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アメリカ中西部 KfT#16 カントリーミュージックと走る列車 Royal Gorge Route Railroad
コロラド州 ロイヤルゴージレイルロード
列車はゆっくりゆっくり走っている。デッキに出て景色をみよう。
外に出ると、ロイヤルゴージの歴史が放送される。
ハーモニカのカントリーミュージックと共に♡
楽しいな♡
踏切を通り過ぎる。
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白っぽい岩の大地に、白っぽい色の建物。Jail、刑務所の跡だそう。
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町がのどかでいいなあ。美しいところだ。落葉樹の木漏れ日がいいなあ。
デッキの柵にもたれかかって景色を楽しんでいると、おじさんが話しかけてきた。
「Are you Japanese? 」
お、日本人ってわかるんだ。
「Yes?!」
なんでも退役軍人で、日本の基地にいたことがあるらしい。何やら懐かしくいろいろと思い出したらしく、嬉しそうだった。キャップを被った地元のおじさん風。
「写真、撮ってあげるよ」ダニーと共に撮ってくれた。
「お返しに撮りますよ」といったら
「いいのいいの、僕はいいの」
と妙に遠慮していたので、後でこっそり景色と共におじさんを撮る。
ここでも東洋人は見かけないなー
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蛇行している線路を覗き込んで、先頭車両を眺める。
河原には背の高い草がたくさん生えていて、白い大きい岩がゴツゴツしていて迫力がある。
だんだん線路がくねってきて、両側の岩山の標高が高くなってくる。
川沿いに線路が走っているが、川のせせらぎがだんだん激しくなってきた。川の流れに大きな岩が登場して、流れも急になってきた。
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曇ってきたし、なんだか迫力がある。両側の山もすごく切り立ってきた。すごい谷底である。
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ムースだ!
「ムースだよ!」
人々がざわつき出して、左側の川向こうの崖を見上げて言っている。
「ムース?え、どこどこ?」
日本でいうヘラジカだが、シカの仲間で世界最大と言われるアメリカの大きな鹿だ。
ユタ州、アリゾナ州のドライブから帰る山越の道で遭遇したエルクよりもずっと大きいムース。
崖の岩と同じ色のものがなんか動いている、小さく見える。
ムースが小さく見えることは、崖が高いんだな!岩と同系色なので、すぐにどこかへ行ってわからなくなってしまった。
わあ、ムースを初めてみた。
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崖のてっぺんがせり立っていて、高いこと高いこと!かなり涼しくもなってきた。
空気も違う。冷たくなってきた。風も出てきた。左に川、向こう岸にこわれた小屋が岩壁にはまっているように建っている。
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昔の作業場のような小屋が壊れたまま、そのまま残されている。妙にリアルだ。
線路もくねくね、川はザンブラコ、すごい水量。
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「ロイヤルゴージ」は最大深度380m、アーカンソー川のグランドキャニオンと呼ばれているそうで、幅は狭いところで15mの峡谷。
1860年に鉱脈を探るためにつくられたロイヤルゴージレイルロード
銀や鉛が見つかった付近の地域にアクセスするために建設された。
Gold Lush! それがロイヤルゴージレイルロードの起源。
今は観光用だが、アメリカ大陸横断の鉄道として利用された時代もあったそう。
もっとずっと昔は、このあたりに住んでいたネイティブアメリカンが、この峡谷で風や寒さを避けて冬を過ごしていたといわれている。(ロイヤルゴージのゴージは峡谷という意味)
峡谷の上部にある、台地の草原に住むバッファローを食料にしていた彼らは、狩りに向かうときにも、ここで悪天候をしのいでいたそうだ。
アーカンソー川の水も豊富にあるし、この峡谷は彼らにとって良い場所だったことだろう。
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