3段落ち−1
「生きてる、でちょっと思い出したんやけど」
「はいなぁ」
「ちょっと前に 新しくバイト君が入ったんやけどな」
「ぉお、すごいやないですか、新しい方が続々と!元気な居酒屋さんはぇえですねぇ」
「ぃや、続々と入ってくれるんは ありがたいんやけどな・・・」
「けど ですか?・・・生活を嫁ぐ君に続いて なんかあったんですね?」
「もぅ毎日毎回 いろいろあるゎぁ はぁ」
「ため息 デカいし笑」
「ぃや 笑い事ちゃぅねん・・・外国のコやねんけどな、日本に住みたい言うて今はお兄さんと住んでるコなんやけどな」
「ほぅほぅ」
「日本語学校に行ってたらしいんやけど、なんしか カタコトやねん」
「日本に来てまだ日が浅いとか?」
「5年目やって言うねん」
「へ?5年目・・・丸4年間 どうしてはったんやろ?」
「まぁ 全く喋れんことはないし、それなりに聞き取れるみたいやからまぁなんとか」
「でも 大変やったでしょうねぇ」
「ぅん、でもなぁ なんて言うたらええのか・・・」
「??」
「なんかなぁ、やる気もない 覚える気もない 興味もない みたいな・・・」
「!? なんすか その3段落ち 笑笑」
「ぃや ホンマに。本人としてはやりたい事は特にないらしいねん。で カタコトやから接客は難しいけどキッチンやったらできるんちゃぅか、言うて僕に紹介してくれはったんやけど」
「ほぅ・・・」
「日本語喋れるようになりたいんやったら 接客のほうがぇえんちゃうか?って、ウチのお客さん優しいし、て本人に言うたんやけど、それはしんどいらしいねん」
「ふーん。。。まぁちょっと慣れてから、言うことですか?」
「んん・・・ま、じゃあとりあえずキッチンやろか、言うてあれこれ説明するやんか、物の位置とか」
「ぁあ、大事ですよね。まず新人がぶつかる壁ね」
「で 本人は記憶力に絶対の自信があるみたいでな」
「ぇえ? 飲食業の経験アリなんでっか?」
「ぃや全くないらしいねん。で、履歴書も面接の時もとにかく記憶力が良いのが長所で自慢です、やってんけどな」
「けど・・・?笑」
ハシビロ心の声:だいたい想像つくわぁ
「まぁぁぁ 覚えてないわけょ。そらそうやんな 覚えることがめちゃくちゃ沢山あんのに メモも取ってないし」
「えぇ?? 飲食未経験やのに メモも取らず?」
「だから記憶力に自信があるからやろ」
「ぃやぃや。。。飲食ナメてますねぇ怒」
「さっき言うたやろ、昨日教えたやろって何回言うてるか・・・はぁ」
「そら 疲れますねぇ・・・おいたわしや・・・」
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