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第60回、軍儀風変則将棋を考案してみた

皆様は、軍儀(ぐんぎ)という遊戯を知っているでしょうか?
冨樫義博先生のHUNTER×HUNTERのキメラアント編で登場する、将棋のような漢字の書かれた駒を用いた架空の遊戯なのですが、作中ではっきりとしたルールは語られない物の、漫画を読んでいると、実際に遊ぶ事ができそうな何とも言えないリアリティーと魅力があるのです。

拘りの強い冨樫先生の事だから、ルールもきちんと考えているのだろうなと思っていたのですが、このブログを書くにあたりネットの情報を調べると、2022年に実際にボードゲームとして発売されている事を知って驚きました。

軍儀の中で最も興味を惹かれるのが、駒を何層にも重ねられる事です。
将棋やチェスにオセロなど、世の中に盤ゲームが数あれど、駒を重ねられる要素のある遊戯は、あまり見た事がありません。
それだけこの駒重ねには、見た目の強いインパクトがあるのです。
この駒重ね (軍儀で駒を重ねる事を、ツケというらしいのですが) には、一体どんな効果があるのでしょうか?
自分が勝手に想像をしていたのは、一度に複数の駒をまとめて移動できるという利点です。では欠点は何なのだろうかと考えてみると、この状態で駒を取られた場合に、複数の駒を一度に失う危険がある事ではないでしょうか?
ハイリスクでハイリターンなこの形状、何て魅力的な戦法なのでしょう。
こんなに面白そうな戦法ならば、他の遊戯でも行ってみたいと思い、将棋にこのルールを追加してみる事にしました。
(自分がそう思っただけで、実際のツケの効果とは違うのですが)

将棋への追加ルール
1.自分の駒同士を、上下二つまで重ねて使用をする事ができる。
2.重ねた時に上に来るのは、移動してきた駒で、動きも上の駒の物になる。
3.重ねた駒は、上下どちらかの駒を単独移動させる事で、分裂されられる。
4.重ねた状態で駒を取られた場合は、上下の駒を一度に取られる事になる。
5.王将だけは、他の駒と重ねる事はできない。

このルールの適応で、将棋にどんな変化が生まれるのでしょうか?
一番考えられるのは角、飛車、香車など機動力の高い駒での輸送戦法です。
機動力の低い駒に機動力の高い駒を重ねる事で、従来よりも迅速に、敵陣に自分の駒を送れるようになりそうです。
王将だけ例外にしたのは、王将の高飛び逃亡が可能になる事で、勝負がつきにくくなると思ったからですが、それはそれで面白いかもしれませんね。

こちらが実際に発売された軍儀です。実際の軍儀では、駒は3段まで重ねられて、駒を重ねるほど
機動力、攻撃力が増す事になっているようです。


まとめ
今回初めて、追加アイテムなしで行える、変則将棋の紹介となりましたが、いかがだったでしょうか?
将棋の駒は微妙に前に傾いているので、実際に駒を重ねる為には、下の駒を上下反転させるか、駒を重ねる為のオプションを作るなどの何らかの対策が必要かもしれません。(結局追加アイテムが必要になりそうな‥)
あるいは傾斜のない安い将棋の駒なら、普通に重ねられるかもしれません。

将棋はルールが既に確立しているのに、何でそんな事をわざわざ考える必要があるのか?と聞かれれば、それはただ単に、面白そうだと思うからです。
別に将棋のルールに何か不満がある訳ではないですが、ここをこうしたなら面白くなりそうだと思う事を、考えない理由が自分はないと思うのです。

これからも面白くなりそうなルールを思いついたら、投稿していこうと思いますが、一番の理想は、一からオリジナルの遊戯を考案する事ですね。
そういう意味では、数々の名作漫画を描いている時点で十分に凄いのですが軍儀という遊戯を考案した冨樫義博先生は、本当に凄い人なのだなと改めて思います。

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