米株とPER
米株市場も大きく上昇してきましたので、金利とPERの関係を確認しておきます。6月末時点のS&P500のPERは23.9倍。コロナ禍で業績が一時的に悪化した2020年前後を除きますと、98年から2002年と同様の水準です。足元の水準は歴史的に見れば高位にあるとは言えますが、PERの比較対象として、米10年債利回りと比較しますと、当時の10年債利回りは4~6%でしたので、何とか許容範囲といったところでしょうか。当時は、米ソ冷戦が終結し、米国の一人勝ち経済でしたので、今と似ているとも言えます。その後、2000年に中国がWTOに加盟して以降、2008年の北京五輪まで、中国経済が大きく発展する過程で、米国のPERが低下したのも、世界一強が崩れた影響も含まれると見て良いでしょう(米国経済の成長力も鈍化していましたが、2007年のiphone発売以降、GAFAMが成長)。
中露が米国の対立軸として明確化してくる可能性も感じますが、今の中国経済の弱さを見る限り、米国一強は揺るぎませんので、足元のPERは許容されるレベルと考えています。
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