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【業界研究】esportsで築くより良い世界〜DONUTS USGインターンレポ〜

【はじめに】
この記事はジェイン・マクゴニカル氏「ゲームで築くより良い世界」より要約して執筆しておりますが筆者も人間であるため翻訳ミスや、誤字脱字等存在する可能性がございます。予めご了承ください。

こんにちは、DONUTS USG note編集部です。

今回は前回に引き続いて、面白いプレゼンをTEDで見つけたので皆さんに軽くご紹介しながら、esportsの未来について考えます。

ゲームの秘めた可能性

「ゲームはより良い世界を作るために重要な役割を果たす」

それがこのTEDで示されていることです。
プレゼンター、ジェイン・マクゴニカル氏は
貧富の差、石油問題、果ては不登校まで様々な社会的な問題の解決に
ゲームは欠かせない重要な役割を担うと言い
そのために2010年時点で週30時間のゲーム時間を
2020年までに週210億時間にするべきだ、と主張しているのです。

現実の社会問題の解決のために、仮想世界での時間を増やすべき…

一見すると論理が矛盾しているようですが
これには理由があります。

それはゲーマーが極めて優れた課題解決能力をもつから、です。

なぜ、ゲーマーは課題解決が得意なのか
プレゼン内ではある感情にフォーカスして語られています。
その感情はゲーマーに特有のもので

「エピックウィン」と呼ばれています。

いきなりエピックウィンなんて専門用語的なものが出てきましたが
そもそもエピックウィンとは何でしょうか?


簡単に説明するために、皆さんがゲームをしている時を連想してください。

自分よりレベルの高い相手に立ち向かう、とか
RPGのラスボスについに対峙した時、など
少しチャレンジングな課題に立ち向かう場面では

一言でまとめれば

困難な課題を解決した時の、特に達成感の強い感情のことを指します。

強力な成功体験とでもいうべきこのエピックウィンという感情は
設計されたストーリーのもとで成り立っていて

①大きな課題への直面(ラスボス、高レベルの敵など)
②課題への行動(仲間集め、レベル上げ)
③課題の達成=エピックウィン
④フィードバック(能力値の向上など)

意欲の湧く設計やフィードバックによる動機付けのあるこのサイクルは
何もしなければキツイ、でもちょっと頑張ればできるくらいの難易度です。

このままだとちょっと敵わないから、武器を強くしよう
一人だと難しいから、今は仲間を増やそう
ガソリン車は環境に悪いからEV車を開発しよう
単国では解決困難だから、協定で世界的に取り組もう

課題への直面、課題を解決するまでの試行錯誤の過程は
社会問題の解決と流れは一緒では無いでしょうか。

しかも課題解決の難易度
仮想世界が現実世界よりもハードルが低く設計されています。

つまり現実世界よりも簡単に仮想世界で課題解決能力が養われるのです。

ゲームは、そうした課題解決の能力を高める非常に有効なツールであるにも
かかわらず、十分に使われていない現状に対して

週30億時間であったプレイ時間を週210億時間に増やすべきだ、

と主張していたのです。

ゲームで世界を救うことで現実で世界を救う


さて、ゲームがゲーマーをスキルフルな人材にしていることは
ある程度ご理解いただけたかと思います。

ただ、ゲームが現実世界の課題解決に繋がっているのか
そこは疑問点かと思います。

そこで同プレゼン内で具体例として取り上げられていた
「World of Warcraft」(以下WoW)から
実際にゲーム内で起こった問題をご紹介します。

2005年に、WoWの仮想世界で「Corrupted Blood」が大流行した影響で
このゲーム内の経済は大混乱に陥りました。

ゲーム内パンデミックに対して
自分が感染してでも治療に当たろうとする人
広めないように自主隔離をした人
わざと広めようとする人

など、さも現実のような動きが散見されたことに対し
疫学者が現実のパンデミックでの人々の行動を予測できるかもしれないと
論文にしたのです。

(全部英語なので読み切るのは難しいかもしれません)

このように、ゲーム内仮想世界の課題から現実世界の課題に対する
解決のヒントが示される事案からもみて取れるように

ゲームから課題解決の糸口を導くこと
ゲームで培った方法を現実世界で適用することは不可能ではないと
この事例は示しているのではないでしょうか。

まとめ


今回はジェイン・マクゴニカル氏「ゲームで築くより良い世界」と
WoWでおきた「Corrupted Blood」事件を元にして
ゲームが引き出すゲーマーの可能性について考えてみました。

ゲーム内での成功体験が、現実の課題解決にも使える、という同氏の主張は2010年時点ではあまりに斬新だったのかもしれません。

しかし、2005年に起きた事件と今世界で起きている現実を見ると
ゲームで課題解決したその手法を現実世界に適用するステップにきているのかもしれないと思わせます。

とはいえ、ジェイン・マクゴニカル氏がゲームの時間を増やすべきだからと言ったからと言ってポテチとコーラを机に暗い部屋でApex Legendsやっているだけでは「俺は世界を変える!!」と言ったって
鼻で笑われるでしょう。

大事なのは

ゲームの中で蓄積した能力を、ゲームの世界の外で発揮して
社会課題の解決が成されることです。

WoWの「Corrupted Blood」事件を経験した人々が
新型コロナウイルス感染症によるパンデミックを抑える一手を打つ
なんていう近い将来もあるかもしれませんね。

課題解決スキルを高めるためにゲームを推進する社会なんていうものが
生まれたら面白いな、なんて筆者も思ったりします。


本日はここまで!読んでくださりありがとうございました。
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