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Vegan Food CreaterさんのMODOKI粉もん用(中濃)ソースを分析試作中〜タコ焼きvsお好み焼きソースの違いは?

最近、基本的にシンプルレシピ料理が多いのですが、どうしても買えない、近場で存在していないものは、面倒なレシピでも手作りします。日本はなんでもあるけど、カナダはおおざっぱ、あっ、いや、おおらかな国だから、繊細な味のものや凝ったものってあまりないんですよね。だから簡単・気楽でいいこともあるけど、特に繊細な味が多い和食食材は代替品もなくて、困ることが多いです。

>日本人?じゃあ、SUSHI握って。日本で食べたOKONOMIYAKIが美味しかったから、作って。PANKOの TONKATSUも、美味しいよね。

とか、カナダ 人が悪気なく言ってくるので、

>日本人は、家でSUSHIは握らないんじゃっ!SUSHIは魚、PANKOのKATSUは豚だから、ビーガン寄りの私にいうんじゃない。しかも動物性プロティンは高いのよ。でもまあ、お好み焼きぐらいなら、卵入ってるけどそんな高くないし、ベジタリアンだから、作ってあげてもいいかな?

と心の中でちょいとムッとしつつ、お好み焼きをビーガン 化してご馳走しよう。と思ったら、ちょっと困った。

>あっ、自然食系の、無添加なお好み焼きソースが、カナダにはない!

オタフクソースやどろソースとか、ウスターソースは、カナダでも日本からの輸入品が売られているんです。私もお好み焼き屋さんでは文句言わずに食べるけど、自分ちであの添加物・化学調味料(うま味調味料、味の素、英語でMSG)てんこ盛りのソースを1本買うのは、辛いわ。絶対食べきれずに捨てるから、MOTTAINAI(もったいない、は英語化してます)。

と思って、
醤油+ビーガンマヨネーズ
のソースでごまかしてたんです。でも下手に日本通のカナダ人だと、
>これは日本で食べたのと違う
とか言い出すので、
>やっぱり粉もん系の、お好み焼き、タコ焼き、イカ焼き、ネギ焼き、とんぺい焼き(関西にいたこともあるから詳しい)、焼きそば、できればもんじゃにも使える、

>粉もん用ウスターソースっぽいのを、ビーガン・無添加有機で、自作しよう

と思い立ちました。ところで、

>ウスターソースやタコ焼き、お好み焼き、焼きそばソースとか、何でできてて、それぞれ何が違うんだ?という、素朴な疑問が。

ふと気づくと、日本では、いやカナダ の日本食料品店でも、なぜかタコ焼き粉、お好み焼き粉、などと粉の種類が増えてる。味は似てるのに、何が違うのか?いろんな種類の粉を揃えずに、小麦粉とブレンドして自分で美味しい生地、1種類でいろいろ使いまわせるレシピを作れないか?

などなど、研究オタクモードに突入しました。

お好み焼き等粉もんの生地とビーガン化については、また別途記事にします。今日はお好み焼きや焼きそばらしさを出す、ウスターソースとか中濃ソースと言われるソースについて。

私は、成分表示を分析すると、だいたい同じようなものが作れるので、市販品のソースの成分表示を見てみました。

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ちょっと見にくいですが、赤い太線で囲まれた下の部分。
市販の出来合いタコ焼きソースと
お好み焼きソースを、成分表示をみて分析しました。

まず両方のソースの共通材料は、

+野菜と果物、味からして、トマト、人参、玉ねぎ、リンゴは入ってるだろうなと分かる
+砂糖と醤油(さしすせその、さ&せ、という調味料)
+オースターソース!これは以外でしたが、牡蠣の旨味だったのね。
+そしてちょっと表が切れたけど、MSG味の素やケミカル(増粘剤)などもたっぷり入っています。でないと、ご家庭の冷蔵庫に、多分半年や一年ほど使いかけが入ってると思うけど、腐らないわけないもんね。

2種類のソースの違いは、動物性vs植物性のダシ

タコ焼きソースには、メイン食材のタコに合わせるために、肉魚帆立の動物性ダシが入ってるのが特徴。あとは昆布だしも。

お好み焼きソースには、タコ焼きと違って、昆布とキノコという植物性のダシが多めに入ってるのが特徴。お好み焼きのメイン食材はキャベツ、出汁はカツオブシと昆布だから、タコ焼きよりベジタリアンっぽいダシを使っているよう。

