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子育てについて

いつだったか、広島の少女死体遺棄事件を扱ったニュースで、寝ぼけたコメントを聞きました。

子供がなんで、このような大人顔負けの犯罪を平気でするんだろうって・・・
「子供やから、やっちまうのよ」と、思わず、あたしの口から出た。

いじめ自殺の事件の時も、みんな判で押したように、「こどもの心理がわからん」みたいなコメントを垂れていた。

子供時代って、いつからいつまでを言うのかな?

子供は大人以上に危険なんだよ。自分の子供時代をふり返ってごらん。

大人になっていくのに従い、いろんなものを捨てて(身につけるんじゃなくって)大人しくなるの。
だから「おとなしい」って大人しいと書くのよ。

あたし、「トイチ」という言葉をいつ覚えたと思う?
幼稚園の年長さんのときだよ。

お金、貸してんだよ。
幼稚園児が。それもトイチで。「トイチ」の意味がわからんネンネさんはググってみてくださいな。

離婚したら苗字が変わるっていう制度(?)だって、小学一年生で知った。
叔母がそうなったから。
※つまり苗字が旧姓に戻るということなんですけどね。民法を勉強して、別に旧姓に変えなくてもいいとも習いました。再婚すれば、また新たな姓になるわけで。そう言えばお友達で途中で苗字が変わった子いたなぁ。お母さんが「再婚」なさったとかで。

部落差別は二年生で知りました。
その翌年、ある国の人が日本で、日本名で生活しているってことも知ります。
近所の友達がそうだと。母とだれかがひそひそ喋ってるのを盗み聞きしたんです。

セックスのことは、あたしは遅かった。
生理も遅かったからね。
六年生でばくぜんと・・・
中学1年生だったか、深夜放送で、男と女がどういうふうに子作りするのかを知って、あくる日、親友に確かめて、馬鹿にされ、知識を深めたのです。
もちろん広辞苑も役に立ったことは言うまでもない。

そう言えば小学生の頃「あたし、美佐子ちゃんとこみたいに弟か妹が欲しい」と母にねだると、「あんたが、夜、なかなか寝えへんから、でけへんね」と言われました。このなぞかけのようなのが、あたしンちの性教育でした。この話とまったく同じ小噺を笑福亭鶴光師匠の口から聞いたことがあります。「オールナイトニッポン」でしたね。たしか。

男の子のクラスメイトの話で、彼が「オトンとオカンが裸でくっついてるとこ見たで」と小声で言うのです。「ほんで、どうしたん?」と私も小声で訊きます。

「オトン、何してんね」と訊いたと言うではないですか。お父さんはさぞかしびっくりなさったでしょうね。「どう言わはった?」と、あたしも訊きますがな。

「お、おまえが弟、欲しいって言うさかい、いま、母ちゃんに仕込んでるんやがな」と、言うたらしい。まったく正しい受け答えです。満点です。「なるほどね。その通りやん」と、あたしは彼に言ったと思います。彼は「そういうもんなんかなぁ」とかなんとか言うてましたっけ。

子供の言葉遣いが粗暴だから、どうしたらいいんでしょうって若いお母さんが言ってるけど、あんた、甘いよ。
大人の姿を見て子は育つんだからね。

今の子は、そんなにおとなしいか?
まさか。子供は今も昔も変わらないと思うよ。

乾いたスポンジのように、外の世界のことを吸収するもんだよ。
あたしには、子供がいないけど、あたしがそうだったから。

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