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マッチングアプリを始めさせられた

Merry Christmas!みんな聖夜を楽しんでる?

 僕は有馬記念を見に阪神競馬場に行く予定です。独りで(泣)。みんなは性を楽しんでるというのに、僕はオケラになってM-1の感想戦でもしてるんだろうなあ…。三連単は令和ロマン→ヤーレンズ→さや香で。敗者復活はママタルトと予想してる。

 先日忘年会、僕は会社の上司や先輩から「なんでお前は独りなんや」って袋叩きにあっていた。「そんなん分かってたら独りじゃないだろ」と思いながらも「ハハハ、なんででしょうねえ~」って軽く流すように笑っていたら。「そんなんじゃアカン」っていきなりスマホを取り上げられた。「お前みたいなやつは勢いが大事や」って言いながら取り上げた僕のスマホを触る。「なにしてんすか~!」叫ぶ声もむなしく、無理矢理登録されていた。「これでお前も春が来るやろ、ガハハ」。「こんなんもうパワハラやろ、しかも課金もしてやがる」。ひどい上司に先輩だ。

 登録されて2日。課金もしているから下手にアプリをアンインストールすることもできず、放置していた。もちろん音沙汰は無い。当たり前だ、僕なんだから。自分がモテないことは自覚しているし、なんなら諦めている。小学生の時みたいに足が速いだけで、勉強ができるだけでモテるようなのを入れたとしても、モテた時期などない。顔はもちろん体も太っていたので、女子や女性にひどい言葉もよく言われた。自分が醜い人間であることくらい痛いほど分かっている。

 そんな悲しい自分を誰かに愚痴りたくて、中高時代(男子校)つるんでいた同級生たち(もちろんみんな男)のグループラインに「マッチングアプリ登録させられた。どうしたらいい?」と送ってみた。するといきなり全員からのライン通知が止まらない。あっという間にグループラインの通知が50件以上になっていた。仕事中だったので「なにを盛り上がっとるんや?」と気に留めず、仕事終わりには100件を超えた会話を見てみると、そこは僕へのマッチングアプリ攻略法が羅列されていた。

 頭に「?」しか出ていなかったが、読み進めると同級生たちは色めきだっていたらしい。「おまえ彼女おらんかったんか?」「今婚活したら、おまえなんて選びたい放題やろ」「よっしゃ分かったプロフィールの作成から教えたる」と「いかにあいつがマッチングアプリでモテるようになるか」のディスカッションが繰り広げられている。どうやら同級生たちは僕のことを「優良物件」だと思っているようだ。

 「んなわけないやろ」と冷笑していると、ひとりから「おまえみたいな会社に勤めていて、FPも取って金銭感覚あるやつが婚活市場ではめっちゃ有利やねん」と言われ、みんなで議論した攻略法をまとめたものが送られてきた。

 半信半疑で攻略法に従ってみた。プロフィル写真、自己紹介文、趣味や興味のある事の選び方。書くことや手間がかかるのが大変だ。やっと修正して放置し、次の日になると驚いた。「女性が反応しましたよ!」という通知が来ているのだ、しかも複数。「本当に来るんだ。マンガの世界だと思っていた」おそるおそる開くと画面が「マッチングしました!」と女性のアイコンが映っており、相手とのトーク画面になった。

 同級生のみんなに感謝しながら、初マッチングした女性と文章でトークしている。結果はどうなるだろうか…

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