【詩】夢のあとさき
〜ルビを振り、再投稿です〜
ひとしずくの中に
果てなき夢を見る
まどろみに堕ちてゆく
儚く暗き夢の底で
自ら鳴らす鐘の音が
永遠の涙をわたしに保証した
ざわめきに溶けゆく煙と
黒白の奏に戯れて
わたしはしばし
悪魔的な動揺や
虚飾の暗算から解き放たれ
甘美な嘆息の中で
安堵の上に曖昧なほおづえをついていた
夢のあとさきに漂う
このひとしずくとわたしは
美しい合目的性によって結ばれ
その固き絆が
ほんの少しわたしを救ってくれる
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