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棚上げ問題の当日家族会議 

置き配オきはい”を
ヤさしさにもと
誤魔化ゴまかしと
固執コしつするなら
ロんより証拠


「で、今年こそはハッキリさせないといけないと思うけど、どうしよっか?」
「ワタシの意見は変わらないから、何もする気はないよ」
「でも、街中でも子供向け番組でも、そこかしこにソレはあるし、あって当然という雰囲気があるよね。うちではそれが無いっていうのは、子供なりに思うところがあるんじゃないかな」
「よそはよそ、うちはうちの精神で何事もやっているでしょ。だから、コレもうちはやらない」
「それはそうなんだけど、コレは影響力が強いと思うんだ。お友達や園の子達にはあって、自分に無いのは悲しく感じると思うから、それは避けてあげたいなって思うんだけど」
「だからといって、嘘をつくことになるのはワタシは嫌だ。後から現実を知った時の悲しみを避けることにもなる。ちゃんと両親からプレゼントをもらったという事実があればそれだけで十分だと思う。架空の人物をでっち上げたり、周りがやってるからってだけでイベントにのっかるのはなんか違うと思う」
「イベントごとだけやって、それで親としての役目を果たしたつもりになるのは間違いだとボクも思うし、成長して現実を知った時にショックを受けることもあるだろうけど、そういうイベントごとを一緒に楽しんだことに対して、嬉しかったとか楽しかったとか感じてくれるんじゃないかな。ショックを受けて、そこでどう捉えるかはこの子次第だけど、ポジティブに考えてくれるように接していくことがボクらの務めだと思う」
「親がいくら手を尽くしても、そういう風に感じなかったら辛い思いをするのは結局この子じゃない。それだったら、うちのやり方を貫いた方が納得するはず。この子もワタシたちも」
「考えたってどうなるかは分からない。うちのやり方じゃなくてもやってみて、この子が現実を知った時にちゃんと話してあげればいいんじゃない? こうやって二人で話し合って決めたことまでをさ。君がこうなることを懸念していたこと、ボクがそれでもしてあげたいと思ったこと。そして、最終的にこういう結果になったこと。全部話して考えてもらえれば、きっとボクらの気持ちを理解してくれて、納得できると思うんだ」

 すかさず幼稚園の連絡帳を取り出した。

みんなで一緒に「サンタさん来てください」って、お手紙を書きました。娘ちゃんもサンタさんの絵を書いていました。

幼稚園の先生、ありがとう。

「ほら、幼稚園でクリスマス会をしたようだよ。サンタさんから何をもらったかは子供の鉄板ネタだ。そこでプレゼントは親からもらったなんて言ったら浮いちゃうよ」
「……わかった、じゃぁいいよ。任せる。けど、来年からも全部よろしくね」
「まかせて!(ん……全部? まぁいいや)」

 そういうわけで、用意してあったプレゼントをセッティング。
 我が家には煙突はないし、ドアの鍵や窓を開けて寝るのは防犯上よろしくないので、翌朝、子が起きる前に開ける作戦でいく。靴下には入り切らない設定でいくし、メッセージカードはまだ文字が読めないから不要。よしよし。準備OKだ。

喜んでくれるかな


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