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『我が家にサンタはいない』

今回も参加します。
本当は違う話をするつもりだったんだけどね。
繁忙期だからね!書けないよね!( ゚д゚)
ってことで、その話はまた後日。


さて、今回はタイトルの通りだ。
我が家にサンタはいない。来ない。
これまで1度たりとも来たことはない。

思い返せば、子供の頃から私はサンタを信じていない子供だった。

クリスマスが近づけば、母や父から「今年は何が欲しい?」との問いかけが必ずあったし、およそ世間で話されるような、「欲しくないものが枕元に置かれていた」とか「サンタさんにゲームをお願いしたのに、実際に届いたのは賢そうな本だった」とか、そういう嫌な思いをしたことがない。

私は両親に欲しいものを伝え、その欲しいものはクリスマス当日に両親から手渡された。

むしろ一緒に買いに行ったりもした。

だから私にとってクリスマスプレゼントとは、サンタが寝静まった夜に我が家に不法侵入してまで枕元にそっと置いていくものではなく、あくまでも両親に貰うもの、年に数度ある好きなものを買ってもらえる日、でしかなかった。

「いい子にしてないとサンタさん来ないよ!」とか、「今年はサンタさんにコレをお願いするんだ」とか、純粋に瞳をキラキラさせて言っている友人たちを「可愛いなあ」なんて、ちょっと斜に構えて見てしまうような、そんな可愛げのない子供だったのだ。

大人になってからも、サンタはフィンランドに住んでいることを事実として知るようになったが、当然のようにサンタはいないものだとして過ごしてきた。

そしてクリスマスが近づいたある日の夜。

一緒に暮らすようになった旦那が、私と母のところに来て言った。

「(´・ω・`)クリスマス、なにか欲しいものある?」と。

大人になってからも、我が家ではクリスマスプレゼントは健在だった。

変わったのは、母から貰うだけじゃなく、私も母にプレゼントを贈るようになったこと。

クリスマスが近づけば、「今年は何を買う?」と私と母の間でやりとりが交わされるし、旦那はそれを見ていたのだろう。

旦那と結婚して、初めてのクリスマスだった。
我が家のルールに沿うように、旦那は私と母に問いかけた。

遠慮しながらも、それぞれが欲しいものを伝え、それを聞いた旦那は「(´・ω・`)わかった。サンタさんに伝えとくね」と神妙な顔をして言った。

サンタを信じる年でもあるまいし。

何言ってんだか、と思いながら、私と母も旦那の欲しいものを訊ねて、クリスマス前の恒例のやりとりは終わった。

そんなこんなでやってきたクリスマス当日。

リビングの隅っこに飾られたクリスマスツリー。

私と旦那が前日、ああでもないこうでもないと言い合いながら、2人で飾り付けしたツリーだ。

長年使われて、少しくたびれたツリーの下に、ふたつの袋が置かれていた。

「( ゚д゚)なんだこれ」

朝、私と母が起きる前に置かれたのだろう。

置いたのは旦那しかいなかった。

綺麗に包装されたそれを眺めながら、私が当惑していると、母がやってきて呟いた。

「(。・ω・。)サンタさんが来たんじゃない?」と。

我が家にサンタはいない。来ない。

それは子供の頃からの周知の事実で、プレゼントは両親から貰うものだった私は、今更サンタの存在を信じたりしない。

でもその日、休憩時間に届いた旦那からのLINEを見て、「ウチにもサンタが来た、でいいか」と気が抜けるような気持ちになりながら思った。

「(´・ω・`)サンタさん来てた?プレゼントあった?」と、ワクワクしてるのが伝わってくるような、どんな顔で送ってきたのか丸わかりのLINEを見ながら、私は笑った。

「( ゚д゚)サンタさん、いっぱいプレゼント持って来たよ!」

ツリーの下に置かれたふたつのプレゼント。
そこに私と母からの旦那へのプレゼントを追加して並べて。

合計4つに増えたそれを写真に撮って、旦那に送り返す程度には、私も心のどこかで「サンタさん」という不思議な存在が、いつか我が家にも来てくれることを、期待していたのかもしれないな、と思いながら。

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