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伝統と文化を綴る日記(伊勢神宮編)

伊勢神宮は三重県伊勢市に位置する日本で最も格式高い神社で、正式には「神宮」と呼ばれています。
神社が好きなら一度はしっかりと取り上げなければなりませんよね。
個人的にはカメラを向けるのも緊張するほどの力を感じました。

長くなりますが良かったら最後までお読みいただければ幸いです。

伊勢神宮は内宮(皇大神宮)と外宮(豊受大神宮)を中心に、125の宮社から構成されており別宮・域外摂社も含めると伊勢神宮が敷地面積日本一になります。


 もっと言うと伊勢神宮は敷地面積の約90%が森林で、伊勢市の総面積の約6分の一を占めているのだから本当すごい広い神社ですよね。

御祭神は内宮は天照大御神(あまてらすおおみかみ)を、外宮は豊受大御神(とようけのおおみかみ)を祀っています。

伊勢神宮の歴史と背景

内宮は、伊勢神宮の創建時の伝承によると、第10代崇神天皇の時代、天皇は天照大御神を皇居外に祀ることを決意しました。

その後、第11代垂仁天皇の皇女倭姫命が大和国を出発し、伊賀、近江、美濃などを経て伊勢国に到達。天照大御神は「この伊勢の国に永遠に鎮座したい」と告げ、倭姫命が五十鈴川の川上に宮を建立しました。これが伊勢神宮の創建の始まりであり、天照大御神が永遠に鎮座する場所として知られるよになります。


外宮は雄略天皇の時代に創建され、外宮は雄略天皇の夢に天照大御神が現れ、「自分一人では食事が安らかにできないので、丹波国の豊受大御神を近くに呼び寄せるように」との神託を受けて祀られました。この神託に基づき、雄略天皇22年(487年)に現在の場所に鎮座しました​ 。

宮の鎮座には約484年の開きがあり、これは内宮の重要性を示しています。


7世紀には天武天皇が20年に一度の式年遷宮を制度化しました。この儀式は神殿を新たに建て替え、神様を新しい神殿に遷すもので、「常若(とこわか)」の精神を体現しています。初回の遷宮は690年に行われました​ 。

中世に入ると、南北朝の動乱などで一時的に式年遷宮が中断されることもありましたが、江戸時代には御師(おんし)という下級神職が庶民の参拝を助け、伊勢参りが盛んになりました。この時代には「おかげ参り」と呼ばれる大規模な参拝ブームも起こりました​ 。

明治時代以降、新政府の宗教改革により、伊勢神宮は国家の重要な宗教施設として位置づけられ、式年遷宮も国家の盛儀として行われるようになりました。しかし、第二次世界大戦後のGHQの政教分離政策により、伊勢神宮は一宗教法人として再編成されました​ 。

現在、伊勢神宮は国内外から多くの参拝者を迎える観光地であり、2016年には伊勢志摩サミットで各国の首脳が参拝し、国際的な注目を集めました。

参拝の習わしと作法

伊勢神宮の参拝は、外宮から内宮へと進む「外宮先祭(げくうせんさい)」が推奨されています。

これは、まず豊受大御神に感謝を捧げ、その後に天照大御神を拝むことで、より深い祈りが叶うとされています。参拝の際には、2回のお辞儀と2回の拍手、そして1回のお辞儀をするのが基本の作法です。

内宮の正宮では個人的な願い事をせず、日々の感謝を伝えることが重視されます。


主要な祭りと行事

伊勢神宮では、年間を通じて約1500回もの祭りや行事が行われます。その中でも特に重要なのが、6月と12月に行われる「月次祭(つきなみさい)」、そして10月の「神嘗祭(かんなめさい)」です。

これらの祭りでは、五穀豊穣や国家の安泰を祈願する重要な儀式が行われます。祭りの際には多くの参拝者が訪れ、神聖な雰囲気の中で神事が執り行われます。


伊勢神宮の構造と見どころ

内宮の正宮には、三種の神器の一つ「八咫鏡(やたのかがみ)」が御神体として祀られています。参拝者は、宇治橋を渡って神域に入り、五十鈴川の御手洗場で手を清め、玉砂利を敷き詰めた長い参道を歩いて正宮に至ります。


外宮には、正殿の他に多賀宮、土宮、風宮の三つの別宮があり、それぞれ異なる神々が祀られています。特に多賀宮は、豊受大御神の荒御魂(あらみたま)を祀る場所であり、個人的な願い事を祈ることができます。

アクセス方法と周辺情報

伊勢神宮へのアクセスは、JRまたは近鉄伊勢市駅からバスでの移動が便利です。外宮までは徒歩約5~8分、内宮まではバスで約20分です。車で訪れる場合は、伊勢自動車道の伊勢西ICから約7分で到着します。

周辺には「おかげ横丁」や「おはらい町」などの観光スポットがあり、伝統的な食事やお土産が楽しめます。これらのエリアでは、伊勢うどんや赤福餅などの名物料理を味わうことができ、参拝後も楽しむことができますね。

おみくじと参拝の特徴

伊勢神宮ではおみくじは行われておらず、参拝そのものが「大吉」とされています。参拝者は日々の感謝を伝えることが重要であり、正宮では個人的な願い事をせず、神様に対する感謝の気持ちを捧げます。これにより、神聖な空間で心を清め、神様とのつながりを感じることができます。


総括

伊勢神宮は、日本の歴史と文化を深く理解するための重要な場所であり、多くの参拝者が訪れる神聖な神社です。一度訪れてみてはいかがでしょうか?

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