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【HEC Paris 留学編 4】月200€でフランスの食文化を満喫する―後編

前編からのつづきです。
スーパーに通って手あたり次第いろんな食材を試した結果、気に入った食材をご紹介します。思いつくまま、順不同です。
ワインは当たり前すぎるのと長くなるので除外です。

フランスのイチオシ食材


1.フランス産AOPチーズ

チーズは、本当にいろんな種類があって、そしておいしい。せっかくフランスにいるのなら、シェーブルチーズはマスト・トライです!個人的にはロカマドゥールを数日常温で放置してとろかして食べてみて欲しい。

AOP指定の有無にかかわらず、おいしいチーズはたくさんあるのですが、あまりに多くて何から食べていいのかわからないので、一つの目安として、AOP指定の銘柄をひとつづつ試していくといいと思います。大きめのスーパーにはチーズ専門コーナーがあり、50gでも快く切って売ってくれます(種類によっては、あらかじめ1/4サイズからのものもあります)。

大概のチーズは日本にも輸入されていますが、ブルードオーベルニュやカンタルはこちらで初めて食べて、両方とても気に入りました!

2.100%オレンジジュース(繊維入り)

Avec pulpeというのが重要で、生オレンジのしぼりたてそのままのフレッシュさに加えて、柑橘独特のわずかな苦さも効いていて、とにかくおいしい。こんなオレンジジュースがあったのか!とおもう逸品です☆

3.Tradition(バゲットの一種)

バゲットと変わらない見た目ですが、伝統的な製法で作られているものが、Traditionという名前でパン屋さんで売られています。ご近所のパン屋さんで買ってみてください!少しだけ高めですが、香ばしい香りがして、バゲットよりも味わい豊かです。
オーブンのグリルモードで3分ほど加熱すると、パリパリの焼きたてのような食感を楽しめますよ。

4.タブレのお惣菜

中東料理のタブレが定番メニュー化していて、賞味期限の長いお惣菜パックがどこのスーパーでも売られています。おおよそ、1パック2€前後。BIOのものにすればエクストラバージンオイルで作ってくれていたりして、とてもヘルシーで栄養バランスもばっちりです。大学のカフェでペイストリーを食べるよりも健康的で、学食より安いので、お弁当にも便利です。
たぶん本来冷菜なんですが、寒い日は私はカフェのレンジで温めて食べていました。違和感なくおいしいです。スプーンは大学のカフェにあります。
後ろに写っているのはビーツのお惣菜で、こういう野菜系総菜もいろいろとそろっています。フランスの家庭の味を垣間見れてこちらもおすすめ。

5.Bio牛乳 (オーガニックミルク)

フランスでは、(知人いわく北欧も含めたヨーロッパの多くの地域で)Bio(=オーガニック)が定着していて、どこのスーパーでも必ずBioコーナーがあるほど人気です。
中でも、牛乳のおいしさに驚いたので、ぜひ一度飲んでみてください。甘ーいミルクの香り、濃い味わいを感じます。
蓋の色はメーカーに関係なく乳脂肪量を示しています。

赤→フルファット
青→低脂肪(50%)
緑→無脂肪

私はいつも低脂肪のものを飲んでいますが、それでも十分香り高く、濃ゆいです!

6.ポテト

とにかくおいしい。煮ても焼いても、何してもおいしいですが、オーブンで焼くのが一番おいしかった。おいもがしっとりと味が濃く、「じゃがいもってこんなにおいしかったんだ!」と、感動しました。皮のまま半割にしてオーブンで焼いたら、塩をかけるだけで副菜の完成です☆
さすが、じゃがいもが準主食ともいうべき地位を占めるお国柄。その土地で毎日食卓にのぼるものは完璧においしく磨き上げられていますよね。日本のコメといい、イタリアのパスタといい、中国の花巻(パン)といい。

7.シリアルあれこれ

フランスのスーパーには箱シリアルのコーナーがあって、タブレにも使うクスクスや、クスクスと雑穀を混ぜたシリアル、キヌア入りのもの、長粒米などいろいろ売られています。

中でもよく食べるのが、いろいろ入って体によさそうなシリアル(雑穀入りクスクス)。粒の細かいクスクス系は、フライパンで数分で炊きあがります。タブレ(クスクスのサラダ)にしたり、煮込み料理の付け合わせにしています。

もう一つ、常備しているのが長粒米。小さな穴の開いたテトラパックに入っていて、沸騰したお湯で10分ほどゆでて引き上げれば出来上がり。この状態だと、パスタみたいな感じで食べられます。個人的には、茹で終わってお湯を流した後、鍋に蓋をしてそのまま数分蒸らしたものがちょうどよかったです。芯まで柔らかくなって、ほわっとしたお米の甘みが開いてきます。
煮込み料理の付け合わせか、カレースパイス炒めと合わせて食べています。

