今なお己の心燃やすアニメ作品

皆さんは、未来のレーシングをコンセプトとした「新世紀GPXサイバーフォーミュラー」と言うアニメ作品を知っている、または覚えていますか?

1991年放送の作品だが、後にOVAでシリーズは続いた。勿論令和になってもこの作品は今もなお面白いと思え、見直す事が多い。

今回はその作品について語りたいと思う。

ジャンルは一応カーレースものとしてあるのだが先ずこの作品をリアルタイムで観ていたから知っている、名前すら知らないを別としてこれをただのレースアニメと思ってはならない。

他のドライバーや自分のチームのメカマンとの絆、論理思考と機械を信じる心、人間(ドライバーか、挑戦者か)としてのプライドetc…。

登場人物の濃さを抑えれば、残るのはやはりスーパーコンピュータと人間の手で勝利を勝ち取ると言うものだけだがこのアニメは一筋縄ではいかないと思える。

なんと言ってもシリーズを通して魅力的な立ち位置にいるキャラを挙げるとすれば主人公の風見ハヤトのお兄さん的な存在であり、技術知識実力で超えられない壁のある「ナイトシューマッハ/菅生修」と「ブリード加賀/加賀城太郎」の2人と言えるだろう。

他ライバルらの精神的な成長もその2人が買って出ているので彼らに憧れた視聴者も少なくはないはずだ。かくいう私も修兄さんが一番のお気に入りのキャラとしている。

主人公のハヤトのライバルとして出ていた修兄さんは後にチームのオーナーに来てくれる。

それまではハヤトの所属するスゴウアスラーダチームの車田オーナーとは別の良さがあり、一度は菅生修の名を捨ててもレーサーとしての精神は捨てず、壁にぶち当たったハヤト達に「お前が走る理由はなんだ?」と哲学的でありながら物語の芯に迫る様な重要な立ち位置にいるキャラの神的な発言はいつ聞いても心揺さぶるものがあります。

サイバーフォーミュラーを代表する言葉で思いつけるものの一つに「1人で(レース)やってるんじゃないんだ」と言うものがあります。

その言葉の裏には車のメンテナンスをしてくれているメカマンの人々、レーサーの心の支えをしてくれるオーナーや各スタッフの人々、そしてレーサー同士の仲間との絆が込められています。

何でも一人で出来るものは限られています。

私たちがいつも使っている物(車など)もメンテナンスをしてくれる人がいるから使えるのであって、他にも心を支えてくれる人がいるからこそ事故を起こさない気持ちが芽生えたり、他のドライバーを傷付けない様にする気持ちが出来るものだと思うのです。

21世紀の今現在でサイバーフォーミュラーの様な面白いレースは想像がつかなくとも、今からなら作れるのではないだろうかと思える。

90年代のF1…後で知ったことだがそれはそれは熱いものがあったそうです。

なんと言っても音速の貴公子アイルトン・セナなど名ドライバー達の活躍のおかげで車に興味が持てた人が居たのも事実と思えます。

もっとも…セナの死は衝撃的でF1への熱を失ってしまった人もいただろうし、反対に彼に追いつきたい!日本代表のF1レーサーのなるんだ!って頑張っている人も出たはずです。

その劇的なドラマを見つめているかのような、そんな作品がこのサイバーフォーミュラーという作品なのです。

だからただのレースをしているだけのアニメと思っている未視聴者の方がいらしたらその考えを持ったままでも構いません、一期の第12話「栄光のレーサー」と第32話「第7戦 執念のゴールイン」がまだ観たことないって言う人向けですかね。これを機に興味を持ってくれると幸いです。

ナイトシューマッハと加賀のカッコ良さが目立つのは1期からではありますが私としては特に11とZEROですね(ファンの方居らしましたら話してみたいです)

出来ることならSINまで全て見通して欲しいですが、時間がない人の為にどうしても見てほしい話としてここに挙げてみました。