私の夢:「カビが奏でる音ってどんなのか知りたい!」

私は微生物学が小学生の頃より好きで、独学ではありますが、これまでに専門の本やそれに関連する本を手当たり次第に買い、読み漁って来るという人生を送りました。

数ある微生物学の関連書の中から私が特に好きで、己の人生のバイブルと思っている本があります。

それは「イラスト図解 ウイルス・細菌・カビ」と言う本。監修は「畠山昌則」教授。
畠山教授は私にとっての"心の恩師"であり、ヘリコバクター・ピロリ菌や、螺旋桿菌や大腸菌などの細菌学に興味を持てたのもこの先生のおかげと思っており尊敬しております。

この本を手に取ったのは私が高1になりたての2013年の事だった。

それ以前の買って来た本、それも文面だけではあまり実感が湧かなくて何か良い本はないものかなとブラっと駅前の本屋に立ち寄ると理系関連の本の所に"その本"がポツンと置いてあるではないですか。

見つけた瞬間、「おおーー!!コレだ!こんな本が出てたんだ!私が求めているのはズバリこう言うのだよ(嬉)」と正に少年の様な爽やかで、レジで会計を済ませて自宅で読むともう、涙が出てきて…。

「微生物は小さくて見えない。けれども、そのコロニー(簡単に言えば微生物が群がっている状態)その一つ一つには素晴らしいドラマが込められているのだと知ったのです。

ただ、そう言った事は既に知っていた事もあり驚くと言った事はありませんでした。
けれども「喜び」という感情があったのです。

私には小学生時代にフリースクールの理科の先生「大谷 透」教授に面倒を見てもらった経験があり、そこで大腸菌やニュースで取り上げられるメジャーなウイルスや、今ではあんまり聞かなくなったギョウチュウなんかの「寄生虫」と言った存在も微生物の仲間として一緒に教えてもらった事もあり、なんだかその本を読んだ時に昔を思い出して二重に涙が出たのかもしれません。

ただ人間とは面白いもので、「微生物の授業」と言うよりも所謂、板書に書き表した物だけを見て勉強したつもりでいるのだから記憶もそんなには残っておらず別の意味で斬新な勉強にもなったとも言えます。

話が逸れてしまい申し訳ございませんが、ここでようやく本題に戻ります。

そんな素晴らしい微生物学の本を読み、再び微生物学の学問を極めたいという熱い想いを馳せた。

けれども、今の日本国内外での研究成果や論文を見るととても私では彼らのように優秀な研究者にはなれないと判断し、アートの道へと向かいましたが私には夢がありました。

微生物関連の夢なのですが、それは「カビは音を発せるのだろうか?それを知りたい!」というなのです。

それと似て異なりますが、もう一つ夢がある。
それは、仮にカビが音を発せるのだとしたら彼らと私とでちょっとした余興と称して街中で微生物と人間とのコンサートを開いてみたいという夢なのです。

そう、オーケストラの様に音楽をカビと私が演奏をする…内容です。

理解は無理にしてもらわなくてもいいのです。何故ならそれは私個人の持つ夢なのだから。

演奏会とは言えなくても細菌や真菌という目に見えない存在が奏でる音楽は私達に一体どんな影響を及ぼせるだろうかというものです。

街中の○○で演奏をしてみたという物がありますが、私は微生物にもそんな事が出来るのではないかと思っていて、人から「それはあり得ない。もっと勉強をしろ」と言われてきましたが、やっぱりどこか諦めきれない…。

私の言う夢とは、一概に人が寝た時に見る物ではなく「あり得ないこと」が見てみたい!知りたい!その界隈を発展させたい!という思いが込められています。

言うは易しで大変カッコ悪いですが、私の夢はあくまで個人的な感情や考えのもとにあるもの。これに対して笑ってもいいし、どこか変わっている人のちょっとした戯言と思ってもらっても差し支えありませんが、これが私の夢だと知ってもらえたら幸いです。