8.Poivron Corne Vert(ほぼジャイアント万願寺唐辛子)

パプリカの横で売られていて、だいたいパプリカより安いです。おおよそ、巨大化した万願寺唐辛子、と言って差し支えないです。グリルで焼いてオリーブオイルをかけるだけでとても甘くておいしいです。醤油をかければ完璧に日本の味そのままに。細かく刻んでタブレに入れても良し。お肉屋さんの味付けひき肉を買ってファルシも良し。使い勝手が良くてお安くておいしくて、よく食べています。
ほとんどそっくりな見た目で、piment corne de boeuf というお野菜もあります。”Piment”とつく方は青唐辛子で無茶苦茶辛いのでご注意を!!

9.フルーツのビュレパック

ジャム売り場の隣などに、プリン4パックセットみたいな感じで、カップに入ったフルーツピュレが売られています。ピュレの中身は、栗や洋ナシ、リンゴ、いちごなど、本当に様々で選べないほどの種類が棚一面に並んでいます。砂糖無添加(Sans sucres ajoutes)の、フルーツと野菜の自然の甘みだけの商品もあり、優しい甘さでとてもおいしいです。ヨーグルトに入れたり、フルーツ代わりにそのまま食べたり、スムージーに入れたり、冬にはオートミールのミルクがゆにかけたり、と、使い方自由自在。一回使いきりの量なので、砂糖不使用でも傷む心配なく、フルーツ大国フランスらしい、よくできた商品です!

10.シャルキュトリー/精肉専門店

ブータンブラン1.2€くらい

ソーセージやハム、パテ、ひき肉を買うなら、ぜひスーパーの中の専門店に行ってみてください。街中の専門店でもOKです。陳列されているパック入りの商品と同じか安い価格で圧倒的に質の良い商品が手に入ります。
パテなんかは、目玉以外の頭の中を使ったもの(Fromage de tete)やタンのゼリー寄せ等、現地でしか味わえない、本物のフランスの食文化に触れられます。

Fromage de tete

そしてめちゃおいしい!パテドカンパーニュ、ジャンボンブラン、トゥールーズソーセージ、ブータンブラン、ブータンノワールのリンゴ入り(Boudin noir aux pommes)はぜひともお試しください☆どれも100g1€程度です。

11.濃縮トマトソース

最初から、煮詰めてコク深くしたトマトソースが一人分ポーションで売られています。4つセットで2€弱くらい。オリーブやベーコンと炒めるだけでとっても美味しいパスタソースが仕上がるので、めちゃ便利。日本でも早く発売してほしい。。。

12.自然素材100%の野菜スープ

レストランで出てくるスープとそん色ないくらい、自然な食材の味がします。おいしいし野菜たっぷりだし温まるし、忙しい冬に最高です。300ccの箱二つセットで、ミックス野菜スープなら1€ちょっと。かぼちゃやキノコのクリームスープになると、3€くらい。

13.冷凍コルドン・ブルー

フランス家庭料理の代表・コルドン・ブルー(チーズとハムをとり肉で包んで揚げたお料理)。現地でももちろん定番メニューで、冷凍食品コーナーには必ず温めるだけの商品が並んでいます。2コで2€くらいで格安ですが、オーブンで温めるだけで本当においしい!こっちで生活するなら、ぜひ一度食べてみて欲しいメニューです。

14.コルニションのピクルス

パテドカンパーニュには最高にあいます。ソーセージもそこそこ味が濃いので、メインにちょっと添えると、さっぱりします。
日本の食事ではフランスのピクルスを合わせることは不可能なので、フランス料理の「足し算の美学」を楽しむなら今のうち!

15.クレーム・フレーシュ(Crème fraîche)

わずかに発酵させた、もったりした感じのクリーム。発酵させているので少し酸味があり、クリームソースがさっぱりと仕上がります。パスタソースでもソテーでも、これを入れるだけでクリームソースがおいしく出来上がるので冷蔵庫の常備食材です。乳脂肪分量に応じて数種類あり、私は15%を使っています。

16.フランスの基本調味料

フランス料理の基礎となっている調味料は、塩・胡椒・マスタード・ヴィネガー。できれば、バターとレモン汁 (Jus de citron)も。特にマスタードは、日本食の醤油に相当するぐらいよくレシピに出てきます。野菜の総菜も炒め物も、味付けはマスタードです。ドレッシングも、フレンチ・ドレッシングといわれる、オイルとマスタードを使うレシピが基本。フランスでフランスの食文化を楽しむなら、まずはマスタードを一つ買いましょう☆
他に、瓶入りのベルネーズソース、ポテト用ソースなど、様々なソースが売られているので、日本では見かけないソースを買ってみて試してみるのも味のレパートリーが広がって楽しいです!

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