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石造橋のアーチは半円ではなかった?!

京都御所から西へ10分ほど歩きますと、堀川にかかる古びた石橋に遭遇します。

『堀川第一橋(中立売橋)』です。

これまで何度となくこのエリアを歩いたものでしたが、橋の下に降りて、橋の全体像を眺めることはなかったので、今回初めて降りてみました。

堀川第一橋(中立売橋)

『堀川第一橋』は、江戸幕府が設置した中立売橋が明治時代に京都府へ引き継がれ、1873年(明治6年)に石橋として架け替えられたそうです。

京都市内の木橋を永久橋に架け替えたものとして堀川で最初の橋だったことから『堀川第一橋』と名付けられました。

京都市内の公儀橋で『永久橋』に架け替えられた橋としては現存最古の橋です。

構造は真円型かつ世界的にも稀な『全円型』の『石造アーチ橋』
※『全円型』とはアーチが川底まで伸びて完全円をなすもの

同時期に施工された『石造アーチ橋』としては、堀川第二橋(下立売橋)や伏水街道第三橋、伏水街道第四橋が現存しています。

この『全円型アーチ橋』のルーツとしては、本願寺大谷廟入り口に架かる『円通橋』が指摘されています。(※1856年(安政3年)の建立)

ちなみに『堀川第一橋』の下には『煉瓦の壁』も残されていました✨

煉瓦の壁

そしてそこから数分のマンションの駐車場にも古い煉瓦塀が見て取れました!

煉瓦塀

そもそもこのエリアは『旧二条城』跡とされる場所からほど近く、『旧二条城』跡には、りっぱな煉瓦造りの教会や、近くにはモダンな京都府庁があることを考えますと、ひょっとすると、このあたり一帯が煉瓦造りの建物で溢れていたのでは?!

大丸ヴィラから続く丸太町駅の煉瓦

いずれにしましても『半円』ではなく、『完全円』の石橋というのは今回初めて知りました!!

『完全円』の理由もきっと何かあるのでしょうね☆彡

そんな美しい『石造アーチ橋』がこれからも永く保存されることを願います!!

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