M#40 WANDS/「世界が終るまでは…」

最近は頭痛に悩まされながら生きています。。。
いや元気だし、働くことできるんですけどね。。。

さて2024年6月最初の記事はWANDSの「世界が終るまでは…」です。

第5期Verはこちら。


最初のバージョンが1994年6月の発売だったので
もう30年前の曲なわけですね。

30年…………そんなに時間が経っているのか。

「SLAM DUNK」のエンディングテーマで、WANDSの4作目(?)のミリオンセラー。たぶん……。

  • 「もっと強く抱きしめたなら」

  • 「時の扉」

  • 「愛を語るより口づけをかわそう」

の3つがあるから、そうですね、4作目です(たぶん)

「恋せよ乙女」「Jumpin’ Jack Boy」が間にあるような気がしますが
これらはミリオンセラーではないはず。。。当時は。いまは実は売上伸びてミリオンとかだったらすいません。

ミリオン、ミリオンってキーワードを連発していますが
1993年のWANDSはとにかく勢いがすごくて
出す曲出す曲が大ヒットし、私の周りはみんな知ってるといっても過言ではなくて
当時のビーイングってB'z、T-BOLAN、ZYYG、REV、TUBEとかいろいろな著名バンドがいたのですが
少なくとも私の周りはWANDSが大人気でしたね。

かくいう私も何かが発売されるたびに
必ずレンタルしてきて、カセットテープ(!)に録音していました。

お金を出して買ったのは「Jumpin' Jack Boy」が初めてだったかもしれない。
アルバムは「Little Bit…」かな。
なんとなくその辺からCDを買い始めたんだっていうのがわかりますねw
この年はアルバムの「時の扉」もありましたしね
メンバーは常にレコーディングしてたんじゃないでしょうか。

上杉昇は「君が欲しくてたまらない」「声にならないほど愛しい」「このまま君だけを奪い去りたい」とかも作詞してて
本当に大忙しだったんではないでしょうか。

そんなWANDSでしたが
1994年はこの「世界が終るまでは…」のシングル1枚だけで
次作もなく、アルバムも発売されることはありませんでした。
この1曲でも存在感は十二分にあって
実際にミリオンセラーを記録してましたし、人気が陰ることはありませんでした。

なので、実はこの年はこれ以外にシングルがなかったといっても
そこまで間が空いたような気もしませんでした。
B'zも当時は年に2枚のペースで、
前年は「裸足の女神」から「Don't Leave Me」まで時間が空きましたが
おかしいとは思いませんでしたからね。

当時は単純にかっこいいなぁと思って
帰り道にウォークマンでイヤホン越しにこの曲を聴いてましたが
よくよく歌詞を見てみると
前年までと方向性が変わってきていますよね。

「もっと強く~」「愛を語るより~」のようなわかりやすいラブソングではないですよね
(愛を語るより口づけをかわすってわかりやすいか?と自問)
「愛」というキーワードが歌詞にはあるし
ラブソングの要素みたいなのがなくはないし、
キャッチ―さのあるサビではありますが
改めて聴くと、のちの歴史を知っているだけに、どこか破滅的な世界観もありますよね。

織田哲郎と上杉昇との対談で最初は「このTragedy night」だったというようなことを話してましたが
「Tragedy night」=「悲劇の夜」ですからね。

あの頃は、単語力が皆無だったので
この言葉の意味もわからずにいたのですが
既にWANDSの次の方向性が見えていたわけですね。

次のステージは「Secret Night」「Same Side」となっていくわけですが
WANDSの過渡期をリアルタイムで体験できたのは
今にして思えば貴重だったのかなと思います。

ミリオンセラーを成し遂げた日本のバンドで
ボーカル、ギターが揃って変わるバンドなんてWANDS以外に90年代にはないんじゃないかなと思います。

当時の上杉昇が目指していたのはどこだったのか
後のインタビューを読んでも私にはわからないですが
1993年の(売上としての)絶頂期にいながらして
おそらく彼は既に違う方向を見ていたんでしょう。

1994年9月にレコーディングされたという「白く染まれ」からもそれが伝わってきますね。

壊したい現実となりたい自分の中で葛藤し、
偽りの自分を誰かに謝罪しているようにも今なら感じます。

本当にやりたいことをやりながら生きていくって難しいんだなと
1997年の第4期メンバーになったときに私は思いました。
(第4期の曲も私は好きです)

絶頂期にありながら「今」を抜け出したかった上杉昇の思いが
既にこの頃の歌詞に見えていたのに
それを幼い私は感じ取ることはできず
それでも「世界が終るまでは…」は「いい曲だなぁ」と繰り返し繰り返し何度も聴きました。

「SLAM DUNK」のエンディングで桜木花道が夜道を学ランで歩く姿の映像もまだ覚えているし、
曲を聴いていると、あの頃の土曜の放課後の風景みたいなものも思い浮かぶし、
いまでも時折聴く大切な一曲です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?