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【詩】 静夜の記憶

私から吐き出される
言葉の生前の記憶は

怒りだ 嘆きだ
軋轢だ 確執だ
焦燥だ 衝突だ
軽蔑だ 嘲りだ
冒涜だ 呪いだ
幻滅だ 破滅だ
破壊だ 限界だ
無知だ 裏切りだ
無作法で 不愉快な
身に余る混沌だ

そんなものすべてが
散りばめられた愛へ向かう
悲しい矛盾に冷たくなりながら
振り向くことができない私に
気がつくと優しく降る雪が
足跡を残してくれた

クリスマスの夜だった
誰もいない静かな夜だった

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