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2023年第3四半期、欧州のVC資金調達額は増加するも、後期段階の新興企業が有利に ー 一方、シードおよびアーリーステージのラウンドは最低を記録

欧州スタートアップの第3四半期の数字はレイターステージに支えられていたようです。米国よりも良かったと言っても、各社の発表のタイミングに左右されるので、四半期で数字を見ることはあまりオススメしません。事実を見誤る可能性があるからです。


2023年第3四半期、欧州の新興企業は164億ドル(156億ユーロ)のVC資金を調達した。

この調査結果はCrunchbaseの分析に基づくもので、Crunchbaseはまた、新鮮な資本が主に後期段階のラウンドを支持していることを明らかにした。対照的に、シード企業やアーリーステージ企業への資金調達は、2022年第3四半期以来の低水準を記録した。

特に、後期段階の資金調達は前四半期比で倍増し、総額で105億ドル(100億ユーロ)に達した。スウェーデンのH2 Green Steel、バッテリーメーカーのNorthvoltとVerkor、ロンドンを拠点とするバッテリーストレージの新興企業Zenobe Energyが大型ラウンドを実施した。

一方、シード資金調達額は14億ドル(13億ユーロ)と、昨年の21億ドル(20億ユーロ)から減少した。前年同期比30%減と同時に、前四半期比でも25%減となった。同様に、アーリーステージ企業も45億ドル(43億ユーロ)と再び低水準となり、シリーズAに投資された資金が最多となった。

明るい面としては、欧州の新興企業が世界のベンチャーキャピタルから資金を調達する割合が昨年より大きくなったことが挙げられる。北米のベンチャーキャピタルによる資金調達が横ばいだったのに対し、欧州のベンチャーキャピタルのシェアは約23%に達した。欧州のAI企業もまた、このセクターの世界的な資金調達の5分の1近くを占め、過去四半期に調達された同地域の総資本の11%を占めた。

全体として、欧州で最も資本注入が多かったのは英国に集中し、スウェーデン、フランス、ドイツがそれに続いた。

「ベンチャーの後退は、新興企業が資本効率的になる必要性に大きな違いをもたらしました」と、ロンドンに本社を置くマルチステージVC、ノースゾーンのパートナー、ミヒエル・コッティング氏は語った。

しかし、同氏は、資金調達額だけがハイテク企業の成功の尺度ではないと指摘し、景気後退が「起業を難しくしたり、ハイテク企業を不利にしたりするわけではありません」と付け加えた。

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