【この歌詞がイイ!】『いつも何度でも』より「こなごなに砕かれた鏡の上にも新しい景色が映される」
うちのめされるほどの挫折を味わうことは人生でもそう多くはないでしょう。もう二度と立ち上がれない。このまま歩き続けるのは不可能かもしれない。何もしたくない。
そんなときに音楽を聴くとしたら? 「元気元気!」な応援ソングは今はヤダ。クラシックは豪華すぎる。激しいロックやヒップホップもちょっと合わない。となると、やっぱりしっとりと沁みるような曲が良いですよね。
今回紹介するのは、木村弓の「いつも何度でも」。スタジオジブリ最大のヒット作『千と千尋の神隠し』の主題歌に起用され幅広い世代に親しまれています。そんな「いつも何度でも」からは、このフレーズをチョイス。
こなごなに砕かれた鏡の上にも新しい景色が映される
こなごなに砕かれた鏡は、うちのめされた心の象徴でしょう(心を鏡に喩えるのは文学などでよくある表現です)。無数のガラス片になってしまった鏡は、もう元の顔を映すことはできませんが、それでも覗いてみると、ガラスの光の反射具合が変わってこれまで見ていたのとはまったく違う光景が映し出されます。元通りに立ち直らなくたっていい。うちのめされた状態から、また一から始めたっていいのです。余計な音色の排除された美しい曲とともに、歌詞は語り掛けてくれます。
それではまた次回お会いしましょう、ぐーばい!
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