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中国Fuawaiが5Gスマホを発売出来た理由が謎

中国の華為(Fuawai)が先月発売した新型スマホ「Mate 60 Pro」が、ユーザーテストによると、ダウンロード速度500~600Mbpsと5Gの速度に達している(一般の4Gは100Mbps程度)ことが分かりました。2021年時点で、5Gのベースバンドチップを製造できたのは、米クアルコム、台湾メディアテック、韓サムソンに加え、中国のハイシリコンとUSONICの5社でした。
ただ、米国が先端半導体製造装置の中国への輸出を禁止して以降、中国企業には5Gのチップは作れないというのがコンセンサスです。しかし、今回のFuawaiの「Mate 60 Pro」は、Kirin9000Sというハイシリコンがデザインし、
中国SMICが製造した線幅7ナノのチップを搭載している模様です。
通常、10ナノ以下の線幅は、オランダASMLのEUVステッパーや(対中国禁輸製品)や米アプライドマテリアルのエッチャー、ケイデンスやシノプシスのEDA(設計ツール)など最先端品が必要です。一方、今回のFuawaiのチップは、それらが使えなくとも、5Gの生産が出来ている可能性を示しています。
一世代前の機械を上手く活用しているのか、ソフトの設計で工夫しているのか、何処かから先端機器を秘密裏に調達しているのか、本当は7ナノではなく、消費電力がとても高いのか、現時点では謎です。

Fuawaiの半導体、回路設計技術は、日本企業が全く及ばないレベルの水準であるため、日米欧の最先端技術を代替する方法が中国にあるのではないかという疑念が広がっています。いくつかの可能性がありますが、詳細は分解業者による分析待ちです。

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