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一店逸品運動のススメ その1

 私は、もう20年以上、全国で一店逸品運動を進めてきました。きっかけは、北海道のあるまちでの出来事でした。当時、私はまちづくりのお手伝いをしていて、商業コンサルの立場で中心市街地の活性化に取り組んでいました。中心市街地の活性化では、まちづくり会社を立ち上げ様々な事業に取り組もうとしていました。そのまちでは、全国に先駆けて第3セクターのまちづくり会社が立ち上げられていました。しかし、主体であるはずの地元の商業者が、一向に「その気」になっていないという問題を抱えていました。私に対する支援の要望は、まちなかの商業者を「その気」にさせてほしいというものでした。
 それまで、私はショッピングセンターのお手伝いをしてきていて、「これからは個店の時代だ」「品揃えやメニューに磨きをかけないとお客様に見放されてしまう」ということを実感していました。そこで、個々のお店が「おすすめ商品やおすすめメニュー」をアピールする、一店逸品運動に取り組むことの大切さを、熱く語りました。まちづくりという難しそうなテーマではなく、自店の魅力アップという取り組みやすいテーマだったため、多くの商業者の方が参加してくれました。毎月ワークショップ形式で意見交換を重ね、参加店の逸品を開発、発掘していきました。(次号へ続く)

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