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チャレンジを評価し、みんなでたたえあう文化を作りたい

先日、ある製薬会社を退職された方々とお会いする機会がありました。
その中で様々な示唆に富んだお話をお聞きしましたので、あくまでも他社事例からの一般論ですがお話ししたいと思います。
製薬業界では、タンパク質を標的とした従来型の低分子創薬プロジェクトは、かなりの確率で失敗すると言われています。タンパク質の標的部位は非常に限られており、一度プロジェクトが失敗すると同じタンパク質に対して再挑戦することが困難です。すなわち多くのプロジェクトでは、「中断する」という判断の方が正しい確率が高くなります。
ここでもし、プロジェクトの失敗を厳しく評価する制度が会社に存在すると、社員は失敗を避けるためプロジェクトに関わることを避けるようになります。その結果、自社では創薬研究を行わないという風潮が生まれかねません。

VISの新しい人事評価制度

VISでは現在、新しい人事評価制度を導入しようとしています。リスクを恐れず挑戦する文化を築き、プロジェクトが失敗に終わったとしても、その挑戦自体を大いに評価し、成功した際には全員で喜びと成果を分かち合う仕組みです。これは、単にリスクを無視するのではなく、リスクを分散させ、挑戦と革新を評価する姿勢です。
また、VISのmRNA標的低分子創薬の場合、ほとんどのmRNAには標的部位が複数存在するため、やる気さえあれば、何度でもプロジェクトに再挑戦することができます。少なくとも中村はそう考えています。
引き続き、創薬研究に注力できる環境と文化を作り上げ、第1回のnoteでお伝えした成長ストーリーの実現に向けて着実に取り組んでいきたいと思います。

PS. 今回のサムネイルの写真は、VISの新川崎研究所が入居しているかわさき新産業創造センター(KBIC)の建物です。

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