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「練習」の定義

練習は二段階。理想のイメージを思い描くこと、そのイメージに近づけていくこと。

スポーツをしていれば、誰もが口にする「練習」。僕も昔はなんとなく口にしていて、勝つために練習を頑張ろうって思っていた。でも、具体的に練習がどういったものかって考えたことは無かった。練習を定義するなんて当たり前のことだけど、灯台下暗しとはまさにこのことで、「練習って何?」って聞かれた時に具体的な答えを持っている人は少ないと思う。今日は僕の中での「練習」を。

僕らは簡単に文字を書くことができる。

まず自分が体を動かすことの中でハードルが低いものを思い浮かべてみた。ドッジボールでコントロールをよくしようだとか、上手にハンドキャッチができるようになろうとか、ハードルが高いものを考えるから、練習が具体的にどういったものかを考えにくくなると思った。だから、まずはハードルが低いものを考えた。それは、文字を書くことでした。

このnoteを見てくれている人なら、『あいうえお』って簡単に書くことができると思うんです。文字を書く時には、まず文字の形をイメージして、その後にイメージ通りに文字を書く。『あいうえお』って文字はすぐにイメージできるし、それを体で表現するハードルも低い。
イメージは難しいし、体で表現することも難しいから、スポーツとは同じようには考えにくいけど、大きな枠組みで見れば、ボールを投げたりキャッチしたりすることは、文字を書くことと同じです。つまり、「理想のイメージを思い描くことから始まり、そのイメージに近づけていくことが練習。」という結論に至った。

簡単に文字を書くことができる理由。

文字を書くことをもう少し深掘りしたい。文字を簡単に書くことなんて当然といえば当然なんだけど、それで終わってはドッジボールの発展に繋がらない。なぜ文字を簡単に書くことができるのかをきちんと整理したい。

圧倒的フィードバックの早さ。

イメージも体での表現もハードルは低いけど、簡単に文字を書くことができるのは、圧倒的なフィードバックの早さにあると思う。しかも、完璧なフィードバックだ。イメージして体で表現した成果をすぐに見ることができる。スポーツだと、体の表現と結果が結びつかないことも多い。思い通りに投げれなくても、たまたま投げたいところに投げられることもあれば、アタックが決まることだってある。逆も然り。しかし、文字の場合、それは100%ない。『あ』と書かなければ、『あ』にはならない。それに、投げている時に自分の体がどのように動いているかを見ることもできない。簡単に文字を書くことができる理由は、ここにある。

指導者は何をするべきか。

具体的に「練習」を定義し、良い練習を行うにはフィードバックをいかに正確に早くするかが必要だということがわかった。では、指導者は正確にフィードバックをするには何をするべきか。ただ一つ、理想のイメージを共有すること。イメージさえ共有できれば、後はイメージと実際の選手の動きを照らし合わせることさえすればいい。理想のイメージに近付くことができれば、選手は自ずとモチベーションも上がる。

最後に

自分の中で「練習」ってものをあれこれ考えて、一度きちんと定義すると、指導者として練習でどうすればいいのかも少し見えてきました。もちろん、これは技術的なことに限った指導者の話です。それ以外にも指導者に必要なことがたくさんあることも重々承知しているつもりです。でも、ドッジボールの指導者である限りは技術的な指導から目を背けてはいけないと思います。「練習って何?」と聞かれた際には「理想のイメージに近付けていくこと。」と僕は答えます。

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