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定年退職後半年経っての雑感:年金、退職金、アルバイトのことなど

 この3月31日に某大学教授の職を70歳定年により退職して、早くも5カ月以上が過ぎ、お盆も終わり、早くも9月とは!やはり以前にも書いたようにジャネーの法則には逆らえないなあと実感する。


 4月以降も、非常勤講師として週に3日、今まで勤務していた大学に2日と某公立大学に1日出講して、合計7コマも教えているのだが、実は当初はそんなに多くのコマを担当するつもりはなかったのが(4コマの予定だった)、ある非常勤講師の方が年初の1月になって、急に4月以降出講できないことになり、当時は専任教員として時間割の作成の担当だったので、代わりに授業を担当できる方を探したのだが、これが見つからず、仕方なく急遽4月から僕がその方の分も担当することになり、今に至っている。収入的には7コマも担当すると来年の確定申告後じゃないとはっきりした数字は不明だが、恐らく税引き(住民税も含む)後の手取りで約150万くらいにはなるはずで(註⓵)、まあ年金生活の身には月10万以上のアルバイトでこれは助かる。年金生活になってみると、年収(手取り)で約3分の1(以下)くらいになり、こうしたバイトも今年度と来年度コマ数が減って数コマの2年間で終わりの予定なので、その後は完全に年金だけの生活の予定である。

註⓵ 1~3月の給与所得もあるため、まだ税率はある程度高くなるし、今年の住民税も来年5月以降にまとめて結構請求が来る予定なので、非常勤講師としての税込み収入は220万以上あるが、あとで一杯持っていかれることになる。

 さて、この稿の前に書いたのは次で、退職前後のあれこれはそちらを読んでいただくとして、その後の雑感やあれこれを書いてみたい!

 先ずは、年金について
 僕は、大学院博士課程修了(満期退学)まで老齢基礎年金(所謂、国民年金)の掛け金を当時は学生は支払うことが届けによって免除されていたので(もちろんその分支給額が減ることになる)、65歳から受給できるのを繰り下げ(と言うらしい)して、定年退職してから貰うことにしていたが、その手続きのため年金事務所の予約を2月末頃問い合わせたら、これが何と4月初めまで満員で、4月になって手続きに行ったため、5月に遡って(4月には遡れない)の支給がようやく6月からとなり、繰り下げしていたおかげで支給額は月額6万後半であった。また、前任校の公立大学(3年間)と退職した私立大学(35年間)の分の手続きは、退職に伴い、それぞれの共済組合が勝手にしてくれるのだが、これも支給は6月からで、2カ月間、毎月給与が振り込まれる銀行口座の額は減る一方であった!
 老齢基礎年金と厚生年金(従来の共済年金)の総額は月額30万円を少し超える程度で、今年は非常勤講師の収入も結構あるので、夫婦がなんとか生活できるのかなあと思うが、2年後には非常勤講師の仕事もなくなる予定で、それから先は家内が65歳になって老齢基礎年金をもらえるようになるまでの数年間(家内は11歳年下)はこの30万円程度での暮らしで、家内が老齢基礎年金をもらえるようになってからは、厚生年金の配偶者への加給部分がなくなるけど、合計で4万円ほど増えて34万円程度の暮らしとなる予定である。もちろん、この金額には不満はない一方(全く不満がないわけではないが)、フリーランスの方のように、厚生年金に加入できず老齢基礎年金だけしか貰えない方たちの生活は如何ばかりかと心苦しい思いになるのは正直なところである。
 知り合いのフリーランスの方は、あれこれ財形をやっているみたいだが、これも経済的に余裕がないとできないし、大変だなあと思う!

余談:日本の老齢基礎年金の額を欧米諸国と比べると(もちろん色んなケースがあって、とくに欧州では消費税が医療や年金に充てられるので、完全に比較にはならないが)、日本の金額がかなり低いことが分かる。30年近く日本にいたスペイン人は、日本での年金は払わずスペインに帰ることを見据え(帰化せず)、日本からもスペインに払っていて(この辺の仕組みは実はかなりややこしい)、現在その方は日本人の奥さんとスペインに帰国し、月額1200ユーロ以上(この額が最低基準)を貰っている。実は、奥さんも日本に払っていた老齢基礎年金の掛け金をスペインに移すことができて、支給可能な年齢になったら、それに近い額を(日本よりずっと高い)を貰えることになるらしい!このあたりの仕組みを書くと、膨大な頁が必要なので割愛するが、調べていただくと、いかに日本の老齢基礎年金の額の低さに唖然とされる方が多いだろう!さらに付言すれば、我が家の近所で定年後も仕事(バイト:求人は結構あるらしい)を続けている方が多く(スペインでは特殊な技能がある方以外殆どいない)、その中には厚生年金をもらっている方もいて、老後も大変だなあと思う。

 さて、次に退職金であるが、勤めていた大学が定員割れを起こさず、ぎりぎりなんとかなっていることもあり、まあ、納得できる金額をいただき、この際クルマでも買い替えるかと思っていたが、4月以降、出ていくは、出ていくはで、このお金に簡単に手を付けることができないと分かってきた!
 先ずは、昨年の住民税(80万円強)、介護保険料、共済(国民健康保険にせず)の退職後の継続(2年間できる)を一括(約40万円)他、毎年払わなければならない固定資産税、この後も、一括で更新している入院(対人賠償含む)保険、ガン保険、自動車保険などが控えている。また、今年の収入に関しては、来年の確定申告で、この退職金を含めた金額に追加で払う税金は相当な額になるらしく(よく分かっていないが、先輩たちにうかがうと、恐ろしいことになるらしい)、それに伴い住民税もドカンと来るわけで、その年に共済の継続分の掛け金も支払い終わるあたりで、少し見通しが立つかなという感じ。なので、今通帳に入っている金額をドカンと減らすのは、あと1年位は控えたほうが良いと言うことになる。

 というわけで、なんだかんだともう5ヶ月が過ぎてしまい、実は各方面からの祝意に対する「内祝い」も本来なら4月早々にすべきところ、上記で引用した雑文にも書いたが、4月早々酷い風邪を引き、雑用も多く、おまけに7月になって、ついにコロナに罹患すると、これも酷く39度以上の熱が出て、速攻発熱外来に(まだコロナかどうか不明)行くも、抗体抗原検査であっさり陽性、年齢と基礎疾患もあり、ラゲブリオという薬を処方してもらうも、これが保険を適用しても、2万円を超えるというもので、医師も(携帯越しに:医院の駐車場で診察)どうしますかあと、一応貰うかどうかを確認するというものであった。そんなわけで、7月も中旬の前期授業終了後になって、ようやく各方面への内祝いも終わり、早くも後期の授業が始まるという時期になってしまった。

 正直言って、定年を迎え、経済的に何かを節約するということは、何もしていない。携帯料金の見直し、定期購読しているネット配信(Unextなど)も4つに加入しているが、今のところそのまま。ビールも発泡酒などは嫌で、それもちょっと高いクラフトビールをららぽーと福岡で買って飲んでいるし、たまの飲み会に行けばパーッと使って、深夜になって結構な距離をタクシーで帰ってくるし、ちょっと高級焼き肉を食べに行ったりもするし、近く海外旅行の予定もあるしで、今のところ生活パターンや消費については、何も気にしないことにしている(クルマの買い替えだけ我慢した)。まあ、バイトでの収入があるので、ぎりぎり何とかなるかと思っているが、来年の確定申告などが済んで、その後バイトもなくなり収入が減ってきたときに考えることにするかなあと、脳天気な僕は、今のところ恵まれた(本当か?)老後を送っているのかなあと!

続く

 





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