この分析からわかるのは、

>粉もん用の中濃ソースって、
野菜とフルーツ、スパイスと調味料とダシを、多種類煮詰めてドロッとさせたソース

なんだな、ってこと。そうか、野菜とフルーツの凝縮ソースだったら、手作りしたらケミカル入れずに済むから、健康的じゃないの!作る価値ありそう。

と思って、自然食なウスターソースっぽいレシピを探してみました。多種類の成分を混ぜて作るレシピは、すでに誰かが作ってくれてるレシピから始めた方が、早く美味しいものに到達できるんです。

で、最終的に選んでトライしたのがこれ。

ビーガンフード・クリエーターのiina(イイナ)さんのもどき料理本。それに乗ってるソースたちが、アマゾンのレビューで大変評判がよろしい。外国暮らしの人が惜しむらくは、ダウンロードのキンドル版がない。でも私は、昨年日本に一時帰国した時に購入してました。

詳しいレシピは、書いても、作る人少なそう。材料揃えるのも作るのも、わりと面倒だから。日本にいるなら、オタフクもどろソースも、コンビニ行けば小さいサイズあるだろうから、私ならそれ買うな。でも海外在住日本人のために、大雑把に何が入っているかを、まとめておきます。


材料の多いレシピは、まず全体の味の組み立てをイメージすること。そのあと、細かい材料を分類して覚える。レシピ見て、一つずつ揃えて行く人が多いだろうけど、そしたら多分、何を作ったかわからず覚えず、めんどくさかった記憶だけ残って、二度作る気にならないと思うから。

★全体の手順は

1、野菜とフルーツに、水と

3グループのスパイス:
2、辛み系、
3、インド系、
4、乾燥ハーブ系グループそれぞれと、

5の五大基本調味料の(さ以外の)しすせそも入れて

圧力鍋5分の後、ブレンダーでガーっとする

最後に、さ、甘味とトロミのつく天然の保存剤の米飴を入れて煮詰める

材料は以下の通り:

1、野菜とフルーツ(りんご):
アメ色炒め玉ねぎ+
トマト水煮缶
人参
リンゴ

2、辛みスパイス(日本+西洋系):
七味唐辛子
ブラックペッパー
3、インド系スパイス:
パプリカパウダー
クミンパウダー
シナモンパウダー

4、乾燥ハーブ(西洋と中国系):
乾燥タイム
乾燥セージ
八角
ローリエ

5、さしすせその基本調味料5
し:塩
す:リンゴ酢
せ:醤油
そ:豆味噌
ーーーここまでの材料で、圧力鍋で5分

さ:米飴

材料揃えるのが、大変だった。あと、圧力電気鍋使うから、量もある程度多く作らないといけない。でも保存料もなしのケミカルフリーなのに、1週間熟成のあと冷蔵庫で2−3ヶ月保つらしいから、一人暮らしの私でも大量に作ってもいいか。

ということで、作りました。で、1週間熟成後、キャベツベースのビーガンお好み焼きにつけて食べたら?

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>美味しーい!
ビーガン焼きそばソースにしたら、

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>これまた美味しーい!

私、市販品のこの手のソース、ウスターソースとかお好み焼きソースとか、ケミカル味がえぐいから、あまり好きじゃないのです。でもこれは、
>野菜とリンゴの味がしっかり中心にある、濃厚(中濃)ベジフルソースじゃないか!
というわけで、ウスターソースへの苦手イメージが消えました。ウスターソースが苦手だったんじゃなくて、保存料やケミカル味が苦手だったのね。

もう少し、材料を安いローカルのものを使ってコスト下げたり、レシピや作り方をシンプルにしたい。そしたら応用レシピとして、アップ予定

レシピって著作権がなりたたないから、MODOKI料理本の丸写ししても法律的にはいいんだけど、私はシェフの創作力に敬意を払って、丸写しはしないことにしています

だから、オリジナルレシピにご興味ある方は、ぜひ本を買って差し上げてくださいね。このソースだけでなく、ビーガンのマヨネーズも良かったし、豆腐と舞茸で作るビーガンのカキフライも、シェフ一押しで美味しそう。

シェフと呼べるのは、こういうCREATIVEな人だけ。

こういう創作力のあるレシピを作れたり、想像力で基本レシピのバリエーションをいくらでも生み出せる人のみ。と、個人的に思って、リスペクトと感謝するのでした。



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