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元司書が書く読書感想文

夏来ると、子供たちは図書館にきて「読書感想文」を書くための本を選ぶ。普段から積極的に本を読んでいる子と、読んでいない子の本の選び方に顕著に差が出るのが面白い。本を読んでいる子は読みたいと思う本を片っぱしから選んで沢山抱えて持ってきてくれる。でも、普段から読んでない子は親に連れられるがままに、あまり関心を示さないまま貸し出しを行う。

本って、おもしろいんだけどその魅力に気がつかせてくれる本に出会うまでに時間がかかるんだよな〜・・・

と、思って眺めていた。


私も司書として働いていた経歴があるにも関わらず、子供のころは本をあまり読まない子供だったので読書感想文を書く為に本を選ぶことを億劫に感じるのはよくわかる。本を普段読まないからこそ、文字を追うのに時間がかかるし、読み終わった後に感想として文章に起こしていくのが面倒に感じていた。ついつい、あらすじを書いてしまい、感想文になってないと国語の先生から指摘を受けるのだ。その宿題を小学校入学から毎年やっていたにも関わらず、まったく上達しなかったのだ。真剣に取り組んでいなかった証拠だ。


しかし、高校生になり、私は読書にハマった。我ながらこんな読書は自分ができない体験や、経験を擬似体験できたり、不思議に思った出来事を調べる事ができると知ってからはその情報量の多さから図書館に足繁く通った。そして、ブログに本の感想を綴る様になった。別に提出の義務もなければ、読んで評価してくれる人もいないので適当なもんだった。でも、たまに読み返して「もう一回、この本読みたいな」とか思ったり、同じく本好きの友達に勧めたりする事で感想を書き残す事に価値を感じていた。


それから数年経って、私は司書として働きはじめ、数年勤めた後、退職した。辞めたが故に、時間だけは膨大にある2021年の夏を迎えている。

そうだ、今年の夏は本気で読書感想文を書いてみよう。


私の読書感想文を読んで、誰かが新たに、又は改めて読書の魅力に気がついてくれたら本望だ。




レギュレーション

今回は読書感想文全国コンクールの規定に則って、私も読書感想文を書いていく。


対象図書

●高等学校の部/課題読書・自由読書
◎課題読書……主催者の指定した図書(課題図書)。
※本サイト「課題図書」コーナーでご確認ください。同一部内における学年指定はありません。
◎自由読書……自由に選んだ図書。フィクション、ノンフィクションを問いません。



字数

●高等学校の部 本文2,000字以内

このコンクールに提出することはできないのが、残念だが、10歳も年下の高校生のルールと同様に私も感想文を書き、noteに投稿することで提出としたい。

また、問題となる読む本についてだが、課題読書と自由読書の2種類が選択できる。ここは大人なので両方、つまり2冊読んで2冊分の読書感想文を仕上げたいと思う。



課題読書用図書

水を縫う 寺地はるな

読書感想文全国コンクール公式サイトで紹介されている高等学校向け図書のあらすじを読んで、面白そうだなと思ったこちらの本を選んだ。



自由読書用図書

推し、燃ゆ 宇佐美りん

第164回芥川賞受賞作品。ドルオタ女子が主人公であるこの作品を、現役大学生という若い女性作家が書き上げたということもあり、現代の人間の葛藤などが垣間見えるのではないかと期待している作品だ。読んでみたいとずっと思っていたので、今回の自由読書用に選ぶことにした。



締切

夏休みの読書感想文といえば、締め切りがつきもの。なんとか2学期が始まる9月1日までに終わらせたいのだが、楽しいイベントが盛りだくさんの夏はついつい宿題を後回しにしてしまう。結果的に8月31日に大急ぎで取り掛かることになるのだ。

今回は全国の学生と同様に8月31日を期限に、上記2冊の読書感想文を完成させていくことにする。


私と一緒に頑張ろう、全国の学生諸君!!


そして、


私と一緒に本を読んで感想を書こう、全国のみんな!!

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