスターヴ・モロー

次パリに行く機会があれば、どうか見れますように。

この2施設以外にも、例えばポンピドゥーセンターもパス対象。20世紀美術を集めた美術館で、ピカソやマティス、シャガール、ダリ、ジョルジュ・スーラなどが主に展示されているのでバロックや印象派とはまた全く違ったアートの刺激を受けられるはず。
現代アートになんか距離を感じる方も、何か面白いと思うものがきっとあると思います。ここも行きたかったのだけど時間が足りなかった…!!



ここからは注意点。

入場は1施設につき1回

ミュージアムパスを使って入場できるのは1施設1回のみ。(以前は何回でも良かったのだそう…!)
私は滞在中ルーヴルには2回行く!と決めていたので、1日目はミュージアムパスで、2日目は通常の日時指定チケットをオンラインで購入して行きました。

時間指定予約は別で行う必要がある

ミュージアムパスはあくまで入場パスなので、時間指定が可能な施設は絶対にしておいた方がいいです。私の場合は、ルーヴル、オランジュリー、サントシャペルは公式サイトからミュージアムパス保有者として日時指定予約をしてから行きました。もちろん予約に費用は取られません。

ルーヴル美術館公式サイト

予約に際してパスの固有番号を求められるので、パス購入後に行いましょう

ルーヴルの場合はミュージアムパスのバーコード+日時予約のバーコードの2つが揃うことで入場することができます。


オルセー美術館は、ミュージアムパスで入る場合日時指定予約ができないので注意。朝の空いているオルセーはとても快適に鑑賞できるので、朝一で並ぶのがおすすめです。

元は取れた?

実際に私が行ったパス対象の美術館と、単体でチケットを取った場合の金額がこちら。

・ルーヴル美術館 22€
・ロダン美術館 14€
・オルセー美術館 16€
・オランジュリー美術館 22€
・コンシェルジュリー 22€(解説タブレット付き)
・サントシャペル 11.5€
→合計 107.5€

ミュージアムパスは73.15€だったので、34.35€ (5564円分)得した計算になります。すごーーい。
金銭的にお得になるのはもちろんのこと、それぞれのチケットを買う手間や並ぶ時間の圧倒的節約を考えると、本当にこれがあって良かったなと。

美術館が至るところに本当にたくさんあるパリならではのシステム。
ぜひ活用してみて下さい!


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