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【ベガスの物語】2話:鼻毛のその先に

湖の辺りの工場に配属となったベガスは、意気揚々と”田舎”ぐらし、社会人生活を始めたのであった。サプライチェーンを専門領域としているという現状と比較すると、航空宇宙専攻していた香りがしっかりと残る状況。工場での全体会議での大失敗から程なくして、バケーションから帰ってきたばかりの上司と、早速ご対面となった。

初めての上司はインド人!

Good Morning Vegas-san. 工場の2階のオフィスの端っこの、小さな会議室に現れたのが上司出会った。颯爽という言葉とは反対側にいる、重厚な感じのらこっしゅであった。1:1と呼ばれている1体1で会議をするこの部屋での会議から、クリシュとの社会人生活1年目、そしてベガスにとって決して変わることのないとても重要な1年になることを、彼はその30分ほどの短い会議の中で知る由もなかった。何故ならば、クリシュのメガネのすぐ下で2本の鼻毛にすっかり気を取られてしまったからであった。

クリシュとの出会い

所属することになったチームには、クリシュとの間に入る買収される前から工場勤務し来年定年を迎えるTさんがいた。名目上新入社員であるので、Tさんチームの一員ということになっており、並列でベガスとテクニシャンと呼ばれている専門職のメンバーが4人。ベガスはチームメンバーの中で唯一の本社採用であった。

2日目に入り、Tさんとのご挨拶件1:1にて、本社採用としてチームに迎え入れることは光栄であるが、まずはじっくりと腰を据えて現状の仕組みを学んで欲しい。そんなことをTさんから言われていた。部でも最重鎮でありすでに地雷がいくつもあることを聞きつけていたベガスは、距離感を感じながら父親と祖父の間ぐらいの年齢のTさんとの話を終えた。そのご、クリシュに呼ばれて、例の小さい会議室に入って、会話した内容に衝撃を受けるのであった。

オンボーディングプラン

Hey Vegas-san, here is your on-boarding plan. クリシュはA3に印刷したリスト、といっても箇条書きでリスト化した内容を持って、会議室に入ってきた。なるほど、最初に色々学ぶ必要があるので、リスト作ってくれたんだな。とベガスはワクワクしながら目を通していると、徐にクリシュは質問した。

クリシュ:Vegas-san, What is out put from Vegas's On-boarding Process?

ベガス:?????????

クリシュ:Do you understand On-boarding process?

ベガス:Yyyyes

クリシュ:Do you know what is process?

ベガス:..........

クリシュ:ではまずプロセスから定義を説明するよ。プロセスというのは、InputとOutputの間にあるもので、仕組みともいう。ベガスのオンボーディングプロセスというのは、RawのベガスがInputとして入る。これが今日ね。そしてOutputが何かわかるかな?Capable Vegas-san これから何がCapableの定義かも含めて学んでいこう。

1年間休むまもなく、そして時には朝から晩まで様々な示唆を与えてくれたクリシュとの出会いは、ベガスのその後の歩みに多大な影響を及ぼすこととなった。