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刺激

自然が身近にある
地方の小さな街に滞在していると
心身を刺激するものが都会とは異なる。

夜明けとともに聞こえてくるのは
色んな鳥たちの声。
風の音、木々のざわめき。
人工音は通り過ぎる車や家電製品の音、
そして建築現場からの機械音が時折。
窓の外には山の木々と低い建物、空と電線。
買い物をする場所があまりないので
物欲が鎮まっていく。

都会は人工的なもので溢れている。
耳に入る音も、目に入るものも。
建物の外でも中でも電子音、機械音が流れていて
それぞれの店で違う音楽がかかっているし、
商品説明の音声や店内の案内なども賑やか。
目に入ってくるのは色も形も様々な商品、
真っ直ぐな直線の高い建物。

買い物をする場所は
デパート、商業ビル、ショッピングモール、
大型スーパー、量販店などなど沢山あって、
特に都会の真ん中にはひしめいている。
店内に入ると所狭しと物が並んでいて
物欲が刺激され、あれもこれもと誘惑されてしまう。
まんまと乗せられている。

その場に居ると当たり前になっているが、
自然豊かな場所へと離れて来てみると、
ああ、私達はあんなに沢山の人工的な刺激に
いつも晒されているのだな、と気付く。
そして自然が発している音や形作る景色に
心身がやわらかく解けていく気がする。