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おすすめ本 ベスト3 (2022年3月分)

はじめに

 3月に読んだ本を振り返り、特におすすめの本を紹介する。

 とはいっても、12冊しかないのだけど、まぁ、こういうのは雰囲気だ。

おすすめ本

「諦める力」著:為末大

 諦めるという言葉の捉え方が変わる。

 諦めてはいけない、という呪いにかかっている人はぜひ読んでもらいたい。呪いというと言葉が強いが、いわゆるまじめな人。習い事を自発的にやめたことがない、言われたことはどんなことでも必ず最後までやってしまう。

 それのどこがわるいの? と思うかもしれない。けれども、その継続に意思はあるか? やらされていないか? 惰性で続けていないか? 他の選択肢をちゃんと考慮したか? 

 諦めることも、諦めないこともやり遂げた為末選手の話だからこそ、説得力がある。おすすめの本。


「オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る」著:オードリー・タン

 台湾のデジタル担当政務委員。

 その考えは柔軟でいて新しい。何より、実際に彼がやったことをつづっており、嘘がない。

 デジタル技術を使うとはどういうことか。それはただ単に紙を電子データに置き換えることではない。これまでに採れなかったデータを採取し、問題の把握、もしくは、政策の評価を行う。

 これまでできなかったことをデジタル技術を使ってできるようにする。それがデジタル技術を使うということ。

 その実例を紹介しつつ、わかりやすく教えてくれる。

「21 Lessons」著:ユヴァル・ノア・ハラリ

 世界の抱える問題を総ざらい。

 「ホモサピエンス全史」で有名なユヴァル氏が、現代の問題について考察する。あくまで考察であって、こうすればいいとか、こうすべきだとか、そういった解決策をつづったものではない。

 とにかく考える。主に、今の自由主義のあり方について批判的に捉え、自由主義が抱える問題と、どうしてそうなったのか、これからどうなっていくのかを解いていく。

 読んだ後に頭がパンパンになる。これほど詰まった本はそうないだろう。たいへんおすすめだ。賢者の脳みそを覗くことができるのだから。


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