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オーストラリアでいじめられた話

こんにちは、Criacaoの中村です。
今日はどうでもよい、過去の話をさせて下さい。
※シリアスな話ではなく、コメディーだと思って読んで頂けたら嬉しいです。



最強の称号を手に入れた4年生

今振り返れば小学校4年生は良い思い出ばかりだ。学級委員として女子びいきな施策を運営して人気を集めていた。バレンタインでチョコレートを18個もらい人生初のモテキを経験。ポケモンにハマり、6匹とも全てミュウツーという編成で学校最強という称号を手に入れた。ミニ四駆をやらせればレブチューンモーターを改造して、ウルトラダッシュモーターの中身と入れ替えて県内最強のレーサーに。


私は最強の小学4年生だった。



ちょっと変わった父親

父は高校を卒業後、アメリカの大学に進学して教育の違いに感動したらしい。何に感動したのかはわからないが、「日本の教育じゃ人は育たない」と毎日のように聞かされた。


父は愚痴で終わるような人間ではなかった。
最強の小学4年生はオーストラリアに引っ越すことになった。



失われた「最強」という称号

NOOSA(ヌーサ)という田舎町の学校に通う事になった。日本人は私と妹の2人だけ。英語力0だった私は勉強もわからない、コミュニケーションも取れない、だけど自分の事を最強だと勘違いしている。


当然いじめられる。


いじめに拍車をかけたのは母が作ったお弁当だった。
慣れない環境を不憫に思った母親は、私のためにおにぎり弁当を作ってくれた。まわりのオーストラリア人たちは私のお弁当に興味をもち「それはなんだ?」と聞いてくる。


私はカバンから辞書をとりだし、
「RICE(米) AND SEAWEED(ノリ)」と答える。



次の瞬間、
「きもちわるーーーーい」と悲鳴があがる。
「みんなきてーーー! ジャパニーズがSEAWEEDを食べてるよ」


この当時のオーストラリアに「海藻」を食べるという発想はない。
彼らにとって海藻を食べるのは魚ぐらいなもんだ。



私は最強の小学生から、きもちわるい小学生になった。

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学校の男子にとって、気持ち悪い自分を退治するのが正義となった。今までは馬鹿にされていただけだったが、あきらかに暴力を振りかざそうとするやつがでてくる。



私は父の言葉を思い出した。
「外人なんて、いざとなったら空手のポーズしときゃなんとかなる」


私は父を信頼して、空手のポーズをしてみた。


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父親は嘘つきだった....




母がいじめに拍車をかけ、
父は暴力に拍車をかけた。


私は最強から最弱の存在へ...


最弱の私を救ってくれたもの

底辺であり最弱の私は今日もクラスの端っこで一人ご飯を食べていた。あれだけ悲鳴をあげていたクラスメイトも慣れてきたのか、おにぎりを茶化さなくなってきた。


今日の私はいつもより少しだけテンションが高い。
水筒の中身が大好きな午後の紅茶(ミルクティー)だったから。



私が住んでいた街には魔法瓶がなかったので、オーストラリア人が珍しがり「そのボトルは何?」と聞いてきた。私はカバンの中から辞書を取り出し答えた。

「This is Magic(魔法) Bottle(瓶)」



Whaaaaaaaaaaaatt!!!???

Magic Bottle???

Really?????

Woooooow!!

Sooo Cool!!!




ハリウッドスターがやってきようなノリとテンションで注目を浴びた。
いい気になった私は、

「ちょっと飲んでみる?」

と聞いてみた。


「本当に良いの???」
と目を輝かせる女子。



彼女たちは、人生観が180度変わる体験をすることになる。



「あたたかい...!!????」



そう。
魔法瓶を知らない彼女たちにとっては衝撃だった。


そして午後の紅茶の美味しさに衝撃をうける。

「このミルクティー、今まで飲んだどのミルクティーよりも美味しい」



Magic Bottle....すごいわ、とし(私の名前)!!
あなた天才よ!!


と称賛する女子。


凄いのはTIGERの社員と、KIRINの社員である。
あえて突っ込むことはせず、私は腕を上げ、拳を握りしめた。

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私は神になった。




神になった私の勢いは止まらない。
英語の授業で「絵本をつくる」という授業があった。


私はNARUTOの第1話を全て英訳して提出した。


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外人は大体忍者が好きだ。
そしてこの当時は漫画という表現がオーストラリアにはなかった。


泣きながら私の作品を読み、感動したと絶賛する生徒たち。
先生は私の才能にただただ驚いていた。

成績はAを超えてA+
Amazing のAよ!とおしゃれなコメントを先生からもらった。



凄いのは岸本先生である。
あえて突っ込むことはせず、私は腕を上げ、拳を握りしめた。

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私は神を超越した存在となり、クラスの人気者となった。


続きが読みたい。
続きを描いてほしい。


沢山の要望をもらったが、すべて断った。
「もうあの時以上の情熱が今の私にはない。あの作品を超える事は難しいだろう」と名言っぽいことを伝えといた。




自己の過去を振り返りながら、
人材業界ではなく、商社を選んだ方が良かったのかも。


と思った今日この頃。

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