IT初心者の事務員が行う業務改善!自動ハンコ押しシステムへの道~皆の意見を聞かせて編~

こんにちは、むらかにです。
私は食品検査会社で働く事務員で、ITもデジタルもよくわからない中年ながら、一念発起して、デジタルの勉強を始め、デジタル技術を活用した業務改善活動に取り組んでいます。残業せずに気持ちよく帰りたい!仕事を楽にしたい!という一心で日々なんとか頑張っています。

前回の記事では、弊社の3つのルーチンワークについて自動化案を考えました。そして、今回は、その中で一番感触の良かった、報告書への社印押印の自動化フローである「自動ハンコ押しシステム」の実用化に向けて、さらに深掘りしたうえで、同僚の皆さんにインタビューを行い、意見を集めましたので紹介いたします。

自動ハンコ押しシステムが提供するバラ色の未来(キャッチコピー)

まず、こちらは弊社のハンコ押し作業の課題について前回作成した5W1Hでまとめた表です。

課題の5W1H

自動ハンコ押しシステムの実装案


手作業で行っている報告書の社印の押印作業(下記①~⑤)について、無料のRPAツールであるPower Automate Desktop(以下、PADとします)を使ってフローを作成し、自動で実行したいと考えています。ただし、私はPAD初心者なので、具体的にどう設定するのかはこれから調べて作る感じのフワフワ具合です。
①社内システムから報告書ファイル(エクセル)を出力
②エクセルをPDFに変換する
③変換後のPDFファイルに社印を電子押印
④PDFファイルを保存→閉じる
⑤押印記録表(エクセルファイル)を開いて日付と報告書番号等を記載して保存→閉じる

リスクとボトルネックは何か?


今の時点で想定されるリスクとボトルネックは、下記のとおりです。
・電子押印のソフトがPADで動かせるか未知数
・社内のPC側の問題で、PADがインストールできるPCが限られている
・PADの「マウスとキーボード」の操作を駆使してフローを作ろうと思っているので、完成後、押印フローが動いている間はPC作業ができなくなる
・PADに対する抵抗感がある人もいるかも?

中長期的な展望も考えてみた


捕らぬ狸の皮算用ではありますが、もし、これがうまくできたら、自部署の業務の中で、ハンコ押し以外にも自動化できそうな作業を見つけて、PADを使ってどんどん自動化したいと考えています!
自部署の業務の特徴として、1つが改善すれば大きく削減効果がでるような大粒の作業はなく、たくさんの細かい作業の集合体として成り立っています。このため、小粒な作業をスピーディにたくさん潰していくイメージで自動化を進めたいと思います。しょうもない手作業をどんどん自動化し、ピッチ走法で回転率を上げて、総体として大きな効果を上げる作戦です。また、私だけでなく、部署のメンバーがそれぞれ自分の仕事について、PADの自動化フローを組めるようになれば、改善スピードがさらに上がるので、最終的には私だけが自動化フローを作るのではなく、皆が当たり前のようにPADを活用している状態を作りたいと思っています。

未来予想図


手作業の自動化が進めば、時間的余裕が生まれます。そうすれば、昨日と同じ繰り返しではなく、明日の飯のタネになるような新しい仕事の創造にも注力できるようになると考えています。
そして、個人的には密度高く仕事をした後は残業ゼロで有給休暇を全消化できるような快適な働き方をしたいと考えています。

職場の仲間にユーザーインタビュー


上司1名(部長)と同僚6名(リーダー1名、副リーダー1名、一般社員3名、パートさん1名)に自動ハンコ押しシステムの実装案についてインタビューしました。私の所属する部には3つのグループ(便宜上A、B、Cとします)があるので、それぞれのグループの人が集まる打合せの場で意見を聞いてきました(ちなみに私はCグループのリーダーです)。3つのグループはそれぞれ別のカテゴリの仕事を担当していますが、報告書の押印作業の手順は全グループ共通です。なお、押印作業の多さはA>B>Cです。
事前に、PADの自動化フローの実行中はPCが使えないが、手作業での押印作業をPADに置き換えるだけなのでかかる時間は手作業≧自動化フロー(無人で実行可能)と伝えています。また、社印の押印以外にも自動化したい作業があれば教えてほしいと伝えています。

1人目:Aグループの一般社員さん①

2人目:Aグループの一般社員さん②

3人目:Aグループの副リーダーさん

4人目:Bグループの一般社員さん

5人目:Bグループのリーダーさん

6人目:Cグループのパートさん

7人目:上司(部長)
・報告書への押印は部内で共通して発生する作業なので、自動化を進めてほしい。
・情報システム部からの情報で、電子印の印影が変更になるかもという話がある。ただし、いつになるかという話が決まっていないので、押印の自動化システムは先に進めてよい。また、詳細は未定だが、数ヶ月中に社内システムの改修がある予定。しかし、その改修で社内システムから直接押印済みの報告書が出力されるようになる可能性は低い
・別件で、たくさんのファイルを開いて押印して閉じてを繰り返す作業があり、内容を確認した後に行う押印作業が手間に感じる。今回の自動ハンコ押しシステムが完成したら、その応用として考えてほしい。

私のコメント:
社内システムの改修がどうなるかわかりませんが、押印作業は社内システムから出力後のファイルについて行うので、PADでの自動化フローにそれほど大きな影響はなさそうです。
また、部長に押印が必要なファイルがずらっと並ぶ様子を見せてもらいましたが、これは確かに大変だ。「内容を確認する」という本質的な部分と、「押印する」という作業的な部分は分けて、作業は自動化フローに任せてしまうというのも効率化につながりそうです

まとめ


今回、自動化システムの実装にとりかかる前に、職場の仲間の意見を集めました。その結果、全員、紙の押印作業を止めて電子押印に変更することには賛成でした。しかし、人によって自動化やPADに対する解像度にばらつきがあり、どんなものかイメージがつかず意見が出しにくいという印象がありました。これについては、口頭での説明だけではなく、インタビュー前にPADで簡単に何か動くものを作って見てもらえば良かったなと反省しています。また、自身の業務の自動化についても、普段から手作業に面倒さを感じている人と、そうでもない人の間で温度差があるなぁと感じました。おそらく、面倒くさがりの人のほうが自動化の活動には適性がある気がします。


私も半年ちょっと前にエクセルVBAを始めたばかりですが、始めたきっかけは、あまりの作業の面倒くささと無意味さ&それにともなう残業増加が嫌になって、これをやるくらいならVBAを勉強したほうがマシだ!ってなったことでした。恥ずかしながら紹介しますと、当時、別部署から移管された業務の中にデータを紙に印刷して、その紙を見ながらデータを手作業でエクセルに入力するというものがあったのです(データの並び順と表示形式が違うので、単純なコピペではできない転記作業でした)。そのときに、自動化すれば、面倒な作業が消えることに感動を覚え、その発展形として、現在こうやって業務改善に取り組んでいます

今回、皆の意見を聞けたのは貴重な収穫です。私はこんなことに取り組んでいるよ!って話もできたので、将来的に一緒に業務の自動化に取り組むメンバーになってくれると嬉しいと思いました。

以上、御覧いただきまして誠にありがとうございました。


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