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フリーランスライターがぼっちリモート中間管理職になるまで

仕事を始めてみたら、それはリモートでした。


わたしがぼっちリモートを始めたのは、今から7年前です。

まだコロナもzoomもありませんでした。

フリーランスのライターとして働いていたわたしは、今の会社に出会い、
徐々にライター業務以外のことも任されるようになりました。

スタートアップの会社の当時のスタッフは会社代表を含めて3人。
オフィスは福岡県糸島市にありました。

私は東京都在住なので、とうぜん出社はできません。
スタッフのみなさんはとても工夫して、コミュニケーションを取ってくれました。

メール→電話→スピーカー→スカイプ

最初はメールでのやりとりでしたが、複雑な話のときは、社内で会議が終わるとホワイトボードの写メが送られてきて、そのあと電話で説明を受けることが増えました。

スタッフも4人に増えたころ、携帯電話を真ん中においてもらい、つなぎっぱなしにする、という会議参加体制が始まりました。

電話の時代を経て、スカイプになりました。
やっと人の顔を見て話すことができるようになりました。
人も少なかったので、このころは1対1の会話が多かったです。

でも、ここまでは何ら問題ありませんでした。
指示を出されて、それをこなす。
会社もたくさん仕事をまかせてくれました。

この働き方は自分に向いている。
そう信じて疑いませんでした。

「これは無理かも」と思った日

リモートで2年ほどたったころ、スタートアップの会社に、新入社員が4人も入ることになりました!

ピカピカの新卒を迎えた顔合せの日、
わたしはいそいそとビデオ画面をオンにしました。

誰もいない。

「みんなそろったんで、始めましょう」
と代表の声がしました。

あ、いるんだ。画面の外に。

彼らは私の声が良く聞こえるように
パソコンを囲んで座ってくれていました。
お誕生席にパソコンをすえ、その両脇にきゅっと詰めて2人ずつ座っていたそうです。

誰もいない空間に向かって、
「みんなの顔が見えるように座ってもらってもいいですか?」
というと、バタバタと動く気配がしました。

いや、それでも両側に1人ずつしか見えない。
もっとパソコンから離れてほしい。

「もう少し離れてもらってもいいですか?」
あ、でもそんなに遠くに行ったらよく見えない。

画面の外から代表の声がしました。
「この人がうちのメディアの編集長。君たちに指導してくれるから。
いろいろ教わるようにね!」
(当時はオウンドメディアの編集長でした)

わたしは今でもそのときの彼らの、とまどった真顔を覚えています。

彼らも非常に困ったと思います。
画面の中にしか存在しない私から、彼らは仕事を教わらなければならない。

ひとりだけリモートであることを痛感したその日が
「ぼっちモ部」の始まった日です。

前途多難な予感しかしませんでした。

当時はまだリモート自体が一般的にはレアケースだったと思います。
ハウツー本もありませんでした。

このnoteは、私がそれから5年間かけて経験してきた「大変」と、「大変」をクリアするための方法を書き留めておくために開きました。

同じような思いをしている中間管理職の方々が、ちょっと気持ちが楽になりますように。

どうぞよろしくお願いします。









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