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「コロナの影響で来店客が0人でも黒字運営を続ける飲食店の秘密〜最終章/後編〜」

(本編シリーズ)
第1章 黒字運営のカラクリ
第2章 具体的な運用について
第3章 具体的な戦略について
第4章 今後の行方、収益構造の欠陥
最終章 私が導き出したコロナへの答え(前編)
最終章 弊社が始めるアフターコロナの
飲食店ビジネスモデル(後編)


※記事は第1章〜第5章に分けて投稿します。その他の章は上記リンクをクリックして下さい。

(特に読んでほしい人)
🍍これからウーバーイーツを始めるお店
🍒来店客の売上が100%で構成されているお店
🍏1店舗1業態で運営されているお店


【1】はじめに

いよいよ最終章/後編になります。
沢山の方に記事を読んで頂き、拙い文章でしたがお付き合い頂き誠にありがとうございました。

このnoteがきっかけで始まったご縁にも本当に感謝です。

今後は新店舗のオープンの様子なども都度更新していきます。引き続き宜しくお願い致します。

それでは最終章後編の「弊社が始めるアフターコロナの飲食店ビジネスモデル」をお話したいと思います。

【2】戦略/重飲食はオンライン展開

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(point)
・重飲食はオンラインに移行(Butamajin池袋店)
・軽飲食をオフラインで展開(新業態)

約4年ほど運営を続けてきたButamajin池袋店は完全にオンラインにシフトさせます。ただ無くしてしまうのはもったいないので、人気メニューを集約しデリバリー業態のみで運営します。これまで培ってきた営業実績による顧客データを継続的に利用し、より広範囲に届けれるデリバリーサービスを活用して運営を続けていく予定です。

【3】戦略/軽飲食をオフライン展開

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Butamajin池袋店はオンラインにシフトするのでオフラインは空っぽになりました。

そこで何を展開するかというと、弊社が所有するPlant Based Meatブランド「The Vegetarian Butcher」のコンセプトストアをオープンします。

ブランドコンセプトである「遊び心と驚き」を体験できる場所として生まれ変わります。

またサステナブルライフを体験出来る様々なコンテンツをご用意しております。

【4】今までにない価値を体験

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4-1.サステナブルな未来型ファストフード
2019年にバーガーキングとコラボして世界中で話題を呼んだPBMブランド「The Vegetarian Butcher」
サステナブルなライフスタイルの実現をテーマに、世界最先端のフードテックを体験出来る未来型ファストフード店。

4-2.日本初のPBM専門の肉屋を併設
お肉を売る肉屋は至るところにありますが、世界でも珍しいPBM専門の肉屋です。お洒落でクリーンな店内は、従来の肉屋のイメージを覆すほど洗練されております。イートイン後の購入や肉屋のみでの利用も可能です。

4-3.サステナブルを体験
お店は3つの環境宣言(フードロス、ゼロウェイスト、プラントベース)と10の行動目標(プラスチック不使用、ゴミを減らす、食品廃棄を減らすetc)を実施しております。お店でサステナブルを体験する事ができます。


【6】新業態のビジネスモデル

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新しい業態では9つの収益の柱、9つのサブスクリプションのコンテンツを軸に運営します。

(9つの収益の柱)
6-1.デリバリーA/店舗のゴーストレストラン 
今のところ生命線なので継続して運営していきブラッシュアップしていく。今後は運営店舗の売上を上げていって依存度を減らし、いつかは切り離せれば良いなと思います。

6-2.デリバリーB/FC展開のゴーストレストラン
オフラインで再度徹底した作り込みを行いメニューをパワーアップさせます。それらをFC加盟店にフィードバックしてブランドの再構築を狙います。また形が整い次第、加盟店も全国に一気に増やしていきます。

6-3.イートイン
来店客売上です。あえて尖った業態にしているのでコアなファンは以前よりは獲得しやすいと思います。ペーパーレスのオーダーシステムなので、サブスク登録を促したりチップ制度(募金)を組み込む予定です。

6-4.テイクアウト
変化が多い世の中なので顧客のニーズを幅広く対応出来るようにしていきます。(事前受付の対応や営業時間外の対応など)これらの特典はサブスク会員のみ。

6-5.ネット販売
SNS(インスタ)を強化してミレニアル、Z世代にアプローチしていきWeb販売、デリバリー販売につなげていきます。

6-6.PBM肉屋
自社商品の冷凍販売を行います。その他フードロス商品のコーナーも設置して、サブスク会員の特典につなげていきます。

6-7.サブスク
顧客のサステナブルライフの実現をテーマに9つのコンテンツをアップデートしていきます。オンライン、オフラインから登録者を集めていきます。
サブスクをまとめた記事はこちらになります。

