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色って大事

「ハシビロさん、愚痴言うて えぇっすか?」
と 焼肉屋の若手店員君。
「どないしたん?」
「こないだ 彼女とデートで映画見よう言うて」
「ほぅ、えぇやんか」
「映画館て上の方にあるから、エレベータ乗りますやん」
「そやなぁ、最上階付近にあるなぁ」
「で、エレベーターが来て彼女乗って僕乗って開くボタン押したつもりが」
「つもり てナニ?」
「いや、ボタンて押したら色つきランプつきますやん、オレンジやったり青やったり」
「あぁ、そやな、そういぅのがほとんどやなぁ」
「開く、を押してるハズやのに、ボタンが赤ですねん」
「へ? 赤っぽいオレンジちゃぅの?」
「いや、赤なんです。で、押し間違えたんかと思って」
「思うよなぁ」
「反対のボタン押したら こっちも赤く光って」
「ぇぇぇええ?」
「閉まりだすんですよぉ 泣」
「それ、危ないなぁ」
「僕プチパニックになってもぅて ぐすん」
「なるわ、そら」
「彼女が後ろから急いで最初のボタン押してくれたから後の人も挟まれんと乗ってもらえたけど」
「危ないなぁ」
「そんなボタン、初めてやって、斬新というか。。。」
「ぃや、単純に危ないやろ」
「ですよねぇ、でフロアのボタンも赤なんですよぉ しくしく」
「ぃや違う違う、普通は【開】は青で 【閉】は赤やで」
「ですよねぇぇぇぇえ 泣泣
もぅ 僕が田舎モンやから知らんだけなんかオシャレなんか・・・」
「ぃやいゃ 開くのに赤ボタンって違和感しかないなぁ。。。押したトコは白かオレンジ は よぅ見るけど。。。アカンよなぁ」
「ですよねぇ、僕がなんかおかしいんかと思って」
「ぃや、おかしないやろ、その感覚は大事やで」
「ですよねぇ、赤って危険とか止まれのイメージがあって」
「あるよ! ハシビロら昭和世代はガチガチにあるよ」
「ぁあ、よかった、僕 平成人やけど、昭和についていけた。。。」
「。。。。。。もしや、ディスってる?」

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