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CLS高知2023戻り鰹編-ワーケーションプラン振り返りin岩本寺

代表の浅賀桃子です。何気にこの会社note初投稿です。
このたび、CLS高知2023戻り鰹編にスタッフのNと一緒に参加してきました。
CLS=Community Leaders Summitの略。さまざまな分野で活躍しているコミュニティのリーダーが“課題先進県”と言われる高知で一堂に会し、一体となって課題解決を目指そうというイベントで、2018年に初めて開催。以降毎年2回、5月の初鰹シーズンと10月の戻り鰹シーズンに開催され、今回で12回目を数えます。

高知龍馬空港では名前の通り、坂本龍馬さまがお出迎え

今回の四万十町でのワーケーション、香南市赤岡町にある芝居小屋「弁天座」での「本編」、本編後の後夜祭&おとなの遠足に分かれています。当然のことながら「本編」がメイン。本編のみの参加はできますが、ワーケーションやおとなの遠足のみの参加はできません。
 
私は次の仕事の関係で、本編までの参加でした。本編には100名を超える参加者が集まり、CLS高知の集客力を感じさせられました。ちなみに今回のテーマ「遠くへ行きたければみんなで行け」は、弊社の創立記念振り返りのタイミングでお伝えしていた内容とかぶっており、そういった意味でも妙なご縁を感じました。

本編の振り返りはすでに多くの参加者がアウトプットされているのでそちらに譲るとして、こちらでは四万十町でのワーケーションイベントについて、印象に残ったところを振り返りたいと思います。ワーケーションイベントにも「解脱」というテーマが設けられています。


おつとめ

四国八十八箇所霊場の第三十七番札所になっている岩本寺(いわもと“じ”。いわもと“でら”ではない)の本堂にて早朝6時から「おつとめ」スタート。
「おつとめ」とは、簡単に言うとお経読みのこと。正式名称は「日常勤行式(にちじょうごんじょうしき)」というそうです。今回は「般若心経(はんにゃしんぎょう)」を読みました。

般若心経。おつとめではこちらを読み上げます
おつとめ中の風景。住職のお話をきいています

以前般若心経を読み上げているYouTubeを聞いたことがあったのですが、私が聞いていたものよりもはるかに速いテンポで読み上げが進み、ついていくのが大変でした。私が参加した回にはお2人外国の方がいらしており、通訳の方がサポートしていたようでした。日本人の私も大変だったので、彼らの大変さはいくばくか…と勝手に想像。
 
ちなみに、般若心経は全部読んでも300文字にも満たない長さです。お経の中では一番短く、3分くらいで読み終えられます。肝心な意味は…ネットで検索するといくつか現代語訳が出てくるので興味のある方はぜひ読んでみることをお勧めします。私はこちらのサイトにある“超意訳”版が気に入りましたので紹介します。

まず、これはお釈迦さまの教えですと記されています。具体的には、観音さまとお弟子さんの会話劇です。
お弟子さん「悟りを得て、この世の苦しみから逃れたいです」。
観音さま「この世のあらゆるものには実態がない。君の考え方次第なんだよ」。
お弟子さん「自分にもできますか」。
観音さま「できる。この言葉がきっと響くよ」。

https://www.famille-kazokusou.com/magazine/after/116

真実の世界においては、実体がない(形あるすべてのものや人間のあらゆる感覚もない。悩みや苦しみという概念もない)。それが「空」の思想とされるのだそうです。
空であることがわかれば、物事に対する執着から離れられる。人間の悩みや苦しみは、執着からくることが多いのですよね。
般若心経を読んでいくことで、悩みや苦しみが消え、感謝の心が生まれてくる…そこまでの境地にはまったく達していませんが、何事も「繰り返し」続けていくことが大事なのでしょう。
うつ・心身症・認知症の予防のために読経療法を取り入れているメンタルクリニックがありますが、内容を知ると納得です。お経の意味がわからなくても、唱えるときに呼吸を整え、大きく息を吸って、ゆっくり吐くことを繰り返すことで精神状態が整っていくのです。セロトニンと呼ばれる幸せホルモンが活性化され、心身の安定につながるというわけです。

朝食

本堂でのおつとめ後は、参加者の皆さんと一緒にお寺で朝食を食べます。
和食好きの私には嬉しいメニューです。ご飯をたくさん食べるためのおかずが充実しています。
お米は仁井田米という、四万十町窪川の仁井田地区で作られた自慢の香り米でした。
香り米は初めて知ったのですが、祭礼用の特別なお米として古くから重宝されてきたお米なのだそう。お米に甘い味を感じられました。

当日の朝食
朝食後の全体写真@武市(集合写真家)さん。なんだか合宿みたいで楽しかったです

護摩修行

朝食後に無料貸し出しいただける作務衣に着替え、護摩修行スタート。
護摩修行とは、木製の壇(護摩壇)に据えた炉で火を焚き、香木や五穀などを捧げ、御祈願を行う修行のこと。ちなみに護摩はサンスクリット語で“火にそそぐ、捧げる”といった意味が語源にある「ホーマ」という言葉を音訳したものなのだとか。
炊きあがった火は高さ1メートルにものぼります。この炎が不動明王さまに祈りを届け、人間の煩悩を焼き尽くし、身心を清めるのだそう。

火はかなり高く炊き上がります。いつの間にか瞑想タイムに
不動明王。背中に火炎を背負い、右手には剣を持っています。優しさだけでは消えない煩悩や罪悪に苦しむ人々を怒りの力で救済するため、憤怒の形相をしているそう
護摩修行後の記念撮影@武市(集合写真家)さん。皆良い笑顔

水中座禅

今回私が何気に一番楽しみにしていたのが、この水中座禅。自然豊かな清流四万十川で、川のせせらぎを感じながらの座禅体験。なかなかの「非日常」です。
岩本寺から四万十川まではトゥクトゥク(タイのタクシー)で行くと聞いて楽しみにしていたのですが、エンジンがうまくかからないトラブル(笑)で残念。
やむなく徒歩で現地に。幸い十分徒歩でも向かえる距離でした。

残念ながら乗れなかったトゥクトゥク

四万十川に到着。思っていたよりも気温が低く、作務衣の下にヒートテックを着込む人がいたくらい(川に浸かるのは下半身のみ)。
お天気に恵まれ、風もなかったので想像よりはだいぶすぐ慣れることができました。
20分くらい、呼吸を意識しながら自然の力を感じることで、心も体も整い癒されていきます。
最初は水の冷たさや周りの声などが気になるのですが、しばらくすると「無」になる瞬間があります。まさに「あるがままの状態に心を置く」とはこのことかと。これは私の本業、カウンセリングにも通じるなと思いました。

このような感じで、下半身のみ川に浸かり約20分の水中座禅を行います
水中座禅後のみなさん。スッキリ、良い笑顔!

水中座禅後は住職のお車で岩本寺まで送ってもらいました。
作務衣の下半身は当然濡れているので最初送迎のお申し出に躊躇してしまったのですが、当然のように?車の座席には防水シートが完備されていました。
この水中座禅、お申込は外国人観光客ばかりだと住職がおっしゃっていました(サンフランシスコで外国人向け座禅経験がある方が英語対応可能なようです)。これはもったいなあと。。。
気温が下がってくるので、今年はもう難しいとは思いますが、また来年5月以降に機会があればぜひ体験してみてください!

さいごに:岩本寺でのワーケーションを体験して

現住職の窪さんは「お寺の新しい価値観創出」と町おこしを掛け合わせた取り組みをいろいろされており、検索するとインタビュー記事もいくつか出てきます。
一般的な?お寺のイメージを覆し、「ちょっと遊びに」「ちょっと泊まりに」といった、日常的に立ち寄れる拠り所としての存在を目指しているのだそうです。今回は体験できませんでしたが、寺サウナ(お寺の中にサウナがある!)、お祓いを受けた四万十川の石に絵を描くPOPアート体験など、非日常を楽しめるいろいろな取り組みが興味深いです。お部屋もお寺とは思えないポップさで、初めて入るとかなりビックリします。

本堂の天井画。全国から公募した作品全575枚が天井を彩ります

きっとこの活動には賛否両論あるのでは…と思ったりしたのですが、新しい人の層を呼び込むためには必要な取り組みなのだろうと理解します。歴史を受け継ぎながらも、これからの新しい時代に即した寺の在り方を模索されている住職を応援したいです。

美しい自然を五感で感じ、心身を開放しマインドフルネスな時間をゆったりと過ごしたこのワーケーションタイム。「今ここ」の瞬間に意識を向ける座禅、呼吸、瞑想…自分自身の中にしっかり没入することができ、まさにウェルビーイングな状態を体験できたひとときでした。


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