6-8.BtoB向け企業広告
コーポレートサステナビリティ、CSRを実現する広告枠を提供する。広告主はオリジナルハンバーガーやメニュー掲載、HP掲載、SNS掲載などが可能です。

6-9.クラウドファンディング
お店に対してもありますが、長期的には活動団体支援の資金調達が出来るサステナブルファンドみたいなことが出来れば面白いなと思ってます。

【7】その他の仕組み

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7-1.スタッフマネージメントをなくす
飲食店の管理職は、人材育成、スタッフケア、アフターワークに非常に多くの時間を割きます。スタッフの働き方改革も重要ですが、経営側の働き方改革も重要です。
業態転換したことでオペレーションや管理業務は大幅に削減出来ました。スキマ時間を見つけて働くサービスも充実してきているので、今後は自社雇用ではなく外部サービスで人材を集め運営が出来る形を作っていきます。

7-2.在庫稼働率を上げる仕組み(ドロップシッピング)
在庫の回転率を上げる仕組みを構築してキャッシュ可のスピードを上げようと思ってます。
回転率が悪い商品は仕入れを見直したり、他販売と組み合わせて(ゴースト、PBM肉屋)回転率を上げていこうと思ってます。長期的には在庫を持たない飲食店にしていこうと思ってます。

7-3.感染症対策
スマートフォンによるオーダーシステム、非接触の商品受け渡し、対面を回避する席、アルコール設置、換気システム、ウェイティング間隔など、お客様に安心してご来店頂けるように細部まで配慮しております。

【8】おわり

以上で、「コロナの影響で来店客が0人でも黒字運営を続ける飲食店の秘密」は最後になります。

書いてて思ったのは、読み手に伝えるには自分自身の頭が整理しないと書けないということです。

新業態のことはこの記事を書きながら決めていった部分もあるので、今後やるべきことが可視化できました。

全章を本日までにどうしても書きたかったので、間に合って良かったです。

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最後に。

「Butamajin池袋店」は4年間という短い期間ではありましたが、本日2020年5月31日を持ちまして閉店することとなりました。開店以来のご愛顧、誠にありがとうございました。

オープン以来から通い続けて頂いたお客様、応援してくれたお客様、また取引先の皆様、本当にお世話になりました。

地域は限定されますが、オンライン限定で運営しております。デリバリーやテイクアウトは可能です。
形は変わりますが引き続き宜しくお願い致します。

7月中旬よりスタートする業態は今までと真反対の業態の為、引き続きご愛顧頂けるかは分かりませんが、

運営会社やスタッフは何も変わりませんので、是非遊びに来てください。(今回の経緯はnoteに全てまとめております。そちらをご覧ください)

引き続き宜しくお願い致します。

株式会社ベジタリアンブッチャージャパン
村谷 幸彦

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【お問い合わせ】
株式会社ベジタリアンブッチャージャパン
代表取締役 村谷幸彦
〒171-0021 東京都豊島区西池袋3-29-9 C3ビルB1F
(TEL)03-6427-5089
(HP)https://www.thevegetarian-butcher-jap.com/
(Mail)info@thevegetarian-butcher-jap.com
(Twitter)@vbjceo (インスタ)vbj.kojirou

【プロフィール】
15歳の時に飲食業界へ。10代の内に3つの会社の飲食店の店長を経験。21歳の時に兄が設立した外食企業に入社。
同社で統括マネージャーを務める。

23歳で独立して飲食店のコンサルタントを始める。その後、25歳で渡米して海外のレストランの仕組みを学ぶ。

帰国後、株式会社ガネーシャの本田氏に誘われて、現在の池袋店の前身となる「BUTMAJIN富山店」の立ち上げに携わる。

28歳の時に株式会社ガネーシャから出資をうけ「BUTAMAJIN池袋店」をオープン。

29歳の時に2050年の食料危機や環境問題に目をつけてオランダ・イギリスに本拠地を構えるユニリーバが所有するPBMメーカー「The Vegetarian Butcher」と日本国内の専売契約を締結。

同年、オランダの日系企業と事業の円滑化を図るためにパートナー契約を締結。

2019年から同ブランドを使用した「The Vegetarian Butcher Delivery」を東京都内を中心に展開して現在に至る。

取材、本件に関するお問い合わせは、メール又はZOOMで対応しております。

【最後に】
食肉を減らしPBM(プラントベースドミート)を食べる機会を作ることで、SDGsが掲げる様々な社会問題に貢献出来ます。

今後、飲食業界は社会貢献を軸に事業展開を行なっていくことはマストだと思います。

この記事を通じて多くの飲食業界の方にPBMの存在を知って頂き、導入検討して頂けると幸いです。

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