痩せたいという強いきもち、弱いこころそしてポテトへのいびつな愛(エッセイ)
やせたい。
とにかくやせたい。
私は今、太っている。
鏡を見て「太ってね?」と思ったから多分マジで太っている。
物心ついたころから太っていたので、私のデフォは太っている状態だ。
そんな自分で22年間生きてきた私が太っている、と自覚してしまったのだからこれは相当マズい状態だろう。
ただねダイエットってつづかないの。
よく友人から「手段と目的をはき違えるな」と言われる。
私はこの考え方をしてしまいがちである。
ダイエット、走ったり食事制限したりすることを目的としてしまい、明確なゴールを設定していないためうやむやになり続かない。
これを繰り返したがゆえに贅肉は減る事なく、体重は右肩上がりで増えていった、というわけだ。日本の景気はどんどん悪くなっているというのに。
同じ過ちを繰り返さないよう、今回は目標を設定することにした。
「中学のころの体型を目指す」
これだ。
デフォがおデブちゃんを自称したが実は痩せていた時期もある。
中学三年間バスケ部に所属していたのだが、昭和最後の生き残りのような体罰教師だったためめちゃめちゃしごかれた。
で痩せた。
余談だがバスケの試合以外の顧問の先生はとてつもなく穏やかでここで私は二面性という現象を知った。とてもこわかった。
今でも昔からの友人に会うとあの頃の方がよかったと言われる。
まさか自分の懐古厨が現れるとは思ってなかったけど、言いたいことはわかる。
俺の場合太っているのは似合わない気もするのだ。
太っていること自体が問題ではない。自分の体型に誇りを持つことは大事だし、なにか事情があって太っている人もいると思う。
自分の場合うつの時は爆食していた気もするし、動く気にもならないし。
自分自身、個人単位で見たときに、たぶん痩せている方が似合う気がするのだ。
すごく表現するのは難しいが、太っていることによって「可愛げ」が出る人がいる。マスコット的な雰囲気を醸し出すような。
自分はそれではない気がするんだよなー。目つき悪いし。
ということでもう一度痩せてみて似合う体型を探してみよう、と思ったわけだ。
長く険しい道のりになると思うが、自分探しだと思って励んでいきたい。
と、ここで問題が一つ。
間食癖が私にはあるのだ。
最近、家にいるとなにもしないので良く外で作業をする。
その際利用するのはマクドナルドやバーガーキングなど安価かつ長期滞在が可能なお店ばかりなのである。
安く長く滞在できるのは一か月の労働時間が5時間だった私にとってとてもありがたい、いわばオアシスなのである(財布の方が先に痩せちゃうよ、ってね!)
ただここには罠が仕掛けられている。
ポテトだ。
香ばしい揚げ物の香りが入店してすぐに私の食欲をくすぐり、気が付いたらポテトを注文している自分に気が付く。サイズはLだ。
ここでマクドナルドのポテトLサイズのカロリーを発表しよう。
517kcal.
5 1 7
5 1 7?????????
5 1 7???????????????
成人の目安の摂取カロリーは2200kcalらしい。
大体三食ちゃんとたべるので、これだけで2200はいってると考えられる。
私は誘惑に負け、アディショナルカロリーを500近く摂取しているということになる。これには本田圭佑もびっくりだ。
大体ポテトは安すぎる。そして他では味わえない体験を味わわせてくれる。
長さや太さの違いで飽きさせない工夫もあり、匂いも強烈で惹かれるものがある。
このしょっぱさは罪悪感が影響しているのか。
あまりにもしおっけが強すぎる。
だのに私たちはこの誘惑からは逃れることが出来ない。
結局アイダホのポテト農家の掌の上で私たちは踊らされているのだ。
みんな体重が重いから農家は両手で対応してくれているだろう。
ありがたい。
ダイエットの第一歩、それはポテトとの決別なのかもしれない。
しかし私はこれも何度も失敗してきた。
頭の中でポテトのネガキャンをしても、結局ポテトを頼んでいた。
ポテトじゃなくてチキンクリスプを食べようと思い、注文したところポテトも来た。気づかぬうちに注文をしていた。
ヤーレンズ出井さんのスレッズをフォローし、アンチフライドポテト運動に参加した。スレッズを見ながらポテトを食べた。
結局私はポテトの呪縛からは逃れられない。
この涙がよりポテトをしょっぱくさせる。
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