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母の物忘れ検診に付き添ったら自分の息子のルーツに触れた気がした話(その2 当日編)

ここからの続きです。


母が先生に呼ばれました。私は勝手に、物忘れ検査は、母一人別室で検査を受けるものと思っていましたが、私も同席するようです。待合い室で授乳し(授乳ケープ万歳☆)ぐっすり寝ている娘ちゃんを抱っこしながら診察室へ入りました。

まず、先生からの指示があったのは、歩き方を見せるように言われ、診察室のスペースのあるところで一往復。母は、指示された内容がすぐにわからない場合もありましたが、緊張しながらも対応していました。

次は座って、先生の真似をするように言われました。片手ずつ先生は指を動かします。しかし、母の手は、反対側の手も動いてしまう。。。このとき、私のそばにいた看護師さんに「普通は反対側は動かないものなのよ」と小さな声で、伝えられました。

その後、長谷川式認知症スケール、MMSEなどをやっていきます。「今日は何日ですか?」は、最近続けていた脳活ドリルで日付を書くようにしており、毎日わかりやすく日めくりカレンダーも、導入していたので「年月日」までは答えられたのですが、曜日が答えられませんでした。。。その他も、引き算も100から7を引くのはできたものの、93から7を引くのはできず。。。とか。野菜の名前も言うようにいわれたりしても、4つしかでてこなかったり。。想定内ではあったものの、やはり、なかなか現実は厳しいかな。と感じました。


そして、それ以外に一番、私がショックを受けたのは「10時10分の時計をここに描いてください。」との指示に対して回答ができなかったこと。

母は、大きな丸が書かれた紙を渡され、そこに10時10分の針と文字盤を書くようにいわれました。しかし、5分たっても進まない様子で、先生に「ここでやめましょうか。。」と言われ、母が描いたものは、文字盤の数字は、12と6が2組ずつ(正しい位置と、9の部分に12、3の部分に6が書かれていた)また、1がある場所に14という謎の数字が書かれていました。そして、長針も短針も書き入れることができていなかったのです。

日にちの感覚がないことは認識していたのですが、まさか、時計が読めなくなっているとは。。

そりゃ、時間の感覚もないし、約束の時間をまもれなくなるのもしょうがないかな。。。なんて。。あとから思えば「そういうことか。。」と思うのですが、やはり、こういう検査であらゆる角度からアプローチしていかないと、母の状況はわからないものだなぁ。と感じました。

そして、母が採血などの他の検査に行っている間に、先生からのお話がありました。

まず、長谷川式の検査の結果、30点満点中14点。20点以下で通常は認知症と言われていること。また、手が震えるパーキンソン症状が出ているということ。そして、もともと母の素養として「多動」の傾向があり(片付けができない。など)、そういう人はパーキンソンになりやすいということ。また、ASDも当てはまる「こだわり」や表情が固くなる所見もある。とのこと。。。これから、色々と検査をしていくけれど、認知機能が落ちているということは間違いないので、介護申請をして、デイケアなどで運動をさせたほうがいい。とのこと。

私は、認知症というところより、多動(ADHD)のところ、ASDの箇所を聞いて、なるほど。と思いました。母の家には、同じものがたくさん買われていたり、衝動的に行動することが多く、恋多き女のイメージもあったのですが、多分、それも「衝動的」の行動の一部だったのでしょう。。

帰ってから、ADHDやASDの情報を読んでいけばいくほど、なんか納得できる部分が多い。

そして、私にも、思い当たる節がたくさんありました。スケジュール管理が苦手なこと。衝動的な部分もあります。そして、注意散漫な部分もある。だいたい、頭の中は、広がっていきやすい。。。以前からグレーゾーンだなぁ、と自分のことは思っていたけれど、母から受け継いだものだったのかもしれない。

私の息子にも、注意散漫で人の話を聞かない。こだわりが強い、味覚、聴覚が敏感である。というのが、少しずつ年を重ねて見えてくるようになりました。。。

まさか、母の物忘れ検診で、私達のこの性格の特性や傾向が受け継がれてきたものと感じた瞬間です。遺伝って面白い。そして、母の状況をみると、私の数十年後の姿なのかもしれない。母に対して、今できること、そして、私に対しても予防として、何ができるのか?など、考えていければと思っています。

本日も、娘ちゃんを連れて、母の検査に来ています。先日から、検査が多くて、母も少し緊張気味なのですが、本日検査をうける病院が新しくて少しテンションが上がっていました。何事も楽しくできるのは素晴らしい。

こんな感じで、一歩ずつ、母の人生に寄り添いながら、一緒に過ごせる時間をお互いに充実させて行ければと思っています